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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻2号

1994年02月発行

産婦人科クリニカルテクニツク ワンポイントレッスン

胚移植用カテーテル

著者: 齊藤英和1 平山寿雄1 野原理1 広井正彦1

所属機関: 1山形大学

ページ範囲:P.206 - P.206

文献概要

 体外受精・胚移植は不妊症の治療法として種々な原因の不妊症に応用されてきている.我々もこの方法を改良しながら治療に用いているが,この方法の内で胚を子宮内に移植するために,種々なカテーテルが考案され利用されている.当初テフロン製のカテーテルが多かったが,テフロン製では硬すぎ,子宮内膜を傷つける可能性が高かった.そこで我々は富士システムズ社に依頼し,シリコン製のカテーテルを特別に試作してもらい,種々の硬度,外径,内径のシリコンカテーテルを用いて子宮腔に挿入しやすく,子宮内膜損傷ができるだけ少ないカテーテルを試作した.その結果現在胚移植には外径の太さは2mmとしたカテーテルを標準としているが,内子宮口でカテーテルが挿入しにくい症例に対しては鉗子にて子宮膣部を手前に引きながらカテーテルを挿入している.これでも入りにくい症例には,外径が2.5mmのカテーテルを用いている.カテーテルには先端からの距離が目盛られており,カテーテルが何cm挿入されたか一目でわかるようになっている.また胚を吸入するカテーテルの穴も側面に開いたものを先端にし胚を吸入しやすくしている.
 100%血清をカテーテル全長に満たした後,空気をカテーテル1cmの長さだけ吸入し,さらに胚を培養液とともに吸入する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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