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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻10号

1994年10月発行

今月の臨床 難治性合併症を診る—婦人科

術後の難治性合併症

18.排尿障害

著者: 荒木徹1

所属機関: 1倉敷成人病センター泌尿器科

ページ範囲:P.1236 - P.1239

文献概要

 婦人科手術後に生じる排尿障害のほとんどは子宮癌手術後のものなので,本稿では子宮癌術後の排尿障害の管理について述べる.
 広汎子宮全摘術,準広汎子宮全摘術後には高率に排尿障害が起こる.広汎子宮全摘術に比べ準広汎子宮全摘術ではその発症率は低く治癒率は高い.術直後に起こる排尿障害は手術による膀胱支配神経の損傷に起因する神経因性膀胱で,尿閉や多量の残尿が特徴である.数か月後ほとんどの症例は尿意が術前とは異なっても自力排尿が可能となる.残尿がゼロないしわずかとなった頃,一時的に頻尿・切迫性尿失禁を生じる場合もある.特殊例を除き,排尿は術後半年から1年以内に安定する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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