icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻12号

1994年12月発行

今月の臨床 多胎—いま何が問題か

妊娠合併症の対策

12.Stuck twinの胎内治療

著者: 宇津正二1

所属機関: 1聖隷三方原病院産婦人科

ページ範囲:P.1475 - P.1477

文献概要

stuck twinとは?
 stuck twinとは,一絨毛膜性双胎の場合にみられる双胎間輸血症候群(TTTS)のうち最も進行した病態を表現した名称である.一方の児から他の児への異常な血流(シャント)によって発症した胎児胎盤循環障害の結果,受血児側の羊水過多に対して,羊水過少を来したために子宮内の端に張り付いて身動きが取れないような状態になった供血児を指して名づけられたものである.
 この病態にまで進行してしまったTTTSでは,受血児側では多血症,欝血性心不全から胎児水腫を,供血児側では貧血,低拍出性心不全からショック性多臓器不全を発症しており,両児ともに重篤な胎児胎盤循環障害に陥っていると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら