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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻7号

1993年07月発行

今月の臨床 ホルモン補充療法;HRT

HRTの適応と効果

29.投与前後の検査をどうするか

著者: 玉舎輝彦1

所属機関: 1岐阜大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.882 - P.883

文献概要

1)ホルモン補充療法(HRT)は,卵巣機能低下(エストロゲン低下)による障害に対して行われ,女性の平均寿命が80歳を越える現状では重要なものとなってきている。そのためHRTの効果を有効に利用するために,予防的投与の必要性の判断基準,症状の種類と程度や症状の持続期間によって用いる薬剤やその用量の選択基準,また併用薬を決める基準,さらに長期投与による副作用の予防,などに対して必要な検査をすることになる。その結果が治療指針をも与えることにもなる。
 2)HRTを必要とする症候には個人差があり期間も違い,症状の出現順序も異なる。一般的には,①月経の変化が起こり,②精神神経障害(興奮,不眠,いらだち,抑うつ),③血管運動障害(顔面紅潮,発汗,心悸亢進)についで,しばらくして,老化現象(生殖器の萎縮,尿路障害,乳房や皮下脂肪の萎縮,骨粗鬆症,アテローム性動脈硬化症との関連性)が問題となってくる。したがって必要な検査は症状の種類,発現の時期によっても異なる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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