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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻6号

1993年06月発行

症例

子宮を温存し得た頸管妊娠の3例

著者: 斉藤正博1 石原理1 関博之1 竹田省1 飯野明1 木下勝之1 高田真一1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科

ページ範囲:P.787 - P.791

文献概要

 子宮を温存し得た3例の頸管妊娠を経験したので報告し,その方法につき叙述した。
 1例目はMTX (methotrexate)20 mg/日を5日間投与した後に,子宮内容除去を試みたが,止血不能のため開腹した。子宮頸部を縦切開し着床部を縫合止血し子宮を温存し得た。2例目はetoposide 50 mg/日を5日間投与後,開腹した。子宮動脈血流を一時的に遮断し,子宮頸部を縦切開し掻爬後,縫合止血した。3例目はetoposide 150 mg/日を5日間投与後掻爬を行った.出血は少量であった。
 このように,頸管妊娠の診断がつき,子宮温存の必要があれば,化学療法を行った後に掻爬術を行うか,止血困難な場合は,開腹して頸管縦切開を加え,着床部を掻爬後,縫合することにより止血可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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