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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻9号

1993年09月発行

文献概要

私の工夫

腹腔鏡手術における超音波メス(ハーモニックスカルペル®)の使用経験

著者: 藤本泰子1 大野洋介1 田中一範1 細川健一1 岡田弘二1

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1141 - P.1144

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 ハーモニックスカルペルは超音波によるブレードの振動により切開および凝固を行う新しい手術機器であり,発熱による組織損傷のないことを特徴としている。今回,本機器を用いて腹腔鏡手術を行った。未婚女性2例と挙児希望婦人4例に,それぞれ卵巣嚢腫摘出術,子宮内膜症焼灼,多嚢胞卵巣焼灼術,癒着剥離術および卵管開口術を行った。その結果,手術時間は平均58分で出血量は少量であった。卵巣嚢腫摘出術の2例は術後3日目と4日目,その他の4例は術後2日目に退院した。本機器は,卵管,卵巣など隣接する正常組織への損傷を最小限にする必要のある未婚女性や挙児希望婦人における腹腔鏡手術に有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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