icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻2号

1994年02月発行

今月の臨床 不妊症はどこまで治せるか

ARTの基礎

7.着床に免疫因子はどう関与しているか

著者: 神崎秀陽1 今井公俊1

所属機関: 1京都大学医学部婦人科学産科学

ページ範囲:P.150 - P.151

文献概要

 妊孕現象の各ステップに免疫因子が深く関わっていることが知られてきている.卵胞発育,排卵,黄体形成といった一連の過程に局所調節因子として免疫系の関与が強く示唆されており,受精においても,精子免疫に起因する障害が明らかとなっている.妊卵着床や初期胎児発育の過程においても免疫因子が関与していると考えられており,免疫学的な着床障害(不妊)や習慣流産(不育症)などの病態が想定されている.しかし免疫因子が着床—妊娠初期過程に果たす役割については現在なお種々の仮説が交錯しており,基礎的研究と臨床的診断・治療の間にはなお大きなギャップがある.ここでは妊娠初期における免疫的側面についてのこれまでの研究を概説し,この領域での最近の話題について述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら