文献詳細
今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
C.外来感染症
文献概要
MRSAはmethicillin-resistant staphylococ—cus aureusメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の略号である.メチシリンは黄色ブドウ球菌のペニシリン分解酵素(ペニシリナーゼ)で分解されないペニシリンで従来のペニシリン耐性黄色ブドウ球菌に例外なく有効であった.しかし今日,MRSAはメチシリンだけでなく,第一,第二,第三世代のセフェム系を含めてほとんどのβ—ラクタム薬に耐性を示し,院内感染の問題としてその予防と治療は社会的に大きな関心事になっている.S.aureusにはMRSAとMSSA(methicillin sensi—tive S.aureus)の2種類があり,MSSAはメチシリンに感受性を示す黄色ブドウ球菌である(図1).
掲載誌情報