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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻3号

1994年03月発行

雑誌目次

今月の臨床 IUGR診療 Overview

1.IUGRは増えているか?

著者: 武田佳彦 ,   高木耕一郎

ページ範囲:P.254 - P.255

 子宮内発育遅延(IUGR)とは,子宮内での胎児の発育が抑制された病的状態を総称した症候群であり,その代表的な病因に胎盤機能不全,染色体異常などの胎児異常,子宮内感染症,多胎妊娠などが知られている.これらの詳細については,本特集の他項にゆずることとする.
 IUGRに関連した児の期ならびに長期予後が不良であることは論を待たないが,でははたしてIUGRが増加しているか否かという問題について考えてみたい.

IUGRの病因

2.先天異常でIUGRとなる疾患は?

著者: 大木茂 ,   和田義郎

ページ範囲:P.256 - P.257

 子宮内胎児発育遅延(IUGR)はその成因から胎児栄養障害(fetal malnutrition)と胎児発育不全(fetal hypoplasia)に大別することができる1).前者はIUGRの大部分を占め,妊娠後半(胎齢28週以降)の胎児への栄養,酸素供給不足が主因であるのに対し,後者は妊娠前半より存在する発育遅延で,胎芽病,種々の先天奇形,子宮内感染症などが含まれる.この章のテーマはIUGRを引き起こす先天異常はなにかということであるが,おもに後者の胎児発育不全について紹介する.またIUGRを起こしうる代表的な疾患については表で示した,なお表中,奇形症候群については病名後の括弧内に外表奇形を中心に合併異常を付記した。

3.中期発症妊娠中毒症とIUGR

著者: 三宅良明 ,   佐藤和雄 ,   中村敬 ,   細野茂春

ページ範囲:P.258 - P.260

 妊娠中毒症の大半は妊娠後期(32〜34週)に発症し,これらの母児の予後は比較的良好であるが,妊娠28週未満に発症する中期発症型妊娠中毒症は母児の予後が不良とされている.この理由として正常妊娠に比し中期発症中毒症母体では妊娠適応予備能力が少ないため,発症から重症化までの期間が短く,重症高血圧となりやすい.一方,胎児側では妊娠20〜30週頃に胎児発育が急速に進行する時期であるため,胎児臓器発育への影響が起こりやすくなるためと考えられている.そこで1982〜1990年までの重症妊娠中毒症72例について中期発症型および晩期発症型に分け,子宮内胎児発育遅延(IUGR)との関係について教室の成績をもとに検討した.

4.成長因子とIUGR

著者: 森川肇 ,   中後聡 ,   望月眞人

ページ範囲:P.262 - P.264

 胎児は母体から供給された栄養資材をもとに成長のメカニズムを作動させ発育するが,このメカニズムにさまざまな成長因子が関与している可能性が指摘されている.本稿では成長因子の一つであるinsulin-like growth factor(IGF)を中心に成長因子と子宮内胎児発育遅延(IUGR)との関連について述べる.

5.抗リン脂質抗体症候群とIUGR

著者: 青木耕治

ページ範囲:P.265 - P.267

 抗リン脂質抗体症候群とは,1987年にHarrisにより提唱された疾患概念である.近年,いわゆる抗リン脂質抗体のひとつである抗カルジオリピン抗体やループスアンチコアグラント陽性者に血栓症,反復流産・死産,あるいは血小板減少症などの特徴的な臨床所見が見いだされており,これらを一括して抗リン脂質抗体症候群としたわけである.表1のその診断基準は,あくまでも内科医としてのHarrisにより提案されたひとつの案であり,われわれ産婦人科医としては,1988年Glei—cherらにより提唱された『RAFS;ReproductiveAutoimmune Failure Syndrome』という疾患概念にも注目すべきであると思われる.彼らは,とくに自己抗体としての抗リン脂質抗体と,その一連の影響によると思われる反復流産・死産,妊娠中毒症,IUGRなどとの密接な関係を示唆している.

IUGRの病態

6.胎盤病理の特徴

著者: 秋葉和敬

ページ範囲:P.268 - P.271

 子宮内胎児発育遅延(IUGR)の成因は,一般には母体の栄養不良による母体側要因,胎盤での物質障害による胎盤要因,胎児自身の遺伝的素因あるいは器官形成の障害による胎児要因の3つに大別される1).Foxらは低出生体重児の胎盤を光顕的に検討し,25%の症例に胎児血流の不足を示す絨毛内血管減少・絨毛間質の線維化・syncitialknotsの過形成の所見を認め,残りの50%にcy—totrophoblastの過形成と絨毛基底膜の肥厚を伴う虚血像を報告たている2).またAlshulerやAlthabeらはcongenital infectionを伴うIUGR児の胎盤を調べて,chronic villitis・血栓・線維化などの病理学的変化を胎盤の機能低下の原因としている3,4).しかしながら,これらの所見はいずれも胎盤の機能低下を表すものではあるものの,IUGR胎盤に共通した特徴的な病理学的変化は認められないとされていた.その理由として,症候群であるIUGRには胎盤要因以外の発症因子があること,胎盤絨毛組織構築が胎齢や胎内・胎外環境に応じてきわめて変化に富むことによると考えられる.
 本稿では,胎盤絨毛のうち物質交換に最も影響が大きいと考えられる胎盤終末絨毛terminalvilli(TV)の毛細血管構築に対して,新生児のproportionに基づき形態解析を行ったわれわれの知見を紹介する.

7.子宮胎盤循環

著者: 村上雅義

ページ範囲:P.272 - P.275

 子宮胎盤循環になんらかの障害が起これば,当然胎児への栄養,ガス交換が障害され胎児発育遅延症(以下IUGRと呼ぶ)が発症する,その前方視的な証明としては,古くはWigglesworthら1)や山口ら2)のラットを用いた実験がある.ヒト胎児においても,IUGR例で胎盤の虚血性変化(梗塞など)や臍帯に循環障害を伴う所見が多いことから,子宮胎盤循環の障害という病態がIUGRを引き起こすことに異論を唱える人はいない.ところが実際,子宮胎盤循環の障害を事前に捉え,IUGR発症を予測・予知することはそれほど容易なことではない.多くは,結果としての胎児発育をスクリーニングすることでIUGR例を抽出し,それらにおける循環動態を評価して治療に結びつけている.治療のことを考えるとやはりIUGRが発症する前に循環動態を評価したい.本稿では,子宮胎盤循環の評価法ならびにその成績について述べるとともに,それをIUGRの治療にどのように結びつけられるかについても言及する.

8.胎盤の物質輸送

著者: 工藤美樹 ,   武田佳彦

ページ範囲:P.276 - P.278

 胎児はその成長に必要な構成素材やエネルギーなどの栄養代謝物質のすべてを母体に依存して成長するが,これらはすべて胎盤を介して母体血中より胎児血中へ供給されている.したがって,この部位における代謝物輸送の機能により胎児の成長や成熟が制御されている可能性があり,機能低下により子宮内胎児発育遅延(IUGR)が生じると考えることができる.本稿では,IUGRにおける胎盤でのアミノ酸輸送機能について論じる.
 胎児へのタンパク質の供給は主にアミノ酸の形で行われており,これらアミノ酸を素材にして胎児は自己の成長に必要なタンパク質を合成する.ヒト胎児血中アミノ酸濃度に関してはこれまでにかなりの報告があるが1),ほとんどのアミノ酸は母体血中より胎児血中でその濃度は高くこれらのアミノ酸は,胎盤の能動輸送機構によって濃度勾配に逆らって母体側から胎児側に輸送されていると考えられている.実際にヒト胎盤絨毛細胞の母体循環に面する側の膜である刷子縁膜と胎児循環に面する側の膜である基底膜から別々に膜小胞を調製しアミノ酸輸送系の解析を行うと,小腸や腎尿細管吸収上皮と同様にナトリウムイオン勾配によって輸送が促進されるナトリウムイオン依存性輸送系と影響を受けないナトリウムイオン非依存性輸送系が存在することが判明している.

9.胎児の慢性低酸素症

著者: 矢野正浩 ,   岡村州博 ,   矢嶋聰

ページ範囲:P.280 - P.281

 子宮内胎児発育遅延(IUGR)は,染色体異常,重症妊娠中毒症,膠原病などでみられるほか,いわゆるnormal smallの存在など母体・胎児・胎盤要因が複雑に絡みあって起こる.その中でも慢性胎児低酸素症によるIUGRは,症例数も多く,児の予後にも影響が大きいため臨床的に重要である.
 当科では,IUGRに対して積極的に胎児採血を行い,胎児の染色体および血液ガスを中心とした血液学的所見を調べている.図1は,当科で施行した胎児採血例における△PO2(臍帯静脈血酸素分圧の実測値と基準値との差)と△体重(超音波による推定体重と標準体重との差)を比較したものである.推定体重からのデータではあるが,△PO2が15mmHg以上の病的低酸素を示すものはほとんどIUGRであり,重症の胎児慢性低酸素症ではIUGRはほぼ必発といえる.

10.胎児の発育と成熟

著者: 森山郁子

ページ範囲:P.282 - P.284

 IUGRの成因は多彩であり,IUGRの体型により,児の発育と成熟度にも差があることはよく知られている.今回はIUGRの免疫能1,2)について述べるとともに重症持続性低血糖3)ならびに重症新生児出血を発症したIUGRの2症例について発育と成熟について考えた.

IUGRの診断

11.胎児計測

著者: 増崎英明 ,   宮本正史 ,   石丸忠之 ,   山邊徹

ページ範囲:P.285 - P.287

 子宮内胎児発育遅延(IUGR)は種々の病因によって生じ,病態もまたさまざまであるが,その診断は超音波断層法を用いた胎児計測によってなされる.
 胎児計測の目的は,主として妊娠前半期(妊娠20週以前)には妊娠週数の判定であり,妊娠後半期(妊娠20週以降)においては胎児発育の評価である.ただし,胎児発育の評価は,正確な妊娠週数を基になされるので,このふたつを切り放しては論じられない.IUGRの診断についても同様であり,正しい妊娠週数を基に,はじめて胎児発育の評価がなされうる.

12.胎盤機能の評価

著者: 齋藤裕 ,   長塚正晃

ページ範囲:P.288 - P.290

 胎児と胎盤は臍帯血行を介して密接な関係にあり,その機能を生化学的,生理学的に評価して妊婦管理を行うことは産科臨床上最も重要なことである.今日,胎児のwell-beingの評価としてノンストレステスト(NST)などMEによる管理が一般的であるが,NSTでは胎児の未熟性や睡眠サイクルによるfalse negativeが多いなどの欠点があげられ,胎児発育のモニタリングに生化学的検査の必要性は言うまでもない.
 本項では,胎盤機能検査としての尿中エストリオール(E3),血中hPLの臨床的意義について述べると共に,近年胎盤における物質輸送と胎児発育に関与していると目されるインスリン様成長因子(IGF-I)とその結合蛋白(IGF-BP),超音波像における胎盤のGradingと胎児発育の関連について述べる.

13.羊水の評価

著者: 金岡毅

ページ範囲:P.292 - P.295

 妊娠末期の羊水量は胎児体重に比例するが,子宮内発育遅延胎児(IUGR)は正常胎児に比較して尿量産生が少なく,また,羊膜や臍帯からの水分産生も減少するために,羊水量が減少する.したがって,時間経過に伴う膀胱容量の変化から,時間あたりの尿産生量を測定すると,IUGRの程度と尿産生量とは比例する.腎無形成や尿路閉塞を伴うIUGRでは羊水量がさらに減少または欠如している.このような羊水過少を伴う児の80%以上は10パーセンタイル以下のIUGRであり,かつ,分娩経過中には胎児心拍数図に臍帯圧迫による胎児心拍数異常を発生しやすい1)
 しかしながら,IUGRの出生前診断そのものについては,胎児各部分の超音波計測や,それらに基づく胎児体重の推定などが,羊水量や尿量を測定するよりも,はるかに直接的,かつ有用な指標となる.したがって,IUGRをもつハイリスク妊娠において,妊娠後期に羊水のpocketやAFI,排尿の回数や量などを測定する意義は,IUGRの発生機序を解明し,その生活機能を評価するための出生前胎児診断の一環として施行すべきであり,これらによって一般妊娠からIUGRをスクリーニングする目的で施行するものではない.

14.胎児モニタリング

著者: 辰村正人

ページ範囲:P.296 - P.300

 IUGRの発症要因は複雑で,いくつかの病態が混合していると考えられる.そのため,妊娠中毒症,胎盤機能不全,羊水過少などの異常を伴うことが多く,胎児仮死にもなりやすい,このためIUGR胎児の管理は産科臨床上,予後の面からも重要で大きな問題である.ここでは NST, bio—physical profile, Doppler velocimetoryによるIUGR胎児モニタリングとそれらの指標を利用した胎児診断について述べる.

IUGRの管理

15.分娩誘導のタイミング—妊娠週数からみた帝王切開の限界と胎児仮死の評価

著者: 石松順嗣

ページ範囲:P.302 - P.303

 胎児発育,発達,機能,well-beingの評価は,超音波断層法,胎児心拍モニタリング(NST),超音波パルスドップラ法を用いた臍帯動脈や中大脳動脈の血流速度計測などによって行われている1,2).子宮内発育遅延児(IUGR)においては分娩時期や分娩方法などの管理方法がしばしば問題となるが,その管理方針に関する報告3)は少なくいまだ統一された見解はない.一般的にはNSTを中心とした評価により決定されているのが現状である.細変動の消失や遅発一過性徐脈,高度変動一過性徐脈,持続する徐脈などの胎児仮死徴候の出現には緊急帝王切開術を行うことは異論のないところであるが,NST が non-reactive やreactiveの取り扱いに関しては論議のあるところである,本稿では胎児奇形,染色体異常,多胎を除いたIUGRでNSTと同時に臍帯動脈と中大脳動脈の血流速度計測を行った48例において,NST,臍帯動脈血流速度resistance index(UARI),中大脳動脈血流速度resistance index(MCARI)を中心にIUGRの分娩方法や分娩時期について検討する.

16.超未熟児に対する帝王切開の工夫

著者: 石松順嗣

ページ範囲:P.304 - P.305

 近年の周産期医学の進歩,とくに新生児管理における進歩により周産期死亡率は低下し,本邦でも体重400g台の超未熟児の救命が可能となってきた.しかし,一般的には1,000 g未満の超未熟児,とくに子宮内発育遅延児の予後は未だに厳しいのが現状である.本章では帝王切開術を行った子宮内発育遅延児の背景,麻酔方法,帝王切開方法などについて自験例を含めて述べる.

17.IUGR児出生後の管理のポイント

著者: 久保隆彦

ページ範囲:P.306 - P.308

 在胎週数に比較し出生体重が小さいというだけで,一括たてIUGR児として出生後の管理をすることは非常識である.たとえ,成熟児,未熟児と分娩時期で区別することだけでも不十分であろう.IUGRの成因を解析し,その予後をも推定し,家族へのインフォームドコンセントの上でIUGR児の管理を実施する必要がある.紙面の関係でIUGRの詳細な病因,病態については他の項を参考にされたい.

新しい胎児診療の試み

18.胎児採血と血液ガス分析

著者: 武山陽一 ,   岡村州博

ページ範囲:P.309 - P.311

胎児採血の必要性
 子宮内胎児発育遅延(IUGR)症例を管理するうえで最も重要なことは胎児のwell-beingを正確に評価し,胎外治療に切り替えるタイミングを決定することと思われる.しかし,現在行われている非侵襲的方法では不十分であることも多い.NSTによる胎児well-beingの評価は日常診療において最も普及し有用な方法であるが,とくに方針決定に苦慮する妊娠30週以前においてはreactive patternを示さないことも多く,well—beingの判断が困難である.また,non-reactiveであった場合でも胎児well-beingが良好である場合も多く,逆に長期間低酸素ストレスにさらされた胎児は再びreactive patternを示すことが知られている1).したがって,とくに慢性胎児ストレスの結果とも考えられるIUGRにおいてNSTの信憑性はさほど高くないと言える.パルスドップラーによる血流計測でも拡張期血流の途絶,逆流のある場合を除き評価は難しい.このような症例において,現時点で最も信頼できるデータが得られるのは,胎児採血による胎児血のガス分析であろう,

19.胎児血圧の計測

著者: 森晃 ,   ,   森蘭子 ,   武田佳彦

ページ範囲:P.312 - P.313

 これまで,超音波による診断技術の進歩は顕著であり,とくに,ドプラー法の発達により心腔内,血管内の血流速度波形の解析が試みられてきた.循環動態を解析するためには,血流量や血圧などの情報が,必要である.しかしながら,拍動に伴う血管径の正確な測定が不可能であったために,血流速度波形解析による循環動態の推測が行われてきた.
 これまで,拍動に伴う血管径の測定は(血管径拍動波形),超音波微小変位測定法を用いて,頸動脈などの表在血管の測定が試みられてきた1).さらにわれわれは,妊娠婦人の腹壁からの胎児血管径(深部領域)の測定、胎児心拍数が成人に比較して2〜3倍も速いため高データサンプリングが可能な測定装置を開発した。これまで、スウェーデンのグループも胎児血管拍動波形の測定を報告しているが低いデータサンプリングによるものであった2).血管径拍動波形は、侵襲的方法による血管内圧曲線と比較すると概ねその線形性が維持され血管径変化が内圧変化とみなされることも明らかにされている3)

20.羊水中Znコプロポルフィリンの測定

著者: 山崎達也 ,   金山尚裕 ,   寺尾俊彦

ページ範囲:P.314 - P.315

 Znコプロポルフィリン(以下Zn-CP)(図1)は胎便に特有の物質であり羊水中にZn-CPを証明することは胎便の存在を意味し,周産期における各種診断に応用可能である1,2).現在胎児仮死の診断法として,肉眼的羊水混濁の判定,CTG(car—diotocography),超音波断層法による臍帯動脈血流速度や羊水量測定などが用いられている.その中でも羊水混濁は,胎児仮死の一徴候としてまた胎便吸引症候群や羊水塞栓症の診断においても重要な意味を持つことが知られている.羊水混濁による胎児仮死の診断においては偽陽性率も高いことが知られている,診断精度の向上および羊水混濁の早期発見によりこれら疾患の予防,胎児予後の改善が期待できる.Zn-CPを併用することによりこれらが可能か否かを検討した.

21.遺伝子診断

著者: 片山進

ページ範囲:P.316 - P.317

IUGRと遺伝性疾患
 IUGRの成因の40%には遺伝的因子が関与し,その遺伝的因子の約50%は胎児の,残り50%は母体の遺伝的因子と推定されている1).したがってIUGRの原因として胎児や母体の染色体異常や遺伝子病などの遺伝性疾患は重要と考えられる.その遺伝性疾患は発生時期により分類される.在胎週数0週の配偶子形成期には配偶子病として知られる染色体異常が発生する.染色体異常を伴う胎児にはIUGRが高率(約40%)に発生する.染色体異常の平均出生体重を正常児のそれと比較するともっとも発生頻度の多い21トリソミーの平均体重は正常胎児の80から90%とされIUGR発生率は約3分の1とされる.また13トリソミーの平均体重は正常胎児の80%でIUGRは50%に,最も平均体重が少ない18トリソミーでは正常胎児の体重のわずか62%でIUGRは84%にも発生する1).性染色体異常のターナー症候群では平均体重は正常胎児の84%で,性染色体異常ではX染色体がふえると体重が減る傾向がある.さらに部分的欠失をともなった胎児やトリプロイディ(3倍体)で生まれた児では,より重症のIUGRが発生する2)

22.IUGRの胎児治療の試み

著者: 高木耕一郎

ページ範囲:P.318 - P.322

 子宮内発育遅延(IUGR)は子宮内において胎児の発育が抑制された状態を総称した症候群であり,その原因は多岐にわたることが知られている(表1).IUGRに対する有効な治療はいまだ確立されてはいないが,本稿ではIUGRの病態を考慮に入れた上でそれらのいくつかを紹介したい.

カラーグラフ 摘出標本の見方・9

子宮頸部腺癌

著者: 薬師寺道明 ,   蓮尾泰之 ,   田中博志 ,   牛嶋公生 ,   片岡明生 ,   大蔵尚文 ,   杉山徹 ,   西田敬

ページ範囲:P.249 - P.251

 子宮頸癌は組織学的に扁平上皮癌と腺癌に大別されるが,腺癌の発生頻度は5〜10%前後と比較的少ない.しかし,扁平上皮癌に比べて一般的に放射線抵抗性で予後が悪く,また若年者に多い傾向にある.当科においても過去5年間では扁平上皮癌の平均年齢58.6歳に対し,腺癌では50.1歳であった.また諸家の報告では,近年増加の傾向にある.したがって診断および治療には,扁平上皮癌以上に慎重さが要求される.
 今回は,子宮頸部腺癌症例を提示して,その特徴および取り扱いなどについて解説する.

Q&A

Preterm PROMに陣痛抑制剤使用は有用か?

著者: 武久徹

ページ範囲:P.325 - P.328

Q Preterm PROM(PPROM)症例に対する陣痛抑制剤使用は有用でしょうか?(千葉市 Y子)
 A PPROMの管理上の問題は母体側は,羊水の感染,胎盤早期剥離率上昇,分娩予後不良(陣痛誘発失敗,分娩進行停止,fetaldistressによる帝王切開率上昇)などが考えられます。胎児側では,絨毛膜羊膜炎に関係する新生児敗血症,胎位異常,臍帯脱出の危険性,羊水量減少による臍帯圧迫などです.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

胎児採血の手技

著者: 谷川原真吾 ,   岡村州博 ,   矢嶋聰

ページ範囲:P.330 - P.330

 胎児採血は超音波ガイド下に臍帯静脈を穿刺・採血する方法が主流であり,現在では妊娠16週以降,臍帯静脈径3〜4mm以上の症例で採血が可能である.今回は,我々の施設で行っている胎児採血の手技について解説する.

ワンポイントレッスン—私のノウハウ

腟式子宮摘出術時の出血量軽減対策

著者: 半藤保

ページ範囲:P.331 - P.331

 腟式子宮摘出術は,腹式のそれに比較して術野が狭い,癒着のある症例には向かない,術野を拡張できないなどの短所はあるが,患者に与える侵襲が少ない,肥満婦人でも支障なく行える,術創が見えないため美容的に優れているなど,医療におけるQOLの重要性が叫ばれている折から,正しい適応症例さえ選ぶならすぐれた長所をもつ術式である.加えて,この手術は婦人科特有の術式であるため専門性を重んずる立場から,是非とも習熟すべき手術である.
 ところで初心者は別として,腟式子宮摘出術を行う術者の多くがときに経験することの一つに,腹式手術ほど術中出血量をコントロールできない場合がある.とりわけ性機能がまだ保たれ,血流の豊富な若年婦人では,さして大きくない子宮を腟式に摘出する場合ですら,ときに意外な出血量にアト味の悪い思いをすることがある.このような場合,出血の大部分は腟壁輪状切開創から生ずるものである.子宮動脈や付属器断端の処理には細心の注意を払うので,ここからの出血はまずあり得ない.

連載 産科外来超音波診断・2

妊娠初期の超音波検査とくにそのpitfall

著者: 清水卓

ページ範囲:P.333 - P.337

 近年の経腟超音波断層装置(TVS)の開発は,産科領域,とくに妊娠初期の超音波診断に飛躍的な進歩を与えた.妊娠初期の超音波スクリーニングの主なポイントは,①早期の正確な子宮内妊娠の確認,②異常妊娠—とくに子宮外妊娠—の診断,③正確な妊娠週数の決定などである.本項では,①③を中心に,TVSを用いた妊娠初期の超音波検査について,そのpitfallに留意し,概説する.

CURRENT RESEARCH

顆粒膜細胞の増殖ならびに分化の調節機構—とくに卵胞液中非ステロイド物質の影響について

著者: 田辺清男 ,   北岡芳久 ,   中川博之 ,   菊地正晃 ,   荘隆一郎 ,   林明徳 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.339 - P.348

 われわれは卵胞発育の調節機序に関する研究を行ってきた.その代表的な研究が卵胞発育の局所因子による調節であり,とくに卵胞液中の非ステロイド物質による影響である.私が故Dr.Channingのもとへ留学して始めた研究はインヒビンに関してであったが(臨婦産42巻3号「指標」参照),これにより卵胞液に興味を持つに至った.それ以後物質は多少変わっても,基本的には卵胞液による卵胞の分化の調節に関する研究を続けている,われわれはブタ顆粒膜細胞を培養して研究を行っているが,cell lineがあれば臨床のあいまでも研究ができる.そこでSV40を用いて不死化顆粒膜細胞株を樹立したが,ステロイド産生能を有していなかった.ところが卵胞発育の重要な部分を成しているのは顆粒膜細胞の増殖であり,この研究なくしては卵胞発育の研究をしたことにならないことに気づき,血清による細胞増殖効果を検討したところ非常にきれいな成績が出たので,顆粒膜細胞増殖の研究のモデルとして使用できることが分かった.限界はあるものの,今後このcell lineを用いて顆粒膜細胞の増殖の研究も,分化の研究と平行して行っていきたいと考えている.

原著

産科DIC合併症例の開腹術における周術期管理について

著者: 岸東彦 ,   井上潤 ,   立花聡司 ,   上屋吉弘 ,   松井三明 ,   寺師恵子 ,   海野信也 ,   佐藤孝 ,   箕浦茂樹 ,   後藤順子 ,   森塚威次郎 ,   高橋克幸 ,   岡田一敏 ,   涌澤玲児

ページ範囲:P.349 - P.354

 産科DICの治療は原因疾患の除去がきわめて重要であるため,緊急手術が施行されることが少なくない.開腹術を施行した産科DIC 10例の周術期管理について臨床的検討を行った.術前には,フィブリノゲン,FDPなどの凝固系検査は行い得ないことが多く,DIC発症を診断確定するのは困難である.術中管理としては,急性循環不全の合併が少なからず認められることから,伝達麻酔の回避,蛋白分解酵素阻害剤の併用が肝要である.また,急性腎不全,肺水腫,ショック,重症貧血などの合併症対策が術後管理において重要である.

薬の臨床

妊娠浮腫に対する柴苓湯の臨床的有用性

著者: 井浦俊彦 ,   桑原惣隆 ,   高林晴夫 ,   金子利朗 ,   吉田勝彦 ,   土用下麻美 ,   羽根淳治 ,   丹野治郎 ,   福間秀昭

ページ範囲:P.355 - P.358

 妊娠中毒症28症例で,浮腫を主徴とする例を対象とした.柴苓湯は1日9.0gを2週間以上投与した.対照群は,正常妊娠分娩を行った20例とした.①浮腫は,42.9%で,著明改善を示した.28症例中22例(78.6%)が有効であった.②妊婦体重増加は,投与群では36週0.23±0.06kg,37週0.21±0.05kgであったが,対照群では0.32±0.15kg, 0.38±0.12kgであり一投与群が有意に体重増加を抑制していた.③分娩前と産褥期の体重比較では投与群は68.12±2.58kg,産褥期62.02±2.76kgであり,減少は−6.10kg(8.95%)であった.対照群は−4.75kg(7.05%)にとどまり,投与群は速やかな体重減少が認められた.
 柴苓湯は,妊娠浮腫に対して十分な治療効果が期待できた.とくに妊娠後期での体重増加を抑え,産褥の浮腫の発生を予防する効果がみられた.母児に対して安全であること,重篤な副作用のないことが確認された.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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