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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻7号

1993年07月発行

今月の臨床 ホルモン補充療法;HRT

1.閉経後障害に対するホルモン補充療法(HRT)の必要性

著者: 五十嵐正雄1

所属機関: 1群馬大学産科婦人科

ページ範囲:P.804 - P.806

文献概要

更年期・老年期のestrogen分泌と HRTの必要性
 更年期や老年期には卵巣からのestrogenの分泌はどうなっているのか。図11)は群馬大学中高年女性外来を訪れた女性の血中estradiol値を示す。Rは月経周期を示す女性,Cは更年期の女性,MOは閉経後1年以内,その後の横軸の数字は閉経後の年数を示す。更年期には血中E2は有意に低下し,閉経後2年以内(M0,M1)は更年期よりは低下するが,まだ多少E2は分泌されている。2年以上たつと低値すなわち分泌がほとんど停止していることを示している。このように卵巣からのestrogen分泌は更年期に低下し,老年期には閉経後2年以内にほとんど停止する。
 このように分泌が低下したestrogenを外部から補充しようというのがHRT(hormone replace—ment therapy)である。estrogenでなくhormoneとしてあるのは,estrogenの他黄体ホルモンも併用することが多いためである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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