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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻4号

1994年04月発行

症例

胎児水頭症および脊髄髄膜瘤を伴ったVATER associationの1例

著者: 寺澤晃司1 吉田篤司1 長町典夫1 堀口英久2 中川義信2

所属機関: 1国立善通寺病院産婦人科 2国立療養所香川小児病院脳神経外科

ページ範囲:P.581 - P.584

文献概要

 胎児水頭症および脊髄髄膜瘤を伴った VATERassociationのまれな1例を経験したので報告する.患児は開放性脊髄髄膜瘤による水頭症が進行したため,妊娠33週時に帝王切開で出生した.生下時の単純X線写真で著明な脊椎側彎,胸椎椎体の蝶形様変形,多量の胃・腸管内ガス像,右無気肺が認められた.胃チューブの胃内への挿入不可能から食道閉鎖が疑われ,食道造影によりGross C型の食道気管瘻を伴う食道閉鎖が確認された.脊椎異常の合併と合わせてVATER associationと診断した.他臓器には合併奇形は認められず,染色体検査も正常であった.外科的治療を行い,対麻痺と直腸膀胱障害が認められているが経過は良好である.文献上,脊髄髄膜瘤を合併した VATERassociationの報告例は数例のみであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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