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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻9号

1993年09月発行

文献概要

今月の臨床 治療にてこずる感染症 MRSA

16.MRSA肺炎

著者: 丹野恭夫1

所属機関: 1東北大学医学部第一内科

ページ範囲:P.1082 - P.1084

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 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は重篤な院内感染症を引き起こすことと多剤に耐性のため治療に難渋することで注目を集めている。呼吸器感染症の診断においては通常,喀痰培養によって起炎菌を決定するが,その際,上気道内の常在菌による汚染が問題になる1)。S.aureusも本来皮膚や上気道に存在する常在菌の一つであり,喀痰培養で検出されたMRSAが真の起炎菌か単なるcolonizationであるかを決定するにはつねに慎重を要する。基礎疾患・合併症などの背景因子,発熱・血沈・白血球数・CRPなどの炎症サイン,喀痰の塗抹染色所見,胸部X線像などにより総合的に判断する必要がある。
 ここでは,当科での経験も踏まえて,MRSA肺炎の診断と治療について述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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