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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻2号

1994年02月発行

雑誌目次

今月の臨床 不妊症はどこまで治せるか ARTの動向と展望

1.ARTの動向と展望

著者: 森崇英 ,   神崎秀陽 ,   後藤康夫 ,   林研

ページ範囲:P.132 - P.135

体外受精がもたらしたもの
 1978年7月,英国において初の体外受精児が誕生して以来15年が経過した.この間,体外受精・胚移植およびその関連技術,いわゆるassistedreproductive technology(ART)は急速な技術改良とともに全世界に普及し,現在では50か国以上で実施されている.
 体外受精に関する研究の歴史は古く,体外受精第一児の出生にさかのぼることちょうど100年の1878年に,ウサギの体外受精が初めて試みられたことに端を発している.1952年AustinとChangがそれぞれ独立に精子の受精能獲得現象を発見して以来,研究面で急速な進歩があった.ヒト体外受精に関する研究については,GPincusが未熟卵の体外成熟に成功したことを嚆矢とする.その後一時中断の時期があり,1970年にケンブリッジのグループが再開してから9年後に第一児の成功となったわけである.

ARTの基礎

2.卵子—顆粒膜細胞の相関

著者: 久保春海 ,   片桐由起子

ページ範囲:P.136 - P.138

卵胞形成期における卵子—顆粒膜細胞の相関
 哺乳動物の卵子—顆粒膜細胞相関は胎生期に始まり,通常は排卵後,受精の完了によって終了する.ほとんどの哺乳動物において,卵子は排卵直前に第1成熟分裂を終え,第2成熟分裂中期に止まった状態で排卵されるが,卵子の外側を2層の細胞間物質が取り巻いている.すなわち,透明帯と卵丘細胞層であり,原始卵胞からの発育途上において,形成される.
 ヒトの胎児期に卵巣が形成されると,卵祖細胞は有糸分裂を行って急速に増殖し,卵巣皮質に集塊を形成する.胎生16週頃になると,顆粒膜細胞(卵胞細胞)が出現し,卵祖細胞の1個1個を取り囲むようになり,原始卵胞を形成する.顆粒膜細胞群は原始卵胞形成初期では扁平一層性であるが,分裂増殖により多層性となり,その形態も立方形から円柱状を呈するようになる.顆粒膜細胞はムコ多糖類を産生,分泌し,卵子を取り巻く透明層を形成する.さらに卵子—顆粒膜細胞間の情報伝達および栄養供給に重要な透明層を貫通する突起(gap junction)を形成する.顆粒膜細胞から分泌されたムコ多糖類,ステロイドホルモンおよび末梢血漿成分が卵胞液として貯留し,卵胞腔が形成され,一次卵胞,二次卵胞から成熟卵胞へと変化してゆく.卵胞腔の形成とともに,卵子は卵胞の辺縁に位置するようになり,卵丘細胞と呼ばれる数層の顆粒膜細胞に包まれた状態となる.通常この状態の卵胞を二次卵胞と呼んでいる.

3.卵の質についての最近の理解

著者: 堤治

ページ範囲:P.140 - P.141

 体外受精は不妊症治療の一手段として定着しつつあるが,その成績は採卵周期当たりで10%程度,卵あたりでは数%と十分とは言えない.また逆に多数個の卵が得られた場合,その選別が難しく妊娠例の30%近くが多胎となることも問題である.卵の形態学的基準は設けられているが,形態のみからそのqualityを決定,移植すべき胚を選別することは困難である.これら臨床上の課題の解決には卵の質を形態のみでなく機能という面から理解していく必要がある.またそれを発展させれば,着床前診断・着床前治療も夢ではなくなる.こういった観点から卵の質について最近の理解を述べたい.

4.精子の受精能をどう理解するか

著者: 星和彦

ページ範囲:P.142 - P.144

 精子の機能とはいうまでもなく,受精すなわち卵子と融合して新しい個体を発生させ,雄性の遺伝情報を確実に次世代に継承することである.
 受精は,精子が機械的に卵子に進入するという単純な現象ではなく,二つの配偶子の対等な関係からなるさまざまなプロセスを必要とする複雑な現象であり,両配偶子には受精のための準備とタイミングのよい遭遇が必要とされる.射出直後の精子は形態学的には完成(成熟)しているし運動性もあるが,卵に受精できる状態にはない.雌性生殖管を上昇していくに従いcapacitation,acrosome reaction, hyperactivationといういわゆる受精能が獲得され,受精現象が進行することになる.受精能はある程度in vitroの培養液の中で引き起こすことも可能で,ヒト精子の方がむしろ実験勤物のよりも誘起が簡単な面もあり,これが哺乳動物の中では体外受精が比較的早く成功した要因になっている.しかし,より高度なassistedreproductive technologyには,これらの反応の人為的なコントロールがさらに要求される.主として実験動物から得られた知見をもとに,そのコントロール法について考察してみたい.

5.受精のメカニズムはどこまでわかったか

著者: 宮崎俊一

ページ範囲:P.145 - P.147

 受精のメカニズムに関する研究は1世紀以上に及ぶにもかかわらず,精子が如何に卵を賦活するかという命題はいまだ解明されていない.しかし近年の分子生物学的手法やCa2+測定法などの進歩により,新しい知見が得られつつある.ここでは哺乳動物を中心に,最近の進歩を概説する.

6.卵管は生殖器官として不必要か

著者: 井上正人

ページ範囲:P.148 - P.149

 “卵管は生殖器官として不必要か”と問われれば,答は当然のことながら“必要”である.卵管の重要性はその機能的および器質的障害が不妊の最大の原因であり,かつ卵管性不妊がもっとも難治性であることからも容易に理解されよう.不妊症の治療は卵管性不妊との戦いであったと言っても過言ではない.その戦果が卵管形成術へのmi—crosurgeryの導入であり,IVF-ETをはじめとするARTの開発である.では,IVF-ETによって卵管性不妊の問題は解決されたのであろうか.答は“NO”である,卑近な例をあげれば,IVF-ETを数回行っても妊娠せず,腹腔鏡下卵管開口術,あるいは卵管角部吻合術を行ったところ,簡単に妊娠した症例をわれわれはいくつも経験している.

7.着床に免疫因子はどう関与しているか

著者: 神崎秀陽 ,   今井公俊

ページ範囲:P.150 - P.151

 妊孕現象の各ステップに免疫因子が深く関わっていることが知られてきている.卵胞発育,排卵,黄体形成といった一連の過程に局所調節因子として免疫系の関与が強く示唆されており,受精においても,精子免疫に起因する障害が明らかとなっている.妊卵着床や初期胎児発育の過程においても免疫因子が関与していると考えられており,免疫学的な着床障害(不妊)や習慣流産(不育症)などの病態が想定されている.しかし免疫因子が着床—妊娠初期過程に果たす役割については現在なお種々の仮説が交錯しており,基礎的研究と臨床的診断・治療の間にはなお大きなギャップがある.ここでは妊娠初期における免疫的側面についてのこれまでの研究を概説し,この領域での最近の話題について述べたい.

ARTの実際

8.ARTと患者の選択基準

著者: 齊藤英和 ,   野原理 ,   平山寿雄

ページ範囲:P.152 - P.153

 Assisted reproductive technologyは不妊症の治療になくてはならない方法となってきている.しかし体外受精・胚移植,顕微授精,凍結胚などの治療法ですべての不妊原因が治療できるわけではなく,おのずと各治療法には限度というものがある.各治療法の適応症例を選択する際にどのような基準,注意が必要なのか検討する.

9.ARTと精子の評価

著者: 大橋一友

ページ範囲:P.154 - P.155

 ARTの急速な進歩によりこれまで治療の難しかった不妊症の治療が可能になった.しかし,男性不妊に対する治療効果はいまだ十分とは言えず,不妊治療の今後の課題となっている.ARTの際に精子の評価を的確に行うことは有効なARTの方法の選択や,ARTの治療限界を知る上で重要なことである.現在までにARTとの関連を報告されている精子機能検査法を表に示した.本章では体外受精を中心としたARTに対してこれらの検査法が果たす役割についてまとめた.

10.ARTと卵巣刺激法

著者: 山野修司 ,   青野敏博

ページ範囲:P.156 - P.158

 Assisted reproductive technology(ART)の進歩は目覚ましく,この十数年間で不妊症の治療法を大きく変革した.しかし,体外受精・胚移植法(IVF-ET)の妊娠率を20%前後に,配偶子卵管内移植法(GIFT)の妊娠率を30〜40%にと安定させたのは卵巣刺激法の進歩によると言っても過言ではない.とくにgonadotropin releasinghormone agonist(GnRHa)の併用により採卵のキャンセル率が減少し,さらに採取卵数も増加したことから現時点ではGnRHaを併用したhuman menopausal gonadotropin(hMG)療法がARTの卵巣刺激法として,最も汎用されている.本項ではこのGnRHaを併用したhMG療法の投与方法の実際と問題点について述べることにする.

11.培養条件に関する注意点

著者: 野田洋一 ,   広瀬雅哉 ,   山本嘉昭 ,   後藤康夫

ページ範囲:P.159 - P.163

 ヒト体外受精・胚移植法およびその関連技術,いわゆる assisted reproductive technology(ART)は技術改良とともに急速に普及し,いまや不妊治療の現場で欠くべからざる治療手段となっている.しかしながら,その成功率(生産率)は必ずしも満足すべきレベルに達しているとは考えられない.成功率向上のためには種々の改善が必要と考えられるが,胚培養法もその一つであろう.実際 ヒトの体外受精胚を胚盤胞にまで培養することは難しく,途中で胚発生停止や発育遅延を起こすことが知られている.この胚発生停止や発育遅延の現象は,ヒト胚に限ってみられる現象ではなくて,哺乳類初期胚を体外培養した場合,種普遍的にみられる現象である,とくに,マウスにおいては主として2細胞期で胚発生が停止するため,“in vitro 2—cell block”と呼ばれ,30年以上も前から多くの研究者の研究対象となってきた.この現象はけっしてin vivoではみられないことから,この現象が起こる原因を解析することは,とりもなおさず初期胚発生に及ぼす卵管,子宮内環境の解析につながり,さらにヒト体外受精・胚移植法における理想的な培養法の開発につながるものと考えられる.そこで本稿では胚発生停止現象がなぜ起こるのかということの解析を通して,胚培養条件の注意点を探ってみたい.

12.胚移植のタイミング

著者: 小田高久 ,   郡山智 ,   吉田丈児

ページ範囲:P.164 - P.165

 体外受精・胚移植(in vitro fertilization andembryo transfer, IVF-ET)の成績はいまだ満足できるものとは言えない.それは高い採卵率受精分割率に比し,胚移植後の着床率が低い点に起因している.自然の妊娠成立周期では,卵管膨大部で受精した受精卵は,細胞分裂をくり返し桑実胚となり,受精後約3日(排卵後72〜96時間1))で子宮腔内に達する.受精後6〜7日には胞胚となり子宮内膜の緻密層内に侵入する.こうして子宮壁との間に器質的な結合が成立した状態を着床という2).着床は胚と子宮内膜の相互作用を基本として成立するが,そこには多くの因子が関与している.
 本稿ではこれらの因子の検討により,胚移植の時期について考察したい.なおIVF-ETは経頸管的に胚を子宮腔内に移植するが,より生理的状態に近づけるため子宮鏡下あるいは腹腔鏡下に胚(受精卵)を卵管に移植する変法がある.後者の方法はいまだ一般的とは言えず,その評価が困難であるため,本稿では一般のIVF-ETに関して検討する.

13.Luteal supportの意義と実際

著者: 石川睦男 ,   千石一雄

ページ範囲:P.166 - P.167

 近年の排卵誘発法ならびに採卵,培養技術の進歩に伴いIVF-ETの受精,分割率は60〜90%と満足すべき成績を挙げている.しかし,着床率はいまだ十分とはいえず,高い受精率が妊娠率に直結しない現状にある.その原因として体外受精胚のviabilityの問題など種々の要因が考えられるが,排卵誘発に伴う黄体機能不全が着床環境に悪影響を及ぼすことも要因の一つに挙げられる.したがって,黄体機能を賦活し胚の着床およびその後の発育に適した子宮内ホルモン環境を維持することにより妊娠率が向上する可能性がある.本稿ではARTにおけるluteal supportの必要性ならびにその実際について概説する.

14.ARTと卵管内人工授精

著者: 五味淵秀人

ページ範囲:P.168 - P.169

 雌性性管内を上昇する精子は種々の関門を通過する間に選別を受け,また,受精能を獲得する.その後,卵管膨大部において受精するに至る.しかし,男性不妊,免疫性不妊などの場合,受精の場に十分な良好精子が到達できない.子宮頸管粘液を越えて子宮腔内に精液を注入する人工授精がこれに有用な治療法であることに異論を挾む余地はない.さらに受精の場に近い部位へ精子を搬送すればより効率が良いと考えられ,卵管内人工授精が試みられるに至った.

ARTクリニック

15.名古屋大学医学部附属病院分院

著者: 菅沼信彦 ,   近藤育代

ページ範囲:P.170 - P.171

特色
 われわれの施設は,国立大学医学部附属病院として,不妊症学に関わる臨床・教育・研究を行っている.その一環として体外受精—胚移植(IVF—ET)が施行されており,診療を中心とする他の「ARTクリニック」とは,やや趣を異としているかもしれない.当地区の「不妊症・内分泌異常センター」として,不妊症のみならず排卵障害,原発性無月経症,子宮内膜症など他の生殖機能障害患者の紹介も多く,また婦人内分泌の基礎的研究も行っている.そのため,IVF施行症例は年間200例ほどと,さして多くはない.
 さらに最近では,通常のIVF-ETは関連病院に委託し,既往のIVFでは受精不能であった例,IVF-ETをくり返し行っても妊娠に至らなかった症例や,顕微授精法(とくに精管欠損症などの重症男性不妊例)などを対象症例の中心として,IVF-ETを行っている.このような難治例の治療成績の向上を目指し,新たな治療法を確立していくための臨床研究を行っていくことが,大学病院の使命であると考えるからである.

16.スズキ病院

著者: 飯田修一 ,   鈴木雅洲

ページ範囲:P.172 - P.173

 最近,不妊症に新しい治療手技が導入されるようになり,不妊症患者における妊娠成功率に大きな変化がみられるようになった.ヒトの発生・発達・成長の過程について考慮すると,これらの不妊症新治療は,現代医学の観点から見れば,一定の時期に限局して実施可能になったものと思う.この時期を図に示してみる.すなわち,現代の医学では,人為的に精子を作ったり,卵子を作ることはできない,また,卵子・精子を形成するために,DNAを合成することができない.現代の医療技術では,これ以後の過程に人為的操作を加えて,成立できなかった妊娠を成立させることになる.これと同様に考えると,着床以後の過程を人為的に作ることはできない.すなわち,現代の医学では人工器官(臓器)の作成が不可能だからである.そればかりでなく,不妊症の治療として卵管・卵巣・子宮などの器官の臓器移植による妊娠の成立がいまだ人類において実現不可能だからである.

17.セントマザー産婦人科医院—顕微授精

著者: 田中温 ,   塩見秀明 ,   永吉基 ,   粟田松一郎 ,   田中威づみ ,   竹本洋一 ,   高崎博幸 ,   井手紀子 ,   有本恭子

ページ範囲:P.174 - P.175

 射出精子数が500万/ml以下または精子運動率が30%以下(最活発前進運動は認めない)の症例における従来の不妊症治療の妊娠率は極端に低値となる.このような重症男性不妊症に対し,われわれは1992年2月より顕微授精を臨床応用してきた.本稿において当院における顕微授精の現状について述べてみたい.

18.“The Towako Method”—経子宮筋層的内膜内胚埋め込み法

著者: 加藤修

ページ範囲:P.176 - P.179

 1978年,ステプトーらの世界最初の体外受精児成功の報告1)以来,不妊治療におけるGIFT法,体外受精胚移植(IVF-ET)法は,改良定着し,ここ2〜3年の顕微授精をはじめとする assistedreproductive technology(ART)は,目を見張るものがある.
 われわれも胚移植法におけるnew ARTを2年半前に報告し2,3),その後国内各地の先生方より追実施の報告を頂いて,至福である.

19.田宮クリニック産科・婦人科

著者: 田宮親

ページ範囲:P.180 - P.181

 体外受精のテクニックが実際の診療の場で実用化されてさほど新聞紙上を賑わすこともなくなった最近であるが,不妊に悩む患者さんがその恩恵を受けるにはまだ施設側が十分でない.
 不妊治療は1対1の系統立った治療が必要である.現在センターとして活躍中の施設はほとんどが大規模なもので,これは生殖医学という最先端の分野をあつかうのにはどうしても技術的に必要なことであるが,数が限られている.不妊センターの大部分は大学病院であり,ここは診療,研究,教育がその使命で,個々の患者さんにすべて合わせることは難しい.

ARTの問題点

20.顕微授精の問題点

著者: 高橋克彦 ,   竹中真奈美

ページ範囲:P.182 - P.183

 顕微授精の臨床応用は男性不妊症はもちろん,原因不明不妊症で体外受精(IVF)を行ってもまったく受精しない人への朗報となった.本邦でもすでに20名を越す出生児が報告されており1,2),その技術の進歩と共に今後さらにその数は増大するであろう.しかしながら,この新技術は始まったばかりであり,安全性,技術面のみならず,その適応や倫理面についても必ずしも結論がでているわけではない.本稿ではこれらの問題点について検討した.
 現在臨床に応用されている顕微授精の方法は,①透明帯を機械的に開孔する方法(partial zonadissection, PZD),②囲卵腔内に直接精子を注入する方法(subzonal inseminlation, SUZI),③卵細胞質内に精子を注入する方法(intracytoplasmicsperm injection, ICSI)の3法である.それぞれの方法については本特集で述べられるので省略し,各3法について問題点を述べる,なお1993年9月12日より15日まで京都で開かれた第8回世界体外受精会議(以下,VIII WIVF)にて新たな報告があったのでこれについても述べる.

21.Poor Responderへの対応

著者: 矢追良正 ,   渡部秀樹 ,   加藤晴美 ,   生山博 ,   松永啓伸 ,   三ツ矢和弘 ,   堀中俊孝 ,   榎本英夫 ,   林雅敏

ページ範囲:P.184 - P.186

 卵巣機能不全症に対する治療として,1960年にスウェーデンのGemzellが,ヒト下垂体前葉から抽出したゴナドトロピンを刺激薬剤として,卵胞発育促進に利用して妊娠に成功し,1970年になってLunnenfeldが閉経期婦人尿からHMGを抽出して臨床に利用されるようになってから一般的に利用されるようになると,卵巣の過剰刺激が問題となったと同時に,反応しない症例があることも確認され,低反応群として注目されていた.ここからPoor Responderの概念が導かれていた.これへの対応として,HMGの大量投与や漸増法などが検討され,それなりの成果を得ていたが,その半面多胎妊娠の問題が派生していた.われわれも高プロラクチン血症の概念が出てくる以前ブロモクリプチンが臨床に応用されるようになる以前に,HMGに反応せず,大量投与によって排卵に至って妊娠に成功しても維持が不可能であった症例が実は,高プロラクチン血症であることが後に判明し,CB−154投与によって,やっとHMGに反応を得ることができ,妊娠に成功し,妊娠8週までCB−154投与持続してやっと分娩に至った症例を経験している.体外受精に卵胞過剰刺激が逆に利用され,多数卵採取により,より有利に採卵を行うことが提唱利用されるに至った.さらにはGn-RHアナログによる卵胞発育調節が実用化されて,採卵時期決定のプログラミングが行われている.

22.流産率が高いのをどうするか

著者: 吉田信隆

ページ範囲:P.188 - P.189

ARTと流産率
 自然妊娠における流産率はせいぜい10%前後であるが,1991年のアメリカ合衆国のARTにおける流産率の統計1)では,IVF:19.9%,GIFT:21.6%,ZIFT:19.2%,Donor:18.3%,凍結卵の使用:22.9%といずれもARTの場合の流産率が高いことが示されている.しかしながら,流産率の高いのはARTにおける妊娠のみではなく,一般の不妊治療における妊娠の流産率は同等の値を示している.これは不妊治療後の妊娠・ARTによって成就したいずれの妊娠でも,非常に早期に妊娠の診断がつくことにより,自然妊娠では微細流産に陥って妊娠に数えられない初期流産を流産として数えることとなる可能性があり,これが高い流産率の原因の一つと考えられる.とくにARTが開始された初期にはpreclinical abortion(微細流産)が17%,臨床的な流産が16%などの報告もみられ,当時は体外受精における着床率を問題にしていたことが現れている.

23.高齢婦人のARTをどうするか?

著者: 佐藤孝道

ページ範囲:P.190 - P.193

 体外受精・胚移植(以下,IVF)の普及に伴った変化の一つに,不妊患者の高齢化がある.この背景にはもちろんわが国の妊婦の高齢化が挙げられるが,一方では,今まで挙児を実現する具体的な手だてがなかった夫婦にIVFが現実的な可能性を示したことも影響しているであろう.しかし,けっしてIVFがすべての夫婦に挙児の現実的な可能性を示し得ているわけではない.著者は,なお,二つの問題がほとんど未解決のままで残っていると考えている.一つは,高度の男性不妊でありこれについては別の著者が触れる.もう一つは卵巣機能不全である.高齢の問題のある部分は,この卵巣機能低下で説明できる.以下高齢婦人のARTの問題点と考え方について,当科の成績を基に述べるが,データによって対象期間が異なるために,症例数などに関して若干の数値上のずれがあることをお断りしておく.

24.子宮内膜症婦人のARTの工夫

著者: 石川元春 ,   星合昊

ページ範囲:P.195 - P.197

 子宮内膜症を伴う不妊症の治療法には,薬物療法・腹腔鏡または開腹術による手術療法が広く普及しているが,ARTもその選択肢の一つとして挙げられる.ARTは両側の卵管閉塞を伴うような重症子宮内膜症のみならず,比較的軽症でありながら薬物・手術療法により妊娠に至らない難治性不妊症の治療法として有力な方法である.日本産科婦人科学会の年次報告によれば,1991(平成3)年度に国内で行われたARTの17.0%は子宮内膜症が主適応であった1)(表1).

25.ARTとco-culture

著者: 山辺晋吾

ページ範囲:P.198 - P.200

 最近のARTの進歩は多くの不妊夫婦に朗報をもたらしつつある.しかし,ARTを医療として行うかぎり,その施行者は,技術の改良あるいは改善するべき点を把握し,実際の臨床面に確実に反映させる不断の努力を怠ってはならない.ART施行において配偶子あるいは胚の質を向上させようとする工夫はその施設の成績を左右するばかりでなく,流産率を低下させるという点においても,また,出生児に対する責任という点においても重要なことである.そして,co-cultureは配偶子あるいは胚の質の向上のためのひとつの手段として位置づけられる。たとえば未成熟卵の前培養や精子の活性化など配偶子の質の向上を目的としたco-cultureも多く報告されているが,本稿ではとくにヒト体外受精における初期胚のco-cultureの方法,意義につき検討したい.

26.ARTとAssisted Hatching

著者: 小田原靖 ,   松本和紀 ,   楠原浩二 ,   寺島芳輝

ページ範囲:P.201 - P.202

 IVF-ETの第1例成功以来,十余年を経てARTは不妊症治療のなかで大きなウエイトを占めるようになった.近年IVFにおける卵胞刺激法や男性因子に対する受精率の改善などについて,多くの新しい治療手技が開発されてきたが,着床に対する治療的なアプローチはいまだ十分ではない.Cohenらは胚透明帯を顕微操作により開窓することによりHatchingが促進されることに注目し,これをIVFに応用した{Assisted Hatching(AHA)}1).AHAに関する基礎的臨床的検討のほとんどはCohenらの報告であり,他施設からの追試報告は多くない.本稿ではCohenらの報告を中心としたAHAの臨床成績を述べたい.

カラーグラフ 摘出標本の見方・8

卵巣胚細胞腫瘍—未熟奇形腫

著者: 薬師寺道明 ,   片岡明生 ,   佐々木淑 ,   大橋裕 ,   西田敬 ,   杉山徹 ,   大蔵尚文 ,   岩永成晃 ,   田中博志

ページ範囲:P.127 - P.129

 卵巣が,腫瘍学の宝庫であるといわれるのは,胚細胞性腫瘍の存在によるところが大きいが,その極めつけは,未熟奇形腫であると言っても過言ではない.つまり,三胚葉性成分よりなる多彩な組織像と,時に形態学的特徴からは立証できない転移や再発をきたすため,古今東西で,その腫瘍発生や腫瘍性格について多くの学説と討論がされてきた.今回,未熟奇形腫の一例を呈示し,その形態学的特微を含め,取り扱いについて解説する.

Q&A

Preterm PROMに陣痛抑制剤使用上の留意点

著者: 武久徹

ページ範囲:P.203 - P.205

Q Preterm PROM(PPROM)に陣痛抑制剤を使用する場合の留意点をお教え下さい.(山口YK生)
 A PPROMに障害抑制剤を使用して有用か否かは議論のある問題ですが,有用か否かには触れずに,今回のご質問を考えてみます.

産婦人科クリニカルテクニツク ワンポイントレッスン

胚移植用カテーテル

著者: 齊藤英和 ,   平山寿雄 ,   野原理 ,   広井正彦

ページ範囲:P.206 - P.206

 体外受精・胚移植は不妊症の治療法として種々な原因の不妊症に応用されてきている.我々もこの方法を改良しながら治療に用いているが,この方法の内で胚を子宮内に移植するために,種々なカテーテルが考案され利用されている.当初テフロン製のカテーテルが多かったが,テフロン製では硬すぎ,子宮内膜を傷つける可能性が高かった.そこで我々は富士システムズ社に依頼し,シリコン製のカテーテルを特別に試作してもらい,種々の硬度,外径,内径のシリコンカテーテルを用いて子宮腔に挿入しやすく,子宮内膜損傷ができるだけ少ないカテーテルを試作した.その結果現在胚移植には外径の太さは2mmとしたカテーテルを標準としているが,内子宮口でカテーテルが挿入しにくい症例に対しては鉗子にて子宮膣部を手前に引きながらカテーテルを挿入している.これでも入りにくい症例には,外径が2.5mmのカテーテルを用いている.カテーテルには先端からの距離が目盛られており,カテーテルが何cm挿入されたか一目でわかるようになっている.また胚を吸入するカテーテルの穴も側面に開いたものを先端にし胚を吸入しやすくしている.
 100%血清をカテーテル全長に満たした後,空気をカテーテル1cmの長さだけ吸入し,さらに胚を培養液とともに吸入する.

広汎性子宮全摘出術に使用する大曲り鉗子

著者: 杉森甫

ページ範囲:P.207 - P.207

 広汎性子宮全摘術において,最も注意を要する部位として以前は基靱帯の切断・結紮が挙げられていたが,基靱帯血管の状態が十分把握され,それらを分けて切断・結紮するようになってからは,同部位も安全に処理できるようになっている.CUSAを使用すれば一層容易であるし,近年では血管部と神経部とに分け,神経温存術式も盛んである.
 現在,ある程度の集束結紮を行っているのは腟労結合織paracolpiumの処理である.膀胱ならびに尿管を膀胱圧抵器や側板などで強く恥骨側に圧排して膀胱側腔を広く開け,子宮および基靱帯断端などを上方に牽引すると,腟管と腟旁結合織が伸展して露出される.ここで腟労結合織を挟鉗するのには,できるだけ滑脱しないような鉗子が必要である.筆者が使用しているのは3列の縦溝をもつ鋸歯状鉗子である.米国でMasterson鉗子,わが国では婦人科用万能鉗子として市販されているものと同様の構造にしている,骨盤深部での操作であるから21cmの長さがあり,腟旁結合織を腟管に直角に切断出来るよう直角に湾曲しているので,大曲り鉗子と称している,把持がしっかりしているので先端の鉤は不必要で,むしろ余分の組織損傷を避けるために無い方がよい.

CURRENT RESEARCH

血小板活性化因子と分娩発来・早産

著者: 楢原久司

ページ範囲:P.211 - P.218

 PAFに興味を持ったのは,受精卵から早期に分泌される因子がPAFもしくはPAF様物質であり,それがearly pregnancy factorの産生に重要であることを知った時である.その頃はPAFがこれほど多くの生理作用を持つことも,その生合成・代謝についてもほとんど知らなかった.テキサス大学生化学・産科婦人科学教室のJohnston教授のもとに留学の機会が与えられたことは,PAFに対する視野を一気に広げることになった.
 Johnston教授は,生殖におけるPAFの役割を,「PAFは受精から分娩まで母子間のコミュニケーションのたいせつなメッセンジャーである」と捉えている.このことは,1990年のreviewの“αからωまで”という題名に端的に示されている.私はこの考え方のもとに指導を受け,やがて,それが私たちの共通の認識となった.

症例

原発性腹膜乳頭状腺癌の1例

著者: 森山栄子 ,   松岡等 ,   田丸俊三 ,   中村勇夫 ,   嶋本司 ,   宮川征男

ページ範囲:P.219 - P.220

 症例は62歳の女性.先天性右腎欠損があり膀胱右側の腫瘤を指摘された.術前は腎遺残物より発生した腫瘍と診断したが,術後の組織診は腎の遺残組織はなく乳頭状腺癌であった.卵巣癌,子宮癌,消化器癌の存在が否定されたため原発性腹膜乳頭状腺癌と診断した.原発性腹膜乳頭状腺癌は卵巣癌や悪性中皮腫との鑑別が困難であるが,骨盤内腫瘤の診断においては念頭におくべき疾患の一つだと思われた.

進行性筋ジストロフィー症(FSH型)合併妊娠の1例

著者: 斉藤正博 ,   関博之 ,   高田眞一 ,   石原理 ,   竹田省 ,   木下勝之 ,   江口秀史 ,   小川雄之亮

ページ範囲:P.221 - P.224

 進行性筋ジストロフィー症progressive muscu—lar dystropy(PMD)は,進行性に骨格筋の筋原性萎縮をきたすまれな疾患で,現在でも根治的治療法は解明されていない難病の一つである.その中でも,FSH型は比較的進行が緩徐で,予後のよい,常染色体優性遺伝を示す疾患である.今回,われわれは,FSH型のPMD合併妊娠を経験したので報告する.症例は,33歳,12歳時にPMDのFSH型と診断された.妊娠中PMDの症状も安定しており,妊娠中の母体の筋力低下も認めず,児発育も順調であった.
 妊娠39週6日に自然陣発,しかし,微弱陣痛,分娩遷延,母体疲労のため鉗子遂娩術を施行した.児は,3,144gの男児,Apgar score 8点であった.産褥糊は母児ともに順調に経過した.

子宮に発生したadenomatoid tumorの1例—既自験報告例との免疫組織化学的比較検討

著者: 名方保夫 ,   窪田彬 ,   藤島宣彦 ,   杉原綾子 ,   森芳茂 ,   片嶋純雄

ページ範囲:P.225 - P.228

 子宮に発生したadenomatoid tumor(AT)の1例を経験したので,既自験報告例2例との免疫組織化学的比較検討を加えて報告する.
 症例は,53歳,女性.子宮筋腫の診断のもとに子宮全摘出術および両側附属器切除術が施行された.子宮体部後壁にATが発見され,ATの細胞は,コロイド鉄染色陽性(ヒツジ精巣ヒアルロニダーゼ消化後陰性),cytokeratinおよびvimentinが陽性であった.ATの組織発生に関しては,中皮細胞由来を提唱する報告が現在では主流ではあるが,内皮細胞由来説をも含めて,さらに詳細な検討が必要であると考えられた.

術後化学療法を施行した穎粒膜細胞腫の1例—捺印細胞診の所見を含めて

著者: 飯岡秀晃

ページ範囲:P.229 - P.232

 今回,われわれは,その捺印細胞診ならびに病理組織像で悪性を疑い,術後に化学療法を施行した,Meigs症候群を呈した顆粒膜細胞腫の1例を経験した.
 患者は,43歳,2回経産婦で,腹部膨満感で当科を受診し,内診ならびに超音波検査にて骨盤腔内に辺縁不整の子宮との境界明瞭な充実性腫瘍を認めたため,卵巣腫瘍を疑い,手術(単純子宮全摘除術ならびに両側付属器摘除術)を施行した.腫瘍は右卵巣由来の充実性腫瘍で,病理組織学ならびに捺印細胞診の結果は,大部分が肉腫型の穎粒膜細胞腫であった.術前に認めた胸水は,術後1週間で完全に消失した,捺印細胞診ならびに病理組織像で悪性を疑い,術後にCAP療法を3クール施行した.現在,術後7年を経過し再発を認めていない.

薬の臨床

肥満を伴う卵巣機能不全症例における内分泌学的特徴と中枢性食欲抑制剤(Mazindol)の効果

著者: 合阪幸三 ,   都築浩雄 ,   鳥谷葉子 ,   國保健太郎 ,   斉藤英樹 ,   為近慎司 ,   吉田浩介 ,   金田幸枝 ,   森宏之

ページ範囲:P.235 - P.240

 肥満を伴う卵巣機能不全症例(BMI:36.9±2.6,9例)にmazindol(M)を投与し,以下の成績を得た.
 1)Mの8週間の投与により,体重:94.6±7.7→86.7±5.2kg(P<0.05),BMI:36.9±2.6→33.7±3.9といずれも著明に減少した.2)肥満女性は,LH/FSH, E1/E2,が高く,血中testosterone, androstenedione, TSH, T3,cor—tisol, DHA-Sも高値をとったがMの投与によりいずれも著明に低下した.また,血中testos—terone, cortisolは体重と有意の相関を示した(それぞれr=0.572,P<0.01, r=0.388,P<0.05).3)肥満を伴う卵巣機能不全症例は,ほとんどがいわゆる内分泌学的PCOに類似したホルモン環境を示し,甲状腺,副腎皮質系も活発に作動していることが明らかとなり,Mの投与は体重減少のみならずこれら各種ホルモン  系にも好ましい影響を及ぼすことが明らかとなった.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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