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今月の臨床 ホルモン補充療法;HRT HRTの適応と効果
28.HRT効果の評価法
著者: 赤松達也1 木村武彦1 矢内原巧2
所属機関: 1国立精神・神経センター国府台病院帝婦人科 2昭和大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.879 - P.881
文献購入ページに移動一般に上記症状①,②,③に対するHRT効果を判定する場合,①では愁訴の改善度,ホルモン値の変化(E2,FSHなど),各種自律神経検査法など,②では,愁訴,腟鏡診,細胞診,コルポ診,培養,尿道内圧測定など,③の骨粗鬆症では,骨塩量測定,骨代謝マーカー,また脂質代謝では,総コレステロール,HDL—コレステロール,LDL—コレステロール,トリグリセリドなどがあげられる。しかし①,②のように比較的自覚症状の認められる,いわゆる更年期障害に対する対症的療法と,投与開始の段階で症状がほとんど認められない③の骨粗鬆症,心血管系疾患に対する予防的療法とではHRT効果の判定に関して,その評価の目的も基準もおのずと異なるのは言うまでもない。③については,本邦でのデータがきわめて少ない。
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