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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻9号

1993年09月発行

雑誌目次

今月の臨床 治療にてこずる感染症 クラミジア

1.婦人科のクラミジア

著者: 笠松高弘

ページ範囲:P.1036 - P.1038

 Chlamydia trachomatis(以下,クラミジアと記す)女性性器感染症は,現在最も多いSTD(sexuallytransmitted disease)の一つであり,わが国においても数年前から抗原および抗体検査が商業ベースでも可能となって,全国レベルで容易に検査できるようになるとともに知識も普及してきた。しかしその反面,症状の乏しさや有効な治療薬があることからクラミジアは抗生剤で簡単に治癒する単なるSTDであると軽視されてしまうこともあるように思う。逆に,クラミジア感染が直ちに流産や不妊に直結するかのように患者に過大な不安を与えてしまう場合もあるようであり,本疾患の病態はまだ未解明な部分が多い。
 その要因の一つとして,われわれ産婦人科医が,普段相手にしている細菌やウイルスとは異なるクラミジア独特の生物学的特徴に慣れていないことがある。元来,クラミジアはヒトを自然宿主とする偏性細胞寄生性の生物であり,古来より人間に災禍をもたらしてきた。

2.検査法の選択

著者: 滝沢憲

ページ範囲:P.1040 - P.1041

 Chlamidia trachomatis(CT)の検査も,他の臨床検査と同様に,sensitivity(感度),specificity(特異性)が優れ,より簡便(時間,技術など)で,安価であることが望ましい。そして,対象患者(男性,女性,乳幼児など)や感染病巣(尿道,子宮頸部,腹膜,咽頭など)により,至適な検査法も選ばねばならない。本稿では,現在popularに利用されるCT検査法を表の順序で概説する。

3.クラミジアと不妊

著者: 斎藤滋

ページ範囲:P.1042 - P.1043

 不妊症のなかで卵管因子の占める割合は25〜50%と高率で,その原因は多岐にわたっているが,その中でもChlamydia trachomatis感染を原因とするものが最近著増している。クラミジア感染は,卵管性不妊のみならず,流産をも引き起こす可能性がある。また男性においては尿道炎,前立腺炎,副睾丸炎を引き起こすことが知られており,後二者は妊孕能に影響を与える。本稿ではクラミジア感染症と不妊症について述べる。

4.治療と治癒の判定

著者: 菅生元康

ページ範囲:P.1044 - P.1046

 欧米先進国においては過去10年以上,性感染症(STD)の中でクラミジアトラコマティス(以下クラミジア)感染症が最も多い疾患として認識されていた。一方,本邦では厚生省が1987年から行っているSTDサーベイランス事業のデータに基づくと,つねに最も多かった淋病様疾患(淋菌感染症)にかわって陰部クラミジアの報告例数が首位になったのは昨年度からのことである。このことは患者発生数の動向以外に,本邦での臨床医のクラミジア感染症に対する認識がようやく欧米諸国なみに深まってきた現われとも考えられる。
 われわれは1986年よりクラミジア感染の診断を開始したが,その当初より感染患者の多さに驚かされた。また1987年からはSTDサーベイランスの定点としてわれわれが診断した症例の報告を行っているが,対象5疾患のなかでは他疾患を引き離して現在までつねに報告数が最も多い1)。本稿ではわれわれの扱ったこれら多数の症例の経験を基にして,女性性器クラミジア感染症の治療法の要点と治療効果判定について解説する。なおわれわれが治療(薬剤投与)対象としたり,サーベイランスに報告するクラミジア感染患者とは原則として子宮頸管部にクラミジア抗原または核酸が証明されるか,培養法でクラミジアが分離された症例に限っている。抗体検査の結果だけでクラミジア患者と診断し薬剤投与を行ったり,サーベイランス報告症例に含めたりすることはしていない。

エイズ

5.HIVのウイルス学

著者: 大城由香子 ,   山本直樹

ページ範囲:P.1047 - P.1049

 AIDS(acquired immunodeficiency syndrome)は1981年に初めて報告されて以来,爆発的に患者数を増やし続けており,WHOの報告によると1991年までに418,404人に上っている。さらに今世紀末までには1,400,000人に達すると予測されている。この疾患の蔓延の背景には原因ウイルスであるHIV(Human immunodeficiency virus)1)が,主として性交渉によって感染することがある。それに加えて,HIV感染者の母親から子への周産期感染,すなわち経胎盤感染,出産時の産道での感染,母乳からの感染も重要な問題となっている。そこで本稿では,HIVの分類,構造,遺伝子,複製,不活化方法について簡単に紹介し,エイズ蔓延の危機に対する対策について考えてみた。

6.日本のエイズ

著者: 塩川優一

ページ範囲:P.1050 - P.1051

日本のエイズの動き(図1)
 エイズは,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染によって起こる疾患である。アメリカ合衆国において,1981年発見された。
 1985年3月,日本のエイズ患者の第一例が報告された。それは,長年アメリカに滞在していた日本人の男性同性愛者で,親しくしていた仲間より感染したのであった。

7.AIDSの発症と症状

著者: 小林隆夫

ページ範囲:P.1052 - P.1055

 HIVに感染してから長い臨床経過を経て最終的にはAIDSとなって死亡するまでの全経過をまとめてHIV感染症という。AIDSはHIV感染症の最後の段階で,日和見感染症や悪性腫瘍などに罹患した病態である。本稿ではAIDSの発症に至るまでのHIV感染症の経過について述べ,AIDSの症状を解説する。

8.HIV感染者の手術,分娩

著者: 宮澤豊

ページ範囲:P.1056 - P.1059

 HIVの異性間感染による女性の感染者が急増するのにともない,感染女性が産婦人科外来を訪れる機会が多くなっている。
 産婦人科においては,いうまでもなく,分娩時はもとより,妊娠初期の子宮外妊娠,胞状奇胎や,中・後期の前置胎盤,常位胎盤早期剥離などの異常妊娠の他,人工妊娠中絶など,時に多量の出血を伴い,緊急に外科的処置を必要とすることが多いのが特徴である。

9.治療の現況と展望

著者: 南谷幹夫

ページ範囲:P.1060 - P.1062

 エイズは,HIV(ヒト免疫不全ウイルス,1983年に発見,通称エイズウイルス)の感染により細胞性免疫が障害されて感染抵抗力の低下をきたした結果,日和見感染症,日和見腫瘍,あるいは神経障害などを発症した病態である。HIVに感染した後,平均8〜10年の無症候性感染期を経てエイズを発症する。
 すなわちエイズの治療としては抗HIV療法,日和見疾患療法,免疫調節療法が必要である。しかし確実に有効な抗HIV剤のない現在では,エイズに進行する以前の無症候性感染期にエイズ発症阻止を目的とする治療を行うことに重点がおかれている。紙数の関係から抗HIV剤に限って治療と発症予防の現況並びに今後の展望を述べる。

C型肝炎

10.C型肝炎とB型肝炎の違い

著者: 矢野右人

ページ範囲:P.1064 - P.1067

 非A非B型肝炎として取り上げられていた疾患群の大多数が,C型肝炎と診断されるようになり,肝炎の分類,診断,治療が著しく進歩してきた。とくに,インターフェロン治療でC型慢性肝炎の治癒例を期待することができるようになり,肝炎全体が一段と注目を集めている。B型肝炎ウイルス(HBV),C型肝炎ウイルス(HCV)感染は,ともに肝細胞を特異的増殖の場として増殖するウイルスであり,細胞性免疫機序,あるいはたとえウィルスの直接肝細胞障害性があったとしても,臨床症状としては,肝細胞破壊による症状,いわゆる食欲不振,全身倦怠感,黄疸,ひいては肝線維化,肝循環障害,機能不全による浮腫,腹水の出現,肝不全に至る症状は類似している。HCV,HBVのウイルス増殖,特異臓器反応が肝細胞に限られていることより,これらの点では非常に類似していると考えてよい。
 しかし,HCVはRNAウイルスであり,HBVはDNAウイルスであることが根本的に異なり,これらのウイルス特異性により,感染性,感染の形態,ウイルス排除の機構,あるいは中和抗体の存否などにより,一時点の臨床症状を除くと,その全貌はまことに異なった形態を示している。

11.C型肝炎の病状と予後

著者: 清沢研道

ページ範囲:P.1068 - P.1069

 C型肝炎ウイルス(HCV)感染経路の解明や輸血用血液でのHCV抗体のスクリーニングを含め感染対策が行われるにつれ,新しいC型肝炎の発症は明らかに減少傾向にある。C型肝炎の臨床的特徴は“治癒しにくい”ことである。したがってC型肝炎の自然経過を知ることは,その臨床を考える上できわめて重要である。

12.C型肝炎の感染経路と診断

著者: 林紀夫 ,   尾下正秀 ,   房本英之 ,   鎌田武信

ページ範囲:P.1070 - P.1072

 1989年に米国カイロン社によりC型肝炎ウイルス(HCV)の遺伝子の一部が単離され,その遺伝子より蛋白を作り,この蛋白に対する抗体(C100—3抗体)系が開発され,それまで非A非B型肝炎とされていた多くがHCVによる肝障害と診断され,以後,C型肝炎に関する研究は急速に進展した。現在,より感度のよいcore領域に対する抗体を含む第二世代HCV抗体によりC型肝炎の診断はほぼ可能になったと考えてよい。一方,その感染経路は,血液を介する感染(輸血・血液製剤の投与,経静脈的薬物投与など)を除くと不明な点が多い。本稿では,C型肝炎の感染経路および診断について概説する。

13.C型肝炎患者の取扱い

著者: 大越章吾 ,   上村朝輝

ページ範囲:P.1074 - P.1075

 C型肝炎ウイルスは1本鎖のRNAウイルスであり,その塩基配列の類似性よりフラビウイルス属に近似のウイルスと考えられている。いまだウイルス粒子の詳細な構造は不明であるが,表面にエンベロープ蛋白を有し,内部にRNAを取り囲むコア蛋白を持つ粒子であることが想定されている。またクロロフォルム処理によって感染性がなくなるという実験的事実も知られている。本項ではこれらをふまえて,種々の状況における感染予防上の注意点について概説する。

14.C型肝炎の治療法

著者: 松嶋喬

ページ範囲:P.1076 - P.1078

 C型肝炎ウイルス(HCV)は,免疫能の正常な成人への感染でも,高率にHCVの持続感染状態へ移行するウイルスであり,HCVに起因する慢性肝疾患の進展には,持続感染状態が重要な因子となっている。しかし,HCV感染によって,持続感染状態となる頻度,慢性肝炎への移行率,肝硬変,肝細胞癌への進展率については,正確にはわかっていない。輸血後肝炎を例にとると,C型急性肝炎の慢性化率は60〜80%とする報告が多く,prospective studyによれば,10年後には約20%が肝硬変に進展することが報告されている。一方,輸血以外の感染ルートによるHCV感染,いわゆる散発性C型急性肝炎の慢性化率,肝硬変,肝細胞癌への進展率については,ほとんど知られていない。
 いずれにしても,HCV持続感染者が,経過中にHCVが排除される頻度はきわめて低率のため,HCVに起因する肝疾患の原因療法には,HCVが排除される可能性が明らかにされているインターフェロン(IFN)が第一選択薬として広く臨床に用いられている。本稿ではHCVに起因する,急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変に対する治療の要点と問題点について述べてみたい。

MRSA

15.MRSAの増加と化学療法の反省

著者: 加藤賢朗 ,   川名尚

ページ範囲:P.1079 - P.1081

 黄色ブドウ球菌は健常者の鼻腔,咽頭にも見いだされることのある細菌で,傷口から侵入すると皮膚の軟部組織感染症を引き起こすことで知られている。そのなかでメチシリン(ペニシリナーゼに分解されにくい耐性ブドウ球菌用ペニシリン)に耐性となったものはMRSA(Methicillin Re—sistant Staphylococcus Aureus)と呼ばれる。しかしながら,MRSAはメチシリンだけではなく第一,第二,第三世代のセフェム系を含めほとんどすべてのβ′—ラクタム薬に耐性を示し,さらに多くのマクロライド系やアミノ配糖体にも耐性を示しているため,この菌による感染症を発症した場合,治療できる薬剤に乏しいことにより大きな問題となっている。長期入院患者,重症の熱傷,術後患者などのように局所あるいは全身の感染防御機構の低下している患者では腹膜炎,肺化膿症,髄膜炎,敗血症などの深部感染が起こりやすく重篤な結果を招くことになる。

16.MRSA肺炎

著者: 丹野恭夫

ページ範囲:P.1082 - P.1084

 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は重篤な院内感染症を引き起こすことと多剤に耐性のため治療に難渋することで注目を集めている。呼吸器感染症の診断においては通常,喀痰培養によって起炎菌を決定するが,その際,上気道内の常在菌による汚染が問題になる1)。S.aureusも本来皮膚や上気道に存在する常在菌の一つであり,喀痰培養で検出されたMRSAが真の起炎菌か単なるcolonizationであるかを決定するにはつねに慎重を要する。基礎疾患・合併症などの背景因子,発熱・血沈・白血球数・CRPなどの炎症サイン,喀痰の塗抹染色所見,胸部X線像などにより総合的に判断する必要がある。
 ここでは,当科での経験も踏まえて,MRSA肺炎の診断と治療について述べてみたい。

17.MRSA腸炎

著者: 石引久弥 ,   牛島康栄

ページ範囲:P.1085 - P.1087

 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillinresistant Staphylococcus aureus, MRSA)による重症腸炎が外科領域で術後腸炎として注目されている。MRSAはペニシリナーゼで分解されない半合成ペニシリンの代表的なDMPPC(methicillin)に耐性を示す黄色ブドウ球菌であり,数多くのβ—ラクタム系,アミノグリコシド系抗生物質にも多剤耐性を示すため治療効果を期待できる抗菌剤が少ない。感染防御力の低下した患者にMRSA感染症が発症すると治癒しにくいばかりか,MRSAの菌源となって病院内感染症を医療施設内に多発させる危険性が強い。さらにmec A遺伝子をもつ黄色ブドウ球菌はβ—ラクタム剤によりMRSAに誘導されるので化学療法上薬剤選択に注意しなければならない。しかし,MRSAは黄色ブドウ球菌であることに変わりなく,ヒトの常在細菌叢を含め自然環境に広く分布し,種々の酵素を産生,病原性も強く,軟部組織感染症から敗血症まで多彩な感染症を起こすという点は基本的に同一である。これらの点をふまえて,術後症例を主体としたMRSA腸炎について述べたい。

18.MRSA-TSS (トキシックショック症候群)

著者: 中林正雄 ,   工藤美樹 ,   高木耕一郎 ,   武田佳彦

ページ範囲:P.1088 - P.1090

 トキシックショック症候群(Toxic Shock Synd—rome;TSS)は1978年にToddら1)により最初に報告された新しい型の黄色ブドウ球菌感染症で,黄色ブドウ球菌の産生する外毒素により急激で多彩な症候,臓器障害を呈し致死率も数パーセントと少なくない。最近,産婦人科領域においてもMRSAによる感染症が増加するにつれてこれを原因とするTSSに遭遇する機会が増加しつつある。
 本稿でははじめに当院で最近経験した帝王切開術後に発症したTSS症例を提示し,次にTSSの発症機序,症状・診断,治療方針について解説する。

19.未熟児のMRSA敗血症

著者: 近藤乾

ページ範囲:P.1091 - P.1093

 かつては,未熟児死亡の三大原因として感染,RDS,頭蓋内出血が挙げられていたが周産期管理の向上,人工サーファクタントの臨床応用などとともに,最近では未熟性と感染が死亡原因としてクローズアップされてきた。とくに超未熟児における敗血症は,その量的質的予後に大きな影響を与える点で重大である。ある時期を経過すれば発症頻度や重症度が急激に低下する他の多くの疾患と異なり,感染症は人工換気や経静脈栄養などの治療を必要とする限り逃れることのできない問題である。未熟児の敗血症に占めるMRSAの比率が増加しつつあることは,数多くの研究者によって報告されている。ただ,NICUにおけるMRSA検出率の爆発的な増加1,2)の割に実際の感染の比率は少ない。このことはMRSA対策を考えるうえで重要である。MRSAを減らそうとする努力は重要であるが,一方では,共存という立場から実際の感染にいかに対処するかという認識が必要だからである。

20.院内感染対策

著者: 宮地典子

ページ範囲:P.1094 - P.1096

院内感染対策委員会による組織的対応
 MRSA院内感染は,①院内環境の汚染,②抗生物質の使用方法,③医療従事者による伝播が大きな要因と考えられる。したがって感染予防対策は全院所的規模での対応が必要であり,職員ひとりひとりの感染対策の実践が重要である。
 対策のポイントは,①医療従事者,患者,見舞い客の手洗いの徹底,②院内環境の清浄化,③機器類の滅菌消毒,④患者への適切な処置,⑤抗生物質の適正な使用にある。

難治性症例の経験

21.バルトリン腺炎

著者: 関賢一 ,   木挽貢慈

ページ範囲:P.1098 - P.1099

 バルトリン腺の炎症は,腹開口部にはじまり,排泄管部および腺体に波及すると,バルトリン膿瘍を形成するに至る。また,腺開口部が閉鎖すると,分泌物が排泄管および腺内に貯留し,バルトリン腺嚢腫となる。
 いずれも異物感,腫脹感,自発痛などの症状があるときには,穿刺,切開などにより,排液,排膿し,抗生剤の投与により一時的な治療を行うことが多い。しかし,なかには何度穿刺,排膿をくり返しても軽快しなかったり,一度治癒した後,数ヵ月ないしは数年を経て再発するものもある。本稿では,難治性のバルトリン腺膿瘍の症例を示し,合わせてわれわれの施設での治療状況を報告する。

22.PID

著者: 早川謙一

ページ範囲:P.1100 - P.1101

 婦人科臨床において,内性器感染症はSTDと密接な関係があり,さらに生殖機能,母子保健への影響からみて,その診断と治療はきわめて重要な問題である。
 骨盤内感染症pelvic inframmatory diseases,PID)は子宮頸部より上方の性器および腹腔に発症する上行感染で骨盤内膿瘍を含む子宮付属器炎を中心とした炎症と定義される1)

23.尿路感染症

著者: 小野寺昭一 ,   清田浩

ページ範囲:P.1102 - P.1104

 尿路感染症は,尿路における基礎疾患の有無により,単純性尿路感染症と複雑性尿路感染症に,病期により急性尿路感染症と慢性尿路感染症に分けることができる。一般に,単純性は急性に経過し,複雑性は慢性に経過するが,慢性複雑性尿路感染症の急性増悪という病態もまれではなく,重篤で緊急の外科的処置を必要とする場合もある。
 ここでは尿路感染症における難治化要因について示し,難治性尿路感染症に対する治療について述べる。

24.術後感染症

著者: 井村睦規 ,   嘉村敏治

ページ範囲:P.1105 - P.1107

 術後感染症の発症の要因としては,患者の感染防御能の低下や,手術対象臓器の常在細菌による手術野の汚染度,すなわち汚染手術,準無菌手術,無菌手術のどれであるかがあげられるが,もう一つ忘れてはならないのが,血腫形成,死腔,壊死組織の存在,組織圧迫,体液の貯留,縫合不全も局所の抵抗力の低下を招き,感染の原因となりうる。
 とくに本稿においては,開腹術後の創部感染症に注目し,術後2回も創部感染を起こした症例を詳細に述べ,考察の中で,当科における最近5年間の創部感染症について検討した。

25.産褥感染症

著者: 舟木憲一

ページ範囲:P.1108 - P.1109

 予防的に投与される化学療法,および上行性子宮内感染に対する意識などにより最近日常みられる産褥熱は軽症ないし中等度の産褥子宮内感染を呈するものが多く,敗血症型産褥熱は著しく少なくなった。といっても最近の敗血症は産褥早期にみられる急性の敗血症は少なく,産褥を契機として遷延性に起こってくることが重要である。破水後6時間以上を経て分娩に至った症例については全例新生児の耳道分泌物培養を行い,新生児感染および産褥感染の予防に役立ち,母児ともに重症な感染症症例は幸いにも経験がない。しかし,その培養菌種は表1のように多種にわたっており,MRSAを主とする耐性菌およびpre-PROMの長期にわたる管理はなお重要である。
 今回は発熱および胎児仮死にて送院された原因菌不明の母児感染の症例について考察する。

26.乳腺炎

著者: 木村恒人 ,   山本和子 ,   浜野恭一

ページ範囲:P.1110 - P.1111

 乳腺炎はその発症状況から慢性乳腺炎と急性乳腺炎とに大別され,急性乳腺炎はさらにうっ滞性と化膿性に分類される。乳腺炎の症状は主として疼痛・発赤などであり,診断は特殊な例を除けば比較的容易であるが,治療時期・方法が適切でないと遷延,慢性化し難治性となることが問題である。本稿は乳腺炎の分類,急性期の治療法,慢性化し難治性となった症例の治療例を紹介する。

27.外陰ヘルペス

著者: 高杉信義

ページ範囲:P.1112 - P.1113

 外陰ヘルペスは,単純ヘルペスウイルス(Her—pes simplex virus type 1 and 2, HSV−1 andHSV−2)による感染症である。HSV−1は主に上半身,HSV−2は下半身とくに件器に感染するとされている。
 症状などから,外陰ヘルペスは急性型,再発型,誘発型に分類される。急性型は,口唇ヘルペスが感染源となることが多く,約70%はHSV−1が検出される。症状が激烈で,全身倦怠感や発熱(37〜39℃)を伴うことも多い。

28.尖圭コンジローマ

著者: 田中圭 ,   深沢一雄 ,   岩崎秀昭 ,   稲葉憲之

ページ範囲:P.1115 - P.1115

 尖圭コンジローマは主として外性器に見られるウイルス性疣贅のうちで最も一般的なもので,HPV6型,11型の感染によるとされている。尖圭コンジローマの治療は大きく分けると薬物療法と外科的療法の2種類がある。薬物療法にはポドフィリン,5—FU,ブレオマイシン軟膏,IDU軟膏の局所療法が主体であるが,インターフェロンの局注も試みられている。また外科的療法は,切除,赤外線焼灼,電気焼灼,液体窒素やドライアイスによる凍結療法,YAGやCO2レーザー蒸散療法がある。また,特殊な治療法ではあるがワクチン投与などの免疫療法が難治性の本疾患に有効であるとの報告もある。難治性とは,病変が多発している,局所療法が困難な部位に存在する,治療に抵抗する,他の重篤な疾患と合併している,などが考えられる。
 1989年4月から1992年3月までの当科STD外来においてレーザー焼灼を行った尖圭コンジローマは28症例で26症例(92%)が治癒している。また部位別の治癒率では子宮頸部と外陰部両方に発生したものが67%の治癒率でやや劣っている。今回は外科的療法(YAGレーザー)が奏効した多発尖圭コンジローマの症例を呈示する。

29.難治性腟真菌症

著者: 鈴木正明

ページ範囲:P.1116 - P.1117

 産婦人科における真菌症は腟の真菌を中心として各種病態が形成され,回帰性を有する1)。真菌症の日常臨床においてたいせつなことは,本症が内因性日和見感染と性交感染という二面的性格をもっていることである。また,近年の傾向として主要な起因菌であるCandida albicans(C.alb)とCandida glabrata(C.gtab)の検出頻度が相対的に変化して,C.glabの増加傾向が認められ,このことが少なからず難治姓症例の増加に結びついていると思われる。
 難治性素因としては,宿主要因と菌側要因がある。宿主要因としては,最も重要なものが抗生物質の頻回の使用(抗生剤によりLactobacillusの減少が起こり真菌の腟上皮細胞への侵入を容易にする)であり,その他にコントロールされていない糖尿病,エストロゲンやステロイドの長期療法,AIDSおよび局所のアレルギーなどがある。

30.難治性(抗療性)梅毒

著者: 片庭義雄

ページ範囲:P.1119 - P.1121

 難治性梅毒には症候学的,血清学的両面における難治例と無症候性の血清学的な面だけの難治例とがある。また難治状態が継続的な場合と再発性の場合とがみられる。いずれの場合にせよ有効かつ十分と思われる駆梅治療に頑固に抵抗する梅毒を指すわけであるが,その多くは陳旧性の血清学的な難治性梅毒いわゆる血清学的抗療性梅毒1)である。血清学的抗療性梅毒はその定義がはっきりしないことから,かつてはその数が多く,梅毒は難治性疾患であるとの念をより強いものにしていたように思われる。しかし血清学的瘢痕治療の概念の容認と陳旧性梅毒では容易に陰性化を果たし得ない梅毒TP(Treponema Pallidum)を抗原とする梅毒血清反応の登場により治療後の低抗体価持続例は既往反応によるものとして抗療性梅毒から除外され,その数は著しく減じたといえる。近年における血清学的難治性梅毒とは高い抗体価の持続または再発を認めるものと解釈されるが,有効薬剤の豊富な今日にあっても,このような症例2)はもとより,症候学的な難治症例ともまれながら遭遇する。近時経験したHIV(Human Immunode—fficiency Virus)感染を伴う第2期顕性梅毒の2例ではルーチンの駆梅治療後,1例3)に1度の症候学的,血清学的再発,他の1例に2度の症候学的再発と異常に高い血清抗体価が認められた。

抗生剤,抗菌剤

31.抗生剤の選び方と組合せ

著者: 長南薫

ページ範囲:P.1123 - P.1125

 抗生剤の選択に当たっては,感染部位,重症度,基礎疾患,原因菌,感受性,抗生剤の作用機序や体内動態などの薬剤特徴,副作用などを勘案して総合的に決めなければならない。
 臨床の現場では,検査結果を待たずに治療を始めなければならないことが多く,また,菌の分離の難しい子宮付属器炎のような疾患もあるので,実際には原因菌不明のままempiricに治療を開始せざるを得ないことが多い。このため重要なことは,経験的ならびに文献的に得られる起炎菌の頻度とその感受性の情報についてはつねに留意し,蓄積しておくことがたいせつである。

カラーグラフ 摘出標本の見方・3

卵巣明細胞腺癌

著者: 薬師寺道明 ,   杉山徹 ,   大蔵尚文 ,   片岡明生 ,   田中博志 ,   岩永成晃

ページ範囲:P.1031 - P.1033

 卵巣明細胞腺癌は表層上皮性・間質性悪性腫瘍に分類され,組織発生はMüller管由来と考えられている.全卵巣悪性腫瘍中5〜6%の割合で比較的まれな腫瘍と考えられてきたが,近年,発生頻度の上昇が示され,20%を越える報告もみられる.臨床進行期はI期癌の比率が高く,Ⅲ期癌が多い漿液性腺癌と全体的な予後をみれば大きな差はないが,Stage別の比較生存率は不良である.当院における一例を呈示する.

原著

子宮頸癌におけるc-myc遺伝子と—HPV16型の関連性の検討

著者: 谷本博利 ,   永井宣隆 ,   太田さなえ ,   大濱紘三

ページ範囲:P.1129 - P.1133

 子宮頸癌におけるc-myc遺伝子の増幅とmRNA過剰発現を検討するとともに,HPV(human papillomavirus)16型DNAおよびmRNAを検出し,c-myc遺伝子の変化とHPV16型の関連性について検討した。c-myc遺伝子mRNA過剰発現は0期(7.7%),I期(10.0%)と比較してⅡ期(57.1%)では高頻度にみられたのに対し,HPV16型は0期(69.2%),Ⅰ期(70.0%)と比較してⅡ期(28.6%)では検出頻度が低い傾向が認められた。また,c-myc遺伝子増幅が認められた2例にはHPV16型は検出されず,mRNA過剰発現の認められた6例のうちHPV16型が検出されたのは2例のみであった。逆にHPV16型が検出された18例のうちc-myc遺伝子mRNA過剰発現が認められたのは2例のみで他の16例ではmRNA過剰発現はみられなかった。これらの結果からc-myc遺伝子とHPV16型の明確な相互関係はなく,c-myc遺伝子異常はある程度進行した癌の増殖に関与するのに対し,HPV16型は主に発癌に関与すると推察された。

症例

妊娠性葉酸欠乏性巨赤芽球性貧血の1例

著者: 後藤真千子 ,   伊藤誠 ,   石川洋 ,   千原啓 ,   宇田典弘 ,   保條朝郎 ,   高田亨 ,   近藤千華 ,   釜付弘志

ページ範囲:P.1135 - P.1139

 本邦の妊娠貧血のほとんどは鉄欠乏性であり,葉酸欠乏性貧血はまれである。今回われわれは,元来大酒家で食事からの葉酸摂取不足に妊娠が加わり葉酸欠乏性巨赤芽球性貧血と溶血をきたしたと思われる症例を経験したので報告する。症例は37歳の1経妊未産婦で,25週で妊娠と診断されるまで毎日3〜4合飲酒していた。初診時末梢血検査で大球性の高度貧血(Hb 5.6g/dl)を認めた。血清鉄正常,葉酸値低下,ハプトグロビン高度低下,LDH上昇を認め溶血の存在が示唆されたが,溶血性貧血のスクリーニング検査はすべて正常であり,溶血の主因は葉酸欠乏と考えられた。禁酒と病院食摂取および葉酸投与により貧血は改善し,39週5日吸引分娩にて2,690gの男児を出産した。

私の工夫

腹腔鏡手術における超音波メス(ハーモニックスカルペル®)の使用経験

著者: 藤本泰子 ,   大野洋介 ,   田中一範 ,   細川健一 ,   岡田弘二

ページ範囲:P.1141 - P.1144

 ハーモニックスカルペルは超音波によるブレードの振動により切開および凝固を行う新しい手術機器であり,発熱による組織損傷のないことを特徴としている。今回,本機器を用いて腹腔鏡手術を行った。未婚女性2例と挙児希望婦人4例に,それぞれ卵巣嚢腫摘出術,子宮内膜症焼灼,多嚢胞卵巣焼灼術,癒着剥離術および卵管開口術を行った。その結果,手術時間は平均58分で出血量は少量であった。卵巣嚢腫摘出術の2例は術後3日目と4日目,その他の4例は術後2日目に退院した。本機器は,卵管,卵巣など隣接する正常組織への損傷を最小限にする必要のある未婚女性や挙児希望婦人における腹腔鏡手術に有用であると考えられた。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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