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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻1号

1994年01月発行

文献概要

今月の臨床 新しい薬物療法をさぐる 薬物療法プラクティス

7.抗癌剤(カルボプラチン)の腟坐薬投与法の実際

著者: 秋本晄久1 平野由紀夫1 洲脇純三2 谷口治子2

所属機関: 1岡山済生会総合病院産婦人科 2岡山済生会総合病院薬剤科

ページ範囲:P.35 - P.37

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 婦人科悪性腫瘍に対する化学療法としての白金製剤は,効果的であり臨床上広く使用されている.第I世代の白金製剤であるシスプラチン(Cis—diamminedichloroplatinum(Ⅱ),CDDP:商品名,ブリプラチン,ランダ)は,強力なる抗腫瘍効果を認める反面,腎に薬剤が集中して腎障害を来たしやすく,その予防のために大量の水分補液が必要である.また,悪心・嘔吐・全身倦怠などの消化器障害に対する対策も必要である.このシスプラチンの抗腫瘍効果を弱めることなく,腎毒性などの軽減目的で,第II世代の白金製剤であるカルボプラチン(Cis-diammine−1,cyclobuta—nedicarboxylateplatinum (Ⅱ),CBDCA:商品名パラプラチン)が開発された.カルボプラチンは,腎毒性,消化器毒性は,軽減されたが,血液毒性が強い.この障害を軽減するために,カルボプラチンを腟内投与することにより,全身の毒性の軽減と局所における抗腫瘍効果の増強が期待できる.今回われわれは,悪性腫瘍の局所再発例が多いことに着目して,婦人科悪性腫瘍再発例に,カルボプラチン腟坐薬の投与を試みたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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