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薬の臨床
肥満を伴う卵巣機能不全症例における内分泌学的特徴と中枢性食欲抑制剤(Mazindol)の効果
著者: 合阪幸三1 都築浩雄1 鳥谷葉子1 國保健太郎1 斉藤英樹1 為近慎司1 吉田浩介1 金田幸枝2 森宏之2
所属機関: 1賛育会病院産婦人科 2帝京大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.235 - P.240
文献購入ページに移動1)Mの8週間の投与により,体重:94.6±7.7→86.7±5.2kg(P<0.05),BMI:36.9±2.6→33.7±3.9といずれも著明に減少した.2)肥満女性は,LH/FSH, E1/E2,が高く,血中testosterone, androstenedione, TSH, T3,cor—tisol, DHA-Sも高値をとったがMの投与によりいずれも著明に低下した.また,血中testos—terone, cortisolは体重と有意の相関を示した(それぞれr=0.572,P<0.01, r=0.388,P<0.05).3)肥満を伴う卵巣機能不全症例は,ほとんどがいわゆる内分泌学的PCOに類似したホルモン環境を示し,甲状腺,副腎皮質系も活発に作動していることが明らかとなり,Mの投与は体重減少のみならずこれら各種ホルモン 系にも好ましい影響を及ぼすことが明らかとなった.
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