icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻4号

1994年04月発行

今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル

F.内分泌・不妊

40.多毛の診断

著者: 村瀬隆之1 森宏之1

所属機関: 1帝京大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.500 - P.502

文献概要

概要
 多毛症は,その本態が毛嚢の増生hyperplasiaではなく,軟毛の肥大hypertrophyあるいは硬毛化terminal transformationである.一般に非性毛の多毛症をhypertrichosis,女性にみられる男性型の多毛症をhirsutismとよんで両者の区別をする.また多毛症の判定には人種差,性差,家系差を考慮する必要がある.わが国でもアイヌに多毛が多いとされ,一般にコーカサス人は多毛であり,蒙古人やアメリカインデアンなどでは毛が少ないといわれている.
 また特発性多毛症は女性の皮膚にみられ,本来軟毛であるべき体毛が,硬毛になるものをいう.女性では通常陰毛,腋窩以外は軟毛であるが,その他の部位,顎,頬,前胸部,乳輪,前腕部,臍から恥丘にいたる中心線下腹部,背下部,殿部,肛門周囲,大腿,下腿などに硬毛を生じることがあり,これを多毛症と称する(Ferriman).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら