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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻1号

1994年01月発行

雑誌目次

今月の臨床 新しい薬物療法をさぐる Overview

1.GnRHアゴニスト療法の新しい展開

著者: 水口弘司 ,   植村次雄

ページ範囲:P.10 - P.13

 日本でGnRHアゴニストの最初の臨床治験は1983年,子宮内膜症に対してで,1988年に臨床応用が可能となった.現在では子宮内膜症の他に前立腺癌,思春期早発症,子宮筋腫でも厚生省の認可が得られており,体外受精の際の卵巣刺激時にも広く用いられている.体外受精胚移植時にどの程度使用されているかは推測の域をでないが,世界で70%以上にGnRHアゴニストが併用されていると考えられている.さらに,最近では長期持続作用のあるdepot剤も開発されてきており,最近のGnRHアゴニスト療法の展開は著しいものがある.ここではGnRHアゴニスト療法の最近の展開と今後の展望について述べてみたい.
 GnRHアゴニストにはいくつかの薬理作用があり,それによって治療効果を示す.①下垂体機能抑制を介しての性ホルモン産生抑制:性ホルモン依存性疾患である子宮内膜症,子宮筋腫,前立腺癌が対象疾患となるが,この他乳癌,子宮体癌にも試みられている.②下垂体抑制による律動的gonadotropin分泌抑制:思春期前早期よりGnRH律動分泌が開始する思春期早発症に対して,律動的gonadotropin分泌を抑制して早期の思春期発来を抑制し,骨端閉鎖を延期して成長を促進させる.

2.卵巣癌の化学療法シスプラチン耐性の克服を目指したsecond line chemotherapyの動向について

著者: 薬師寺道明 ,   清塚康彦

ページ範囲:P.14 - P.18

 癌化学療法の歴史を振り返ると,癌を薬剤で克服できると信じてきた素朴な願いを達成するための過程そのものであるように思われる.一方,そのために費やされた精力的な努力は,化学療法で治癒できる(可能性のある)癌が存在することを示したが,その奏効率の向上が必ずしも癌の死亡率の改善に果たした役割は大きいとはいえない.
 卵巣悪性腫瘍の分野では,胚細胞腫瘍のように著しい成果が見られたものもあるが,癌の大部分を占める上皮性腫瘍では,ここ10年間に及ぶシスプラチン(CDDP)の臨床試査においても,一次奏効率の向上を見るのみである.しかし,婦人科癌の治療に従事する臨床医にとっては,たとえ進行期癌であっても癌化学療法は無意味でないというインパクトを得たことも事実である.すなわち,CDDPの登場が契機となり,卵巣癌の化学療法における薬剤の組み合わせ,投与法,副作用克服などに向けられた努力は,上皮性卵巣癌に対し,CAP療法をprimary chemotherapyとして位置づけることに成功した.しかし,その再発症例に対するsecond line agentsの選択は混迷を極める.

3.妊娠中毒症の病態と薬物療法

著者: 伊藤昌春 ,   岡村均

ページ範囲:P.19 - P.23

 産科診断学や治療法および周産期医学の飛躍的な進歩によって,妊娠中毒症における母児の予後は大幅に改善されてきたが,重症例では必ずしも良好になったとはいえない.妊婦検診において,早期に本症の発症を予知し,適切な指導と管理を行えば発症は低下し母児の予後も改善される.
 本稿では,妊娠中毒症の病態,発症予防および薬物療法について概説する.

薬物療法プラクティス

4.卵巣過剰刺激症候群の処置と管理

著者: 矢野樹理

ページ範囲:P.24 - P.26

 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は,排卵誘発に伴って起こる医原性疾患であり,発症頻度は中等度OHSSで3〜4%,重症OHSSでは0.1〜0.2%1)から0.5%程度と報告されている.その典型的症状は,卵巣腫大,腹水,胸水貯留,血液濃縮,乏尿,血清電解質不均衡,過凝固などであり,放置すると生命の危険を伴う場合もある.最近のゴナドトロピン療法,とくに体外受精胚移植法やそれに準じる特殊不妊治療法の普及に伴い,発症患者が今後さらに増加する可能性があり,その処置と管理について習熟しておく必要がある.

5.多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発

著者: 水沼英樹

ページ範囲:P.29 - P.31

 多嚢胞性卵巣(PCO)は内分泌学的には高LH血症,高アンドロゲン血症を合併した排卵障害疾患であり,臨床的に高い排卵率にもかかわらず,妊娠率が低く,また早発黄体化や卵巣過剰症候群(OHSS)などの合併症を起こしやすいという特質を持っている.したがってPCOの排卵誘発法は,いかにして高い妊娠率を獲得し,またいかにして合併症を防ぐかという点に集約される.本稿ではこれらに関し,とくにpure FSH療法およびGnRHアゴニストとpure FSH製剤の併用療法について概説する.

6.骨粗鬆症の予防と治療

著者: 天貝均

ページ範囲:P.32 - P.34

 骨粗鬆症には若年者に発生する特発性骨粗鬆症と種々の疾患によって二次的に発生する二次性骨粗鬆症などがあるが,治療対象となるものの大部分は閉経前後期から老年者に発生する骨粗鬆症である.わが国では,平均余命の延長によって老年者の人口が急速に増大する傾向にあり,今後さらに治療の重要性を増すものと思われている.
 骨粗鬆症の発生機序についてはいまだに不明な点が多いが,近年の骨代謝研究の進歩によって,卵巣機能との関係とくに閉経前後期のエストロゲンの消長と骨量の関係,エストロゲンの骨芽細胞に対する作用など明らかになりつつある,現在,臨床的にはカルシウム代謝の改善と骨量の増加を期待できる薬物や治療効果の判定に必要な骨密度測定装置の開発が行われており,積極的な薬物療法が行われようとしている1)

7.抗癌剤(カルボプラチン)の腟坐薬投与法の実際

著者: 秋本晄久 ,   平野由紀夫 ,   洲脇純三 ,   谷口治子

ページ範囲:P.35 - P.37

 婦人科悪性腫瘍に対する化学療法としての白金製剤は,効果的であり臨床上広く使用されている.第I世代の白金製剤であるシスプラチン(Cis—diamminedichloroplatinum(Ⅱ),CDDP:商品名,ブリプラチン,ランダ)は,強力なる抗腫瘍効果を認める反面,腎に薬剤が集中して腎障害を来たしやすく,その予防のために大量の水分補液が必要である.また,悪心・嘔吐・全身倦怠などの消化器障害に対する対策も必要である.このシスプラチンの抗腫瘍効果を弱めることなく,腎毒性などの軽減目的で,第II世代の白金製剤であるカルボプラチン(Cis-diammine−1,cyclobuta—nedicarboxylateplatinum (Ⅱ),CBDCA:商品名パラプラチン)が開発された.カルボプラチンは,腎毒性,消化器毒性は,軽減されたが,血液毒性が強い.この障害を軽減するために,カルボプラチンを腟内投与することにより,全身の毒性の軽減と局所における抗腫瘍効果の増強が期待できる.今回われわれは,悪性腫瘍の局所再発例が多いことに着目して,婦人科悪性腫瘍再発例に,カルボプラチン腟坐薬の投与を試みたので報告する.

8.自己血輸血と増血剤(鉄剤,エリスロポエチン)

著者: 井原勝彦 ,   西田幸弘 ,   雨宮彰 ,   大竹重彰

ページ範囲:P.38 - P.39

 人工心肺を用いて行う開心術は,手術前から輸血を前提として発達してきたものであり,輸血なくして心臓外科の発達はなかったと言っても過言ではない.しかしながら,最近では,輸血は肝炎,AIDSなどのウイルス感染や,GVHD(graft ver—sus host disease)の原因として批判を受けるようになってきており,手術に際して,輸血量を節減することはきわめて重要な問題となってきている.このため,われわれの施設でもさまざまの工夫をしてきている.①自己血貯血法(手術前),②希釈法(術直前),③自己血回収法(術中),④ドレーン出血返血法(術後)などを行っている.
 このうち手術前の自己血貯血法には,採血した血液をそのまま冷蔵庫に保存するだけというきわめて単純な全血保存法が,最もよく利用されている.しかし,問題は,血液の保存期間は3週間であり,蓄えられる自己血の量におのずから限界があると言うことである.そこで,最近では,限られた期間内にできるだけ多くの貯血を行い,しかも手術前には貧血から立ち直って手術に臨めるように,骨髄の造血機能を刺激しようという目的で鉄剤およびエリスロポエチンの投与が利用されるようになってきている.

9.子宮頸癌の動注化学療法—Neoadjuvant chemotherapyとしての

著者: 泉陸一

ページ範囲:P.40 - P.42

頸癌に対する化学療法の展開
 頸癌治療の主体をなすのは手術療法と放射線療法であることには現在も変わりはないが,近年の抗癌化学療法の進歩に伴い,期待感も含めて化学療法の役割が次第に増してきている.頸癌化学療法を薬剤の面からみると第一世代をなすエンドキサン,MMC,5—FUが出現した1960年代,第二世代をなすブレオマイシンの1970年代,ついで1980年代には第三世代をなすシスプラチン(CDDP)が登場し,第二世代までの薬剤を組み合わせた多剤併用療法により従前に比して明らかな奏効率の向上がもたらされている.頸癌は第二世代までは化学療法無感受性腫瘍の範疇に入れられていたが,これにより感受性腫瘍に分類されるようになっている.
 一方,動注法はすでに第一世代から静注や筋注などの全身投与とほとんど同時的に並行して試行されてきた.しかもその対象の相当数は広汎性手術あるいは放射線療法による根治的療法の前治療として(当時はprimary chemotherapyという用語が用いられたが)行われた症例であったが,治療法として確立されるにはほど遠いものであり,一般化には至らずに終わっていた.しかしながら,上述のような第三世代にある現在,interventionalradiologyの進歩・普及と,留置用カテーテル,埋め込み式動注用ポートなどの動注器具の改良とがあいまって動注化学療法には大きな期待が寄せられている.

10.不育症に対するステロイド・アスピリン併用療法

著者: 青木耕治

ページ範囲:P.43 - P.45

 2回以上の流産・死産を経験した不育症患者に対して,一般的にまず夫婦の染色体検査,患者自身の内分泌検査,子宮卵巣造影検査などが施行されるが,それらにより原因が明らかにされる確率は半数以下である.近年新たに免疫学的誘因による不育症の存在が,多くの研究者により論議されている.その免疫学的誘因には2種類あり,ひとつは同種免疫異常によるものであり,もうひとつは自己免疫異常によるものである.不育症の誘因と考えられる自己免疫異常としては,ループスアンチコアグラント抗体と抗リン脂質抗体が注目されている.本稿では抗リン脂質抗体と不育症の関係を簡単に説明し,その治療法としてのステロイド・アスピリン併用療法について概説する.

11.早産の薬物療法

著者: 千村哲朗

ページ範囲:P.46 - P.47

 切迫早産の薬物療法は,過去35年間にわたって多くの試みが行われてきたが,子宮収縮抑制剤として目的を完全に満足させ,母体・胎児に対し安全な薬物は現在でも見当たらない.その最大の理由は,子宮収縮発来機構に関与する因子の多様性と,症状としての子宮収縮の抑制が原因療法ではなく対症的療法である点にある.近年,切迫早産の発生に対する感染の関与の問題が注目されるに至ったが,絨毛羊膜炎chorioamnionitis合併例に対するトコライシス単独療法の失敗率(73〜83.3%)の高い点は多くの報告から認められよう.
 最近,β2刺激剤の切迫早産に対する効果の有効性と安全性に対し否定的な報告と,それに対する反論がみられる.また非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)のPG合成阻害作用(PGSI)が再注目され,indomethacinに関する報告が多くみられる一方,新しいトコライシスとしてoxytocin antag—Onistが開発されつつあるのが現状である.したがってここでは,β刺激剤とindomethacinの使い分けと胎児への影響について述べる.

12.妊婦マイナートラブルの漢方療法

著者: 村田高明

ページ範囲:P.48 - P.51

 妊娠時は母体のみならず,胎児に対しても安全であり,妊娠中の諸症状の治療には慎重でなければならない.そのため,薬害の少ない漢方薬による治療に期待する場合が多くなった.漢方医学の原典の一つである「金匱要略」には妊娠病篇があり,また,「備急千金要方」には妊娠各月の安胎薬と流・早産予防薬の記載がある.このことからも古代より,妊娠中の服薬には細心の注意が払われてきたといえる.各診療領域ではかなりの頻度で,漢方治療が普及している.臨床の実際について,筆者が行った一昨年のアンケート調査(表1)では,妊娠中に行う漢方薬投与は78.7%であった.疾患別では感冒84.6%,妊娠中毒症61.5%,切迫流産46.1%,切迫早産46.1%,妊娠時不定愁訴26.9%,妊娠悪阻23%,妊娠貧血11.5%などの普及率であった.しかし,これらの疾患や症状の治療には,漢方医学の妊娠病の理論を踏まえた漢方薬の投与をしなければ,より効果も挙げられず,また逆効果にもなりかねない.そこで,漢方医学にみる妊娠の病態生理1)の理解を深める目的と,またその応用と治療原則2)について述べる.

13.クラミジア感染症の薬物療法

著者: 野口昌良

ページ範囲:P.52 - P.53

 Chlamydia感染症が性病性リンパ肉芽腫やトラコーマ結膜炎など,50年以上前から知られていた疾患以外にもさまざまな感染形態を示すことが知られたのは,本邦においては1980年代に入ってからのことである.
 その結果,野鳥や愛玩用の鳥などから Chla—mydia psittaciによる感染が判明し,さらにChla—mydia trachomatisがSTDとして性器感染をすること,とりわけ女性においては頸管に生じた初期感染が上行性に腹腔内に及び,これが卵管およびその周辺の癒着,加えて卵管の通過障害を引き起こし,不妊症の原因として知られるようになった.同時に,頸管などいわゆる産道にクラミジア感染があると,分娩時に新生児に感染が起こり,新生児結膜炎や肺炎を引き起こすことも明らかになった.

14.MRSA感染症

著者: 松田静治

ページ範囲:P.54 - P.56

ブドウ球菌とMRSA
 1960年代はペニシリン(PC)耐性ブドウ球菌対策が化学療法の大きなテーマであり,メチシリン(DMPPC)をはじめ耐性ブドウ球菌用のPCが次々と登場した.その後セフェム剤が多用されるに至り,ついでメチシリン耐性の黄色ブドウ球菌(MRSA)も出現し,1980年代にはセフェム耐性ブドウ球菌が増加し,現在はMRSAはすべてのβ—ラクタム剤(ペニシリン,セフェム),多くのアミノ配糖体剤,マクロライド剤に耐性を示しつつある1,2)
 産婦人科領域でのブドウ球菌全体の分離状況を各種疾患でみると,第三世代セフェム剤の登場以降分離頻度の増加がみられている.ブドウ球菌のなかで黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus)の比較的分離されやすい疾患として,外性器感染症,創感染,産褥乳腺炎,新生児感染症(皮膚化膿性疾患など)があり,次いで骨盤内感染症がある.しかし性器感染症全体でみるとメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による感染の機会は他科に比べると少ないともいえよう3)

15.手術時接着剤の使用法

著者: 長田尚夫

ページ範囲:P.57 - P.59

 手術の発展は,技術的進歩のみならず手術器具の改良や手術材料の開発によるところが大きい.とくにフィブリン組織接着剤の開発は,外科医の夢であった無縫合による組織接着を可能にしたことからその意義は大きい.本剤は,創傷治癒過程においてフィブリンが創縁を膠着させることに着目したものである.組織接着剤は,接着力,親和性,非異物性,吸収性が満たされることが理想的である.その点フィブリン接着剤は,接着力の点で多少問題があるものの,異物反応がなく組織との親和性,吸収性の点から理想的な接着剤である.

話題の薬剤

16.HMG-GH併用療法

著者: 高崎彰久 ,   森岡均

ページ範囲:P.60 - P.60

 近年,GIFTやIVF-ETの進歩に伴い,HMGなどを用いた種々の卵胞刺激法が開発され,数多くの良好な卵を得ることが可能となってきた.しかし,これらの治療に抵抗する,いわゆるgonado—tropinに対するpoor responderが存在し,それらの症例に対する有効な治療法はいまだ認められていない.
 最近,成長ホルモン(GH)がgonadotropinに対する卵巣の反応性に関与しているという報告がなされ1),われわれの検討でもpoor responderの中にGH分泌刺激試験に対し低反応を示す症例が認められた2).このことよりpoor responderに対するGHの臨床応用が試みられている.

17.精子の活性化剤

著者: 小林俊文 ,   境田通泰

ページ範囲:P.61 - P.61

 造精機能や精子の受精能獲得に何らかの形で関与していると考えられ,今日臨床の場に用いられている薬剤について述べる.

18.オキシブチニン(ポラキス)による女性尿失禁,頻尿の治療

著者: 加藤久美子

ページ範囲:P.63 - P.64

 塩酸オキシブチニン(ポラキス)は1988年から認可された蓄尿障害(頻尿,尿意切迫感,尿失禁)治療薬で1),日本で初めて尿失禁を効能にうたった薬剤である.切迫性尿失禁に対する切れ味が鋭く,使える薬ができたことで「尿失禁ブーム」が加速された.
 オキシブチニンは抗コリン作用,直接平滑筋弛緩作用によって膀胱平滑筋(排尿筋)を弛緩させ,膀胱容量の拡大,無抑制収縮の抑制をもたらす.

19.G-CSF, OSF

著者: 根岸能之

ページ範囲:P.66 - P.67

 婦人科悪性腫瘍とくに卵巣癌に化学療法を行う際に,しばしば好中球減少がみられやむなく治療を中止する場合がある.これは過去に化学療法を行った症例に強い傾向がみられる,その解決策として,CSFを用いて好中球減少を防ぎ感染症を予防する方法および自家造血幹細胞移植術(periph—eral blood stem cell transplantation:PBSCT,autologous bone marrow transplantation:ABMT)にCSFが用いられるようになった.CSFにはG-CSF, M-CSF, GM-CSFがあり,おのおのの特徴を簡単に記す.
 G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子,レノグラスチム:ノイトロジン,フィルグラスチム:グラン)分子量約20,000の糖蛋白質で顆粒球系前駆細胞に特異的に作用し,好中球への分化・増殖を促進し好中球数を著しく増加させる.副作用はきわめて少なく臨床的に最も有用性が高い.

20.硫酸モルヒネ徐放錠

著者: 小穴正博

ページ範囲:P.68 - P.69

 WHOが1986年に「がんの痛みからの解放」1)を発表して以来,経口モルヒネの普及は著しい.従来のモルヒネ製剤は有効時間が短いために,患者,医療従事者ともに支障が多かった.しかし長時間作用型の硫酸モルヒネ徐放錠(MSコンチン,以後MSコンチン)が発売され,頻回に服用しなければならない煩わしさ,取り扱いの煩雑さから解放され使用しやすくなった.
 ここでは,MSコンチンの特徴と投与の実際,注意点について述べる.

21.カイトリル

著者: 中田好則

ページ範囲:P.70 - P.71

 抗悪性腫瘍剤による悪心・嘔吐の作用機序は十分解明されているわけではないが,最近5—HT3受容体を介して生じることが明らかにされている,塩酸グラニセトロン(カイトリル)はこの5—HT3受容体に選択的に拮抗することにより強力な制吐作用を有する薬剤として注目されている.

22.AT—Ⅲ(アンチトロンビンⅢ)

著者: 雨宮章

ページ範囲:P.72 - P.73

AT—Ⅲ(アンチトロンビンⅢ)について
 AT—Ⅲは血中に存在する生理的血液凝固阻害因子で,分子量約59,000の糖蛋白であり,肝で合成される.血中正常値は28〜32mg/dl,活性80%以上とされている.

23.サーファクテン

著者: 樋口誠一

ページ範囲:P.74 - P.75

目的
 呼吸窮迫症候群(RDS)の主因は,未熟ゆえの肺サーファクタント欠乏である.サーファクテンはその欠乏している肺サーファクタントを補う治療法として開発された.
 本剤はウシの細切肺から抽出した天然肺サーファクタント分画に,合成のリン脂質を添加して理想的な表面張力活性を示すよう成分を調整したものである.

24.マジンドール

著者: 大西利夫

ページ範囲:P.77 - P.77

目的
 マジンドール(サノレックス®)は,わが国で初めて用いることができるようになった食欲抑制剤である.肥満は高血圧,糖尿病,高脂血症などの誘因や増悪因子であり,その予防や治療は重要な問題である.肥満の治療はカロリー制限と運動療法が中心となるが,これらの治療法がうまく行えない時に,食欲抑制剤が試みられることになる.現在欧米で用いられている食欲抑制剤はアンフェタミンの誘導体の数種類の薬剤とマジンドールであるが,その化学構造を図に示す.

25.ゾビラツクス

著者: 須藤寛人

ページ範囲:P.79 - P.80

 単純ヘルペスウイルス感染症に抗ウイルス化学療法剤であるアシクロビル(ゾビラックス®,以下ACVと略)が有効であることが立証されるようになった.ACVはグアノシン類似体で,ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼにより活性型となる.デオキシグアノシンに代わってウイルスDNAに取り込まれ,その合成が阻害される.正常細胞内ではACVはリン酸化を受けず,細胞毒性は低い.
 最近,点滴静注用ACVに加え,経口剤(200mg錠と400mg錠)が市販されるようになり,幅広い治療法の選択が行えるようになった.

カラーグラフ 摘出標本の見方・7

卵巣胚細胞性腫瘍—未分化胚細胞腫

著者: 薬師寺道明 ,   片岡明生 ,   大蔵尚文 ,   杉山徹 ,   岩永成晃 ,   田中博志 ,   西田敬

ページ範囲:P.5 - P.7

 卵巣胚細胞腫瘍の取扱いにあたり,病理検体の採取および診断,術中,術後の治療法の選択に最も注意を要するのは,未分化胚細胞腫,未熟奇形腫といった旧日本産婦人科学会卵巣腫瘍分類の低悪性群に分類されていた腫瘍である.というのは,これらの腫瘍は一般に悪性度は低いと思われているが,安易な生殖機能の温存手術や術後の化学療法の省略などにより,ひとたびその取り扱いを誤るとその生命予後にも重大な影響を及ぼしかねないため,十分な知識と経験を要求される.今回は胚細胞性腫瘍のうち,未分化胚細胞腫について呈示し,その摘出標本の特徴などについて解説する.

Q&A

未成熟頸管と過期妊娠

著者: 武久徹

ページ範囲:P.81 - P.83

 Q①予定日になっても子宮口が硬い,いわゆる子宮頸管未成熟症に対してプロスタグランジン・ゼリー(PG gel)を腟内または子宮腟部に塗布する方法が外国論文にあるようですが,その効果に関し教えて下さい.②軟産道強靱症に対し実際にどのような取扱いをすれば良いのかを教えて下さい(東京都YT生).

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

子宮筋腫手術時の出血対策

著者: 宮川勇生

ページ範囲:P.84 - P.84

 外科医として手術時の出血が少ないことは,輸血に伴う諸問題を心配することもなく手術を終了でき,満足感が得られる.
 婦人科手術で最も頻繁に行われる子宮筋腫の単純子宮全摘出術においても,その出血量は50g程度の極めて少量の出血から輸血を行うべきかと苦慮する程の出血,さらに稀には手術中に輸血を行わねばならない程の大量の出血まで,症例によってまちまちである.

小児用ケリー鉗子(HAMA・ケリー鉗子・HPS−3076 No.3弱彎)を用いた広汎性子宮全摘出術時の尿管剥離

著者: 工藤隆一

ページ範囲:P.85 - P.85

 広汎性子宮全摘出術を安全にかつ出血量を少なく実施するための手術操作にはいくつかのポイントがある.その中で膀胱子宮靱帯を貫通する尿管の剥離をどのようにスムーズに行うかも重要である.この尿管の剥離のポイントは出血を可及的少なくそして尿管損傷を引き起こさないように実施することにある.このような目的のため,剥離において種々の器具が使われていると考える.
 筆者は尿管トンネル形成と膀胱子宮靱帯,特に前層処理に使用しやすいと考えていわゆる“小児用ケリー鉗子”を用いて来た.

連載 産科外来超音波診断・1【新連載】

超音波スクリーニングは有用か?

著者: 清水卓

ページ範囲:P.89 - P.93

 超音波機器の発達や診断技術の向上などにより,超音波診断は産科領域において重要な位置を占めるようになってきている.本シリーズで産科領域での,個々の超音波診断所見を紹介する前に,“産科超音波診断のルチーン スクリーニング”の意義について,最近の海外文献に基づき再考してみたい.

CURRENT RESEARCH

ヒト胎盤におけるアミノ酸,糖の経細胞性輸送機構の解析

著者: 工藤美樹

ページ範囲:P.95 - P.105

 ヒト胎盤における物質輸送について研究するに至った動機について触れます.学生時代より出入りさせていただいていた生化学教室では,モルモット小腸より調製した刷子縁膜小胞を用いてアミノ酸,糖,ビタミンの輸送の研究を行っていました.その頃より漠然と基礎的な研究をしたいと考えておりましたところ,JPhysiolに胎盤の絨毛上皮細胞より刷子縁膜小胞を調製し,L—プロリンの輸送を解析した論文を見つけ,これがきっかけでこの研究に着手することになりました.しかし,輸送活性を保った状態で膜小胞を調製できるようになるまでには,1年以上の期間を費やしてしまいました.今でも,初めて輸送活性が認められた時の喜びは,はっきりと思い出せます.その後,この膜小胞を用いて刷子縁側でのアミノ酸,糖,薬剤の透過機序について研究を行いました.一連の研究の中で,アミノ酸輸送系の解析を行った論文がきっかけで留学するチャンスを得ました.そこでは,主に絨毛上皮細胞の基底膜側でのアミノ酸輸送について実験を行い,刷子縁膜側との比較を行うことができ,本稿で述べる経細胞性輸送の機序を解明することができました.これらの研究を行ってこれた過程でよく感じることは,“新しい発見に胸をときめかせる心”を教えて下さった恩師と出会えたことの幸運です.

原著

人工羊水注入法(Amnioinfusion)無効例の検討

著者: 武久徹 ,   嘉本和恵

ページ範囲:P.107 - P.112

 当院では1993年6月までに経腟試験分娩2,058列に対し93例(4.5%)のamnioinfusionを行った.Amnioinfusion施行例の分娩予後は正常分娩82例,帝切11例(fetal distress 8例,分娩進行停止3例)であった.臍帯圧迫されやすい羊水過少症例の当院におけるamnioinfusion施行前のfetal distressによる帝切率は20.8%(5/24例)であったが,施行後は10.4%(5/48例)であった.したがって,amnioinfusionでfetal distressによる帝切率を半減させられるが,amnioinfusionでfetaldistressによる帝切を回避できなかった8例を検討すると,不十分な注入量(300 ml以下が5例)が主要な原因と思われた.したがって,amnioin—fusionでfetal distressによる帝切率をさらに下げるためには,①羊水過少症例には分娩開始後に予防的amnioinfusionを行う,②20〜25 ml/分の速度で500 ml注入し,羊水量をできるだけ早く補うこと,が重要と思われる.

症例

子宮頸癌を発症した腎移植患者に対する根治手術についての一考察

著者: 藤原葉一郎 ,   広瀬敏行 ,   本部正樹 ,   藤沢秀年 ,   中根佳宏 ,   井岡二朗

ページ範囲:P.113 - P.116

 子宮頸癌la期を発症した44歳の腎移植患者に対して拡大子宮全摘手術を施行した.
 一般に腎移植では,移植腎を腸骨窩に留置する腸骨窩異所性腎移植術式が標準的な術式となっており,子宮頸癌に対する根治手術の術野とほぼ一致している.このため,今回の手術では腎移植の術式を詳細に理解した上で,慎重な手術操作が必要とされた.そこで術前後の管理とともに術式に対する考察を行った.

羊水穿刺による高位破水後に長期管理しえた自然分娩例について—新しい破水診断試薬(抗AFPモノクローナル抗体キット)の応用

著者: 岸田達朗 ,   山田秀人 ,   佐川正 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.117 - P.120

 羊水鏡検査法を含む従来の破水の診断方法・手順で確診しえなかった場合,経腹的羊膜腔内色素注入法(PSP法)をわれわれは1981年以来行っており,その臨床的有用性をこれまでに報告してきた1,2),PSP法は破水の鑑別・確定のための診断法として有用であるが,検査対象は限定される,破水診断のための抗AFPモノクローナル抗体キットをわれわれは新たに開発し,その臨床的有用性を報告した3)
 妊娠15週6日に羊水穿刺施行後の破水と診断され,入院時のAFPキットは陽性であったが,経過観察中にAFPキットをくり返し行ったところ陰性となり,高位破水の卵膜自然修復(reseal)と考えられた症例を経験した.妊娠期間は37週まで延長され,感染徴候もなく,成熟児を娩出しえた.高位破水のresealについては,われわれの2症例についての報告4)以外に具体例についての報告が内外になく,本症例は,羊水穿刺後ではあるが3症例目と思われ,その臨床経過について報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 生殖医療の安全性―どんなリスクと留意点があるのか?

76巻10号(2022年10月発行)

今月の臨床 女性医学から読み解くメタボリック症候群―専門医のための必須知識

76巻9号(2022年9月発行)

今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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