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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻11号

1994年11月発行

今月の臨床 難治性合併症を診る—産科

心血管系合併症

11.不整脈

著者: 神津弘1

所属機関: 1聖路加国際病院産婦人科

ページ範囲:P.1340 - P.1343

文献概要

 妊婦の訴える不快症状の中でも,動悸はけっしてめずらしいものではない.しかし,以前から心疾患を持っている妊婦を除けば,そのほとんどは治療を必要としないといわれている.とはいうものの,症状が頻発する場合には,胎児に影響の及ぶものではない,との診断を得るためにも,精査と慎重な経過観察が望まれる(表1)1)
 妊婦の循環動態は妊娠週数により,非妊時と比べて,さまざまな様相を呈することがある.通常は妊娠12週より循環血液量が増加し始め,妊娠32週ころに最高になり非妊時の40〜50%増となる.また、左室収縮期時相の測定から見ると,1回心拍出量と1回駆出率は妊娠が進むにつれて増加する.そのため,心臓への負担は増加する.したがって,不整脈がある際にはその原因が病的のものではないことを確認する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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