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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻7号

1993年07月発行

雑誌目次

今月の臨床 ホルモン補充療法;HRT

1.閉経後障害に対するホルモン補充療法(HRT)の必要性

著者: 五十嵐正雄

ページ範囲:P.804 - P.806

更年期・老年期のestrogen分泌と HRTの必要性
 更年期や老年期には卵巣からのestrogenの分泌はどうなっているのか。図11)は群馬大学中高年女性外来を訪れた女性の血中estradiol値を示す。Rは月経周期を示す女性,Cは更年期の女性,MOは閉経後1年以内,その後の横軸の数字は閉経後の年数を示す。更年期には血中E2は有意に低下し,閉経後2年以内(M0,M1)は更年期よりは低下するが,まだ多少E2は分泌されている。2年以上たつと低値すなわち分泌がほとんど停止していることを示している。このように卵巣からのestrogen分泌は更年期に低下し,老年期には閉経後2年以内にほとんど停止する。
 このように分泌が低下したestrogenを外部から補充しようというのがHRT(hormone replace—ment therapy)である。estrogenでなくhormoneとしてあるのは,estrogenの他黄体ホルモンも併用することが多いためである。

HRTの背景

2.更年期障害

著者: 郷久鉞二

ページ範囲:P.807 - P.809

更年期障害とは
 更年期にある婦人が自律神経失調症状を訴えて来院した場合,卵巣機能の低下を主体とした狭義の更年期障害の他に,心身症,神経症,うつ病がその中に含まれていることが多い。そのためホルモンなどの単一な治療法では効果が得られないことがある。しかし,心身症,神経症,うつ病では,ホルモン療法を必要としないということではなく,他治療と併用して効果を期待できる。更年期障害は諸家によってさまざまな解釈がある。更年期に卵巣ホルモンの分泌低下にともなって起こる血管運動神経症状を中心とする症候群と卵巣機能のみに限定している人もいるが,1976年の第1回閉経に関する国際会議において同意された更年期症候群は,病態生理あるいは病因論的立場からみて,①卵巣機能の衰退,②環境に関する社会・文化的因子,③個人の性格構造に基づく精神・心理学的因子などがからみあって起こる症状を包括している。心身がからみあっているので,器質的除外診断のような心身二分論的な考え方ではなく,心身一如の考え方,すなわち,医師が患者をみるとき,身体の一部として内分泌や組織の検査をするのと同次元,同レベルで心理・社会的な検査も行うべきである。これはそれほどむずかしいことではなく,時間を少しさいて単に身体症状のみでなく,②や③について問診することである。

3.女性の動脈硬化症

著者: 伊藤利光 ,   東賢二 ,   中村治雄

ページ範囲:P.810 - P.812

 高脂血症が動脈硬化を発症,進展させ,心筋梗塞など致死的な疾病の基礎となっていることは欧米のみならず本邦でも周知の事実である。
 厚生省特定疾患調査研究班(班長:垂井清一郎大阪大学名誉教授,疫学,診断分科会長:中村治雄)の報告1)によると,図1に示すように高脂血症(総コレステロール値220mg/dl以上,トリグリセリド値150mg/dl以上)は,男では30歳代から増加し,40歳代でピークとなり,以後漸減していくが,これに対し女では40歳代より増加し,50歳代がピークであり,60歳代,70歳代では男よりも女にその頻度は高い。すなわち,閉経後の中高年女性は動脈硬化症の危険にさらされているといっても過言ではない。また,男と女では動脈硬化の発症には異なるメカニズムが存在していると考えられる。

4.骨粗鬆症

著者: 赤祖父一知 ,   村上弘一

ページ範囲:P.814 - P.815

 骨粗鬆症は,骨の構成成分である骨塩とタンパク性基質の比率が正常に保たれたまま骨量が減少した状態である。その発生には加齢による骨組織の退行性変化が大きく関与しているが,種々の修飾因子が指摘されている。本稿では,女性の加齢に伴う生活環境および内分泌環境の変化と骨粗鬆症発生との関係について述べる。

5.性交障害

著者: 川越慎之助

ページ範囲:P.816 - P.817

 生殖内分泌環境は更年期に大きく変化し,卵巣ホルモンの著しい分泌低下をみる。その結果,当該ホルモンの標的臓器として支配される女性性器の形態機能の退行性変化が更年期以降加速度的に進行し,性交障害の一つの原因となる。また,更年期にみる閉経現象によって否応なく生殖能の終焉を自覚させられ,性活動の心理的障害となる。このように,更年期・老年期婦人においては身体的,精神的要因の複合によって性交障害が発生してくることが多い。そして,その根底には卵巣機能の衰退,消失がある。ここではその卵巣機能低下と性交障害発生との因果関係について述べる。

6.尿失禁

著者: 桑原慶紀 ,   町田正弘

ページ範囲:P.818 - P.819

 エストロゲンは,泌尿生殖系のみならず,中枢神経系,消化器系,副腎,骨などのエストロゲン受容体を持つ多くの臓器に作用して,その細胞発育や増殖を促進し,組織の活性を維持しているが,卵巣機能の低下に伴うエストロゲンの欠乏は,これらの諸臓器にさまざまな変調をきたす。長期間のエストロゲン欠乏の結果発症する骨粗鬆症や動脈硬化性疾患は,患者自身の苦痛が強く,直接生命に関わることで,以前から各分野での研究が盛んである。一方,生活の質の向上が問われるなかで,今まではある程度しかたのないことと軽視されてきた尿失禁を中心とする排尿障害がクローズアップされ,泌尿器科のみで取り扱えばよいというのではなく,われわれ産婦人科医が中高年婦人の健康および疾患管理の一環として積極的に取り組まなければならない一分野となった。

性ホルモンの作用効果

7.脂質代謝

著者: 大濱紘三

ページ範囲:P.820 - P.822

 エストロゲン欠乏状態にある閉経婦人や卵巣摘出婦人では血清総コレステロール(T-C)やLDLコレステロール(LDL-C)が上昇し,HDLコレステロール(HDL-C)が低下し,この状態が長期間持続すれば動脈硬化の形成につながり,さらには心筋梗塞の発生に結びつく。このようなエストロゲン低下状態にある婦人に対するホルモン補充療法(HRT)は,脂質代謝を改善して心血管系障害による死亡を減少させることが欧米での研究により明らかにされており,わが国の女性に対しても同様の効果が期待されている。本稿では自験成績を含めて,エストロゲンを主体としたHRTの脂質代謝への影響について概説する。

8.骨代謝作用

著者: 太田博明

ページ範囲:P.823 - P.829

 骨粗鬆症は自然現象である加齢をベースとし,それに種々の危険因子が複雑に組み合わさって発症する症候群であり,退行期疾患の一つとしても重要である。また疫学的には本症の罹患数は女性の方が,男性よりも6〜8倍多いといわれ,明らかに性差がある。これは女性が男性に比べ,元来,骨量が少ないことに加え,女性の誰もが迎える自然現象である閉経が本症発症の重大な危険因子となっているからである。閉経は卵巣機能の低下によるエストロゲンやプロゲステロンの低下を主体とした性ホルモンの変化を生ずるが,ことにエストロゲンの低下によって,骨・Ca代謝のバランスは負に傾き,骨代謝回転は高まり,骨吸収が骨形成よりも優位になることから,骨量が急激に減少する。また,Riggsら1)の仮説によれば,これらの女性ホルモンの低下は,その持続時間が長くなればなるほど,骨量不足を招くとされているが,事実,臨床的にも若年からの女性ホルモンの低下である卵巣機能不全や閉経前卵巣全摘出(卵摘)および早発閉経などでは同年代者に比して,骨量の低下が著しいことが把握されている。

9.中枢作用

著者: 本庄英雄

ページ範囲:P.830 - P.831

 更年期,老年期障害のホルモン療法に関連し性ホルモンの重要な中枢作用として,二つあげられる。一つは古来最重要症状であるほてり(hotflush)などの血管運動神経障害に対する作用であり,今一つは近年注目される短期記憶障害,痴呆に対する作用である。

10.末梢循環機能

著者: 井口登美子 ,   長主真理

ページ範囲:P.832 - P.833

 加齢に伴う卵巣機能の低下ならびに,卵巣摘出後にエストロゲン減少や消失により自律神経失調をはじめ一連の器質的,機能的障害が起こってくる。これら症状に対してエストロゲン補充療法が有効であることはよく知られている。とくにhot flush,発汗などの血管運動神経障害は短期間に効果がみられている。今回自律神経系とエストロゲンの相関性について末梢循環機能の面より検討を加えた。

HRTのプロトコール

11.結合型工ストロゲン

著者: 戸谷良造

ページ範囲:P.834 - P.837

 多くのステロイド製剤が,結合剤であるにもかかわらず,結合剤の名称が一般的には使われていない。にもかかわらず,本剤のみが結合型エストロゲン(conjugated estrogen, CE)といった漠然とした名称が永年使われている。これには,以下に述べる理由がある。他のほとんどのステロイド剤が石油などを原料としており,既知の構造式のステロイド,およびその誘導体の単一剤,または2〜3種の混合剤である。これらとは異なり,CEは妊馬尿(pregnant mare urine)から抽出されたestrogen活性を有する物質の総称で,実に多数の物質の混合物製剤である。そして,その一部にはいまだに構造式が同定されていない物質まで含まれている。estrogenは,単一ステロイド名ではなくグループ名であり,一般には複数表現されない。しかし,本剤はestrogensと複数表現されていることからも,幅広い成分の混合剤であることを窺い知ることができ,したがって,結合型エストロゲンといった漠然とした名称が付けられている。いわば西洋医学にはまれな漢方薬的性格を持ったきわめて特異的な存在の薬剤である。本剤の発売は古く,米国では1941年より,本邦では1961年からという長寿薬の一つでもある。

12.エストリオール

著者: 山口斌 ,   草薙鉄也 ,   玉川晶子

ページ範囲:P.838 - P.839

 近年日本人の平均寿命が延び,以前の人生50年と言われた時代から,現在は人生80年と言われるようになった。与えられた人生を夫婦仲良く健康で過ごしたいと言うのがすべての人々の望むところである。女性のライフサイクルを見ると20歳代で結婚し,ちょうど閉経期頃に子育てが終わり子供達は独立し,その後の30年に及ぶ夫婦二人だけの生活がえんえんと続くことになる。子育てに要した期間よりむしろ永い老後の夫婦の生活を円満に仲良く健康に過ごすために,どうしても産婦人科医の手助けが必要となる。すなわち閉経を境として卵巣機能の低下により種々の症状が出現する。従来は閉経前後に出現する更年期障害の治療が主として行われていた。しかし近年卵巣機能の低下に伴い各種の疾患が発生することがわかり,それらに対処する必要に迫られてきた。
 卵巣機能の低下に伴う症状としては,①急性症状とも言うべき閉経期前後より出現するのぼせ,発汗,ほてりなどの血管運動障害。②エストロゲン欠乏に伴う腟,尿道粘膜の萎縮による性交痛,排尿困難,尿失禁などの亜急性症状。③慢性症状として骨粗鬆症,脂質代謝への影響による心血管障害,などである。

13.エストロゲンパッチ(エストラジオール経皮吸収剤)

著者: 水上尚典 ,   玉田太朗

ページ範囲:P.840 - P.841

 エストラジオール経口投与と経皮投与の違い1) 閉経前卵巣は1日およそ50〜500μgのエストラジオール(E2)を分泌しており卵巣静脈を介して大循環に入り各末梢標的臓器に達する。肝を通過する一部のE2は代謝を受け,抱合型となり排泄されたり,より女性ホルモンとしての活性の弱いエストロン(E1)に変換される。E2産生の多い閉経前にはE2/E1比は1.0以上である(E2産生の少ない月経期を除く)。閉経後卵巣はE2を産生しないが肝や脂肪織でE1(副腎由来のアンドロステンジオンがE1に変換される)がE2に変換され1日およそ5〜20μ9のE2が産生されている。そのため閉経後E2/E1比はつねに1.0未満である。
 経口投与されたE2は腸管で吸収された後,門脈に入り肝を通り代謝を受ける(first-pass effect)。このため投与量に比し,得られる血中E2濃度は低くE1は高いという現象が起こる。更年期症状を緩和するために要求される血中E2濃度は30〜40pg/mt以上であるがこの濃度を得るためにはおよそ500μg以上のE2が連日経口投与される必要がある。これは肝の仕事量を増し,非生理的高血中E1濃度が起こる。

14.周期的エストロゲン・プロゲスチン

著者: 水沼英樹

ページ範囲:P.842 - P.843

 従来,ホルモン補充療法(HRT)と言えば卵巣の機能不全を合併した若年婦人の二次性徴促進や維持を目的として行われてきた。しかし中高年婦人におけるHRTは閉経後婦人に外因性にエストロゲン(E)を補充し,そのquality of life(QOL)を改善,ないしは維持することを目的としている。両者は同じEやプロゲステロンを用いると言う点では同質と言えるが,前者がホルモンの刺激効果を利用した治療的投与であるのに対し後者は予防的投与であり,ホルモンの抑制作用を期待している点で異なる。したがって両者は薬剤の投与量,方法,および管理力法の点で大きく異なっている。ここでは中高年女性におけるHRTについて概説する。

15.連続的エストロゲン・プロゲスチン

著者: 堤治

ページ範囲:P.844 - P.845

 エストロゲン補充療法は更年期の各種症状の改善のみならず骨粗鬆症の治療やその他疾患の発症予防に有用であるなど中高年女性の健康維持に有効であると同時に内膜癌や乳癌の発生頻度を増加するなどの問題がある。そこでプロゲスチンの併用療法が行われるようになった1)。本項では,連続的エストロゲン・プロゲスチン投与についてその意義特徴,適応対象,治療スケジュールの実際を具体的に述べる。

HRTの実際

16.卵巣欠落症

著者: 牧野田知 ,   小葉松洋子 ,   大河内俊洋 ,   晴山仁志 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.846 - P.849

 婦人科領域においてホルモン補充療法(以下HRT)の適応としては,婦人科臓器で唯一の内分泌臓器である卵巣の機能欠落による,いわゆる「卵巣欠落症」が,まず最初に考えられる。ところで,この「卵巣欠落症」という用語は,日常臨床の場においてよく使われる用語であるにもかかわらず,日本産科婦人科学会の用語解説集1)には,掲載されていない。そこで本稿ではまず「卵巣欠落症」の種類と成因を述べ,ついで当科における「卵巣欠落症」に対するHRTの実際について解説する。

17.更年期障害

著者: 郷久鉞二

ページ範囲:P.850 - P.852

 わが国の女性の平均寿命は世界一となり80歳を超えており,更年期の40,50歳代はまだ人生のちょうど中点の時期に過ぎない。lonliness, qualityof life, sexual lifeなどのライフスタイルに深く関わった診療を女性の残りの半生に行うことによって,婦人科医として分娩や手術に追いまわされることのない新たな診療分野が開けるのではないかと思っている。実際,日本の女性は年を取ると性生活の障害のみならず,秘かに尿失禁に悩み,腰が曲がって,骨折し寝たきりになる率が外国より高い。
 メルボルン大学のデナスタイン教授によると,更年期にある一般の婦人の調査で,オーストラリアでは全女性の80%に症状がみられ,10%が治療を要する。しかし,インドのヒンズー大学の調査では50%,しかも部族(ラージプート族)によってはほとんど症状がないというように社会・文化で大きく異なっているということ,ホルモン治療は確かに性生活や心理面にも好影響をもたらすが,内分泌学的研究はいまだ不十分であり,心理学者,社会学者,生物学者などの学問分野にまたがる研究が必要であると,大がかりな電話追跡調査を行う疫学研究を行っていた。また,HRTに対する選択権は本人にあるので,十分な教育や情報提供がたいせつといって何回も市民講座を行って率直に意見の交換を行っていた。

18.骨粗鬆症の治療

著者: 村上弘一 ,   赤祖父一知

ページ範囲:P.854 - P.855

 骨粗鬆症は女性に好発し,またその発生にエストロゲン(E)が密接に関与していることから,骨粗鬆症の予防・治療に対する産婦人科医の果たすべき役割はきわめて大きいものと考えられる。しかし,Eおよびプロゲステロン(プロゲストーゲン,P)を主体とするホルモン補充療法(hor—mone replacement therapy, HRT)を行う以前の問題として,その発生をできる限り予防することが最も重要である。

19.性交障害

著者: 川越慎之助

ページ範囲:P.856 - P.857

 高齢婦人の性交障害には暦年齢からくる肉体的衰えや精神的な老化によるものの比重がかなり大きい。また,性器の萎縮と機能の衰退からくる性交時の出血や痛みの発現も性交障害の大きな要因になっている。この形態機能変化は更年期における卵巣の機能低下すなわち性ホルモンの欠落によって招来するものである。したがって,治療には性ホルモンの補充療法(HRT)が奏功する。ここでは婦人のsexualityとホルモンとの関係や性交障害に対するHRTの実際について述べる。

20.尿失禁

著者: 桑原慶紀 ,   町田正弘

ページ範囲:P.858 - P.860

 尿失禁の検査・診断法の主な方法としては表1に示すようなものが挙げられるが,まずは詳細な問診が重要なポイントになる(表2)。尿失禁の病型は症状の詳細な問診を行うことによって約8〜9割は診断可能であるといわれている。また既往歴とくに現在内服中の薬剤を明確にすることもたいせつである(表3)。尿失禁の治療法を大別すると,行動・理学療法,薬物療法,手術療法,清潔間欠自己導尿といったものに分けられる。

21.痴呆

著者: 本庄英雄

ページ範囲:P.861 - P.863

 わが国女性の平均寿命は1991(平成3)年度で82.11歳となり,Quality of Lifeの点からもアルツハイマー型老年痴呆(SDAT)は最重要課題の一つとなってきた。
 SDATの症状は,中核症状(基底の脳病変を反映すると考えられる症状)と周辺症状(二次的に派生する精神症状群)に分けられる。中核症状は初期に記憶障害,ついで高次皮質機能障害,さらに人格の崩壊が積み重なっていく。周辺症状は幻覚妄想状態,抑うつなどの情緒障害,俳徊などの精神症状である。近年開発された脳代謝賦活剤,脳循環代謝改善剤の内SDATになんらかの機能改善をもたらすものはあるが,中核症状に対し著効をあげるものは見られていない。エストロゲンはこの中核症状,とくに記憶障害に対し効果をあげる可能性がありたいへん興味ある薬である。

HRTの副作用

22.性器出血

著者: 小辻文和

ページ範囲:P.864 - P.865

 近年のクオリティー・オブ・ライフの概念の台頭とともに更年期婦人に対するステロイドホルモン補充療法(HRT)が欧米を中心に広く試みられるようになった。この治療法の更年期不定愁訴,骨塩量減少,心血管異常に対する有効性に関してはすでに多くの成績が集積されているが,これに伴う不正性器出血は患者がこの治療を継続できなくなる最大の原因となっている。また治療を行う立場からは,子宮内膜の悪性変化が念頭をよぎるというまことに厄介な副作用でもある。
 HRTの基本はエストロゲンの補充であるが,エストロゲンの単独投与は子宮内膜癌発生のリスクを上昇させ不正性器出血の頻度をも高める。この防止の目的でプロゲストーゲンが加えられるようになったが,なお不正性器出血の問題は解決されておらず,エストロゲン・プロゲストーゲンの投与法に工夫が凝らされつつある現状である。

23.肝障害

著者: 鈴木暸

ページ範囲:P.866 - P.867

 Estrogen(E)による肝障害としては経口避妊薬(ピル)による肝機能異常,黄疸,胆汁うっ滞,肝の血管病変,肝腫瘍の発生がよく知られている。更年期,老年期のホルモン補充療法(HRT)もEを主体とするものであり,同様の肝障害をきたす可能性があるが,ピルに含まれるEは合成型Eが主であるのに対し,HRTでは結合型Eやestradiol−17β(E2)などの天然型Eが主であり,また用量も少ないためか肝障害はピルに比べて軽度のようである。HRTに使用される薬剤のうちgestagenの肝障害は軽度とされているので,本稿ではEの肝障害について述べる。

24.ホルモン補充療法と子宮体癌のリスク

著者: 林玲子 ,   蔵本博行

ページ範囲:P.868 - P.869

 アメリカなどでは1970年代初期から「女性を永遠に若くする」とのかけ声の下,エストロゲンの長期投与が更年期障害や骨粗鬆症の予防目的で用いられている。経口摂取可能な結合型エストロゲンが開発されて以来のことである。本ホルモン補充療法の有用性が認められている反面,子宮体癌(内膜癌)の発症する危険が高いと警告する報告が早くも1970年代からなされている。本邦においては,エストロゲンによる発癌例のまとまった報告はないが,今後,ホルモン補充療法の普及により,その発生が懸念されるので,以下,エストロゲンと子宮内膜癌の関連についてまとめることとしたい。

25.乳腺疾患

著者: 木村恒人 ,   山本和子 ,   浜野恭一

ページ範囲:P.870 - P.872

 乳腺疾患における内分泌療法は古くから乳腺症,女性化乳房,乳癌などの疾患に対して行われてきたが,最近では良性疾患におけるホルモン治療は保険適用,副作用などの点からごく一部の施設でしか行われていない。
 本稿では良性疾患については乳腺症の概略と治療方法を紹介するにとどめ,教室の乳癌症例の術後補助内分泌療法における副作用と問題点を中心に述べる。

26.ホルモン補充療法と血栓塞栓症

著者: 貝原学

ページ範囲:P.873 - P.875

 閉経後の婦人に対して,エストロゲンを主体としたホルモンを投与するホルモン補充療法(Hor—mon Replacement Therapy, HRT)は欧米ではかなり前より行われているが,血栓塞栓症の発生にどのような影響を及ぼすのであろうか。本稿では,ホルモン補充療法が凝固線溶系に及ぼす影響を中心として,血栓塞栓症の発生との関係について述べてみたいと思う。

HRTの適応と効果

27.HRTの適応と禁忌

著者: 桑原惣隆

ページ範囲:P.876 - P.878

 近年は女性の平均寿命が80歳をこえ更年期以降の寿命が延長し,更年期障害,骨粗鬆症,生殖器系粘膜萎縮,心血管系疾患に対し予防的治療的目的で,エストロゲンやゲスターゲンによるホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy, HRT)が盛んに行われるようになった。
 HRTに使用されるホルモン剤の種類,投与量,投与期間にもよるが,たとえばエストロゲンは上記目的には格別に有効であるが子宮内膜癌,乳癌発症の問題があり,HRTを行う場合にはつねに利害得失を考え症例の選択において十分な経過観察と注意が必要である。今回はHRTの適応と禁忌について述べる。

28.HRT効果の評価法

著者: 赤松達也 ,   木村武彦 ,   矢内原巧

ページ範囲:P.879 - P.881

 近年,更年期以降のホルモン補充療法(HRT)が注目を集めているが,HRTは①更年期障害,なかでも「のぼせ・ほてり,発汗」など急速なエストロゲン消退による血管運動神経系障害のような急性症状としての不定愁訴の軽減,②腟炎,排尿障害,性交障害など亜急性症状の軽減のみならず,③慢性症状として晩期に出現する骨粗鬆症,心臓血管系疾患の予防に対する有効性が高く評価されている。しかしHRT効果に対する評価法については,対象となる障害によっても異なり一律に論ずることはできない。
 一般に上記症状①,②,③に対するHRT効果を判定する場合,①では愁訴の改善度,ホルモン値の変化(E2,FSHなど),各種自律神経検査法など,②では,愁訴,腟鏡診,細胞診,コルポ診,培養,尿道内圧測定など,③の骨粗鬆症では,骨塩量測定,骨代謝マーカー,また脂質代謝では,総コレステロール,HDL—コレステロール,LDL—コレステロール,トリグリセリドなどがあげられる。しかし①,②のように比較的自覚症状の認められる,いわゆる更年期障害に対する対症的療法と,投与開始の段階で症状がほとんど認められない③の骨粗鬆症,心血管系疾患に対する予防的療法とではHRT効果の判定に関して,その評価の目的も基準もおのずと異なるのは言うまでもない。③については,本邦でのデータがきわめて少ない。

29.投与前後の検査をどうするか

著者: 玉舎輝彦

ページ範囲:P.882 - P.883

1)ホルモン補充療法(HRT)は,卵巣機能低下(エストロゲン低下)による障害に対して行われ,女性の平均寿命が80歳を越える現状では重要なものとなってきている。そのためHRTの効果を有効に利用するために,予防的投与の必要性の判断基準,症状の種類と程度や症状の持続期間によって用いる薬剤やその用量の選択基準,また併用薬を決める基準,さらに長期投与による副作用の予防,などに対して必要な検査をすることになる。その結果が治療指針をも与えることにもなる。
 2)HRTを必要とする症候には個人差があり期間も違い,症状の出現順序も異なる。一般的には,①月経の変化が起こり,②精神神経障害(興奮,不眠,いらだち,抑うつ),③血管運動障害(顔面紅潮,発汗,心悸亢進)についで,しばらくして,老化現象(生殖器の萎縮,尿路障害,乳房や皮下脂肪の萎縮,骨粗鬆症,アテローム性動脈硬化症との関連性)が問題となってくる。したがって必要な検査は症状の種類,発現の時期によっても異なる。

カラーグラフ 摘出標本の見方・1【新連載】

卵巣漿液性腺癌

著者: 薬師寺道明 ,   大蔵尚文 ,   田中博志 ,   杉山徹 ,   西田敬

ページ範囲:P.799 - P.801

 表層上皮性・間質性悪性腫瘍は悪性卵巣腫瘍の80〜90%を占め,このうち漿液性腺癌は,40〜50%と最も頻度の高い腫瘍である.他の表層上皮性・間質性腺癌に比べ,Ⅲ,Ⅳ期の進行症例の占める割合が多い傾向にあり,このためか腹水や癒着を認める症例が多い.
 今回,当院において経験した漿液性腺癌の1例を中心にして,その摘出標本の特徴等について解説する.

コラム HRTと他剤併用

HRTと漢方

著者: 小山嵩夫

ページ範囲:P.806 - P.806

 HRTと漢方はともに史年期障害の治療に,わが国においては頻用されているものである。しかし疾患に対するその考え方は大きく異なっており,おのおの単独で使用することもできるし,併用も可能である。ここでは日頃の自分の臨床において,どのような場合に併用をしているか,具体的に述べたい。
 更年期—閉経外来をはじめて受診される患者さんの場合,当科においては最初に簡略更年期指数,血液生化学,婦人科検診(腟部頸部細胞診),乳房検診,骨量測定などとともに食事,運動量のアンケート調査を行い,約1ヵ月後に分析結果に基づいて治療方針を決めている。本来であれば,結果が出てから治療を開始するのがよいわけであるが,更年期障害などの症状が強い場合は,患者さんが待てない場合も多く,時には漢方薬,エストリオール,またはその両者を併用して,1ヵ月間様子をみる場合がある。実際の処方としては加味逍遙散,加味帰脾湯,八味地黄丸などやエストリオール2mgを使用することが多い。漢方薬には全身の状態を改善し,その結果更年期症状を軽減させるといった概念があり,処方も患者さんの訴えと医師の判断により証を決めることができ,西洋医学のように検査結果に基づいているわけではないので,初診時からの投薬には適している。

HRTと向精神薬

著者: 中村元一

ページ範囲:P.809 - P.809

 更年期障害にはhot flushに代表される血管運動神経症状や,不安感やうつ状態などの精神神経症状があり,一般的にHRTは前者に奏効することが多いと言われている。しかし,Lauritzenがdouble blind studyで示したごとく,不眠,不安,イライラ,うつ状態などに対してもHRTが効果を示すことは多く,われわれはホルモン的に更年期以降と診断され,上記のような症状を訴える患者にはファーストチョイスとしてHRT単独療法を行っている。そして,HRTだけでは効果のみられない場合にのみ,向精神薬の併用療法を行っている。
 心因性と思われるもののうち不眠,不安,イライラなど不定愁訴が主症状であれば抗不安薬を用いる。

HRTとビタミンD3

著者: 三宅侃 ,   広田憲二 ,   谷澤修

ページ範囲:P.812 - P.812

 ビタミンD3は,骨塩量を増加させるという本邦における臨床的治験成績に基づき,骨塩量減少の予防・治療のために使用されている。したがって,HRTによっても骨塩量減少が予防・治療できないと判断された時には,骨塩量増加の目的のためにHRTと併用されることもある。
 ビタミンD3は老人性骨粗鬆症に効果があるとされているので,閉経後数年以上経た婦人に投与されることが多く,とくにカルシウム摂取量の少ない人によい。

Current Research

妊娠におけるIGF-Iの意義

著者: 岩下光利

ページ範囲:P.885 - P.893

 Insulin-like growth factor(IGF)はインシュリンファミリーに属する一群の成長因子の一つであり,それらのなかにはインシュリン,IGF,リラキシンなどが含まれる。IGFの名称の由来はそのインシュリン様作用に起因し,IGFにはIGF-IとIGF-IIというきわめて構造が類似した二つのポリペブチドが存在する1,2)。IGFは成長ホルモン(GH)依存性に血中に増加し,GHの生物学的作用を仲介することからソマトメジンとも呼ばれてきた。
 しかし,IGFの生物学的意義はこれらのものだけに留まらず,生体の種々の生理学的現象に深く関与している。ことにIGF-Iは卵巣3),子宮内膜/脱落膜4),子宮5)などの生殖臓器の生理や胎児・胎盤発育に重要な役割を営んでいることが近年の研究により明らかとなってきた。IGFの多彩な生物学的作用を理解する上で必ず考慮しなければならないのがIGFの結合蛋白(IGFBP)の存在である。IGFは血中などの体液中ではそのほとんどがIGFBPと結合しており,IGFBPはIGFと結合するだけでなくその作用を促進したり抑制したりすることが知られている6)。したがって,IGFの生理学的意義を理解するにはIGFBPの動態やその生物学的作用を解明することが必須である。

原著

ヒト胎盤絨毛組織培養上清の血小板凝集阻止活性の研究—PAFならびにSTA2惹起血小板凝集に与える影響

著者: 飯岡秀晃 ,   赤田忍 ,   島本太香子 ,   山田嘉彦 ,   阪本義晴 ,   森山郁子 ,   一條元彦

ページ範囲:P.897 - P.901

 ヒト胎盤絨毛組織培養上清にはadenosine diphosphate(ADI)惹起血小板凝集に対する阻止活性が存在する。今回は,最近注目されている血小板凝集惹起物質であるplatelet activating factor(PAF)ならびにstable thromboxane A2,(STA2)にも注目し検討を加えた。
 1.ヒト胎盤絨毛組織培養上清にはADP惹起血小板凝集阻止活性以外にも,PAFならびにSTA2惹起血小板凝集阻止活性も存在した。多血小板血漿にヒト胎盤絨毛組織培養上清を添加しておき,血小板凝集を惹起すると,添加した培養上清の濃度に比例してADP,PAFならびにSTA2惹起血小板凝集は阻止された。
 2.ヒト胎盤絨毛組織培養上清の添加によって,一端ADP,PAFならびにSTA2によって惹起された血小板凝集も阻止された。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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