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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻5号

1994年05月発行

雑誌目次

今月の臨床 骨盤位マニュアル 骨盤位分娩の疫学

1.成熟児

著者: 西島正博 ,   野田芳人

ページ範囲:P.602 - P.604

 骨盤位分娩は頭位分娩に比べ偶発症の発生率が高く,母児に及ぼす悪影響が有意に多く古くから産科領域の重要な問題として考えられている.本稿ではわれわれの施設での成績を中心にして述べてみたい.

2.未熟児

著者: 神保利春 ,   柳原敏宏

ページ範囲:P.605 - P.607

 未熟児の骨盤位分娩は,骨盤位分娩のリスクである臍帯圧迫による低酸素状態や,分娩遷延の傾向があること,分娩時損傷の頻度が高いことなどの上に,胎児が未熟であることがこれらを助長し,また胎児自身の予備能が低いため非常にハイリスクの分娩となる.これらの理由より,その取扱いについては,帝切を選択するべきであるとする考えと,児の予後を決定するのは未熟性によるところが大きく,分娩方式による差はなく成熟児骨盤位と同様に経腟分娩を原則とする考えとがあり,結論を得るに至っていない.
 そこで,当科における,骨盤位の頻度,帝切率,ならびに,分娩時の胎児状態を反映する指標として臍帯動脈血pHを,新生児の予後に対する因子として頭蓋内出血の頻度について検討した.また,新生児死亡についても検討した.

3.骨盤位の分娩法—諸外国事情(米国,ドイツなど)

著者: 武田佳彦 ,   高木耕一郎

ページ範囲:P.608 - P.610

 欧米,とくに米国における帝王切開率は1980年には15%程度であったものが,1989年には25%弱と増加している.この帝王切開の増加は米国の医療費の増加を招く一方で,必ずしも周産期予後の向上に寄与していないのではないかという反省がなされている.帝切増加の主要因はいわゆる難産(dystocia),反復帝切,骨盤位であることから,骨盤位に限らず,これら三大要因のいずれについても,帝切を減少させる方向に動きつつあるように見受けられる.このような流れの中でFIGOのCommittee on Perinatal Healthは1993年9月にローマにおいてワークショップを開き,“Guide—lines for the management of breech delivery”と題する委員会勧告を作成した.この勧告は骨盤位分娩を扱うに適した病院や,骨盤位分娩介助の教育についてまで述べており,最近の欧米を中心とした骨盤位分娩の取り扱いを知る上で格好の材料である.本稿ではこのガイドラインの紹介を通して,欧米の骨盤位分娩の取り扱いを紹介したい.

4.骨盤位の成因

著者: 米谷国男 ,   金倉洋一 ,   山口陽子

ページ範囲:P.612 - P.614

 骨盤位とは胎児の長軸と母体の縦軸が平行する縦位にあり,胎児の頭部が母体の上腹部に,殿部または下肢が下方にあるものを骨盤位という.その成因については,以前よりいろいろと論議されているが,決定的なものはなく原因不明なものが多いのが現状である.
 文献的に成因を考察すると,胎児の頭部が殿部より重く,そのために自然回転が起こって頭位が多くなると説明している重力説があるが,頭部と殿部の重さをどこで区別するのか不明なために現在では有力な説とはされていない.そして現在は,胎児の頭部は狭い子宮下部に殿部より密着しやすいと考える適応説が有力とされている.それを妨げる原因には胎児側の因子と子宮側の因子があるが,原因不明のものも多く,単純に骨盤位の成因を論じることは難しい.その中で成因として広く認められているものを挙げて分類し,図示する.

5.横位の病因と頻度(対応策も含む)

著者: 金上宣夫

ページ範囲:P.615 - P.617

 横位は胎児の位置が縦位と違って,母体の骨盤軸(または子宮の縦軸)に対して胎児の縦軸が直角を成すもので病的な胎位である.横位には妊娠時と分娩時の横位があるが,臨床的には分娩時の横位が問題になる.横位は陣痛発来により破水しやすく,遷延横位になりやすい.結果として母体には子宮破裂や子宮内感染,胎児は早期に死の転帰をとる.処置の遅れや対応を間違うと医療事故の紛争の元である.

妊娠中の管理

6.外回転術の適応と実際

著者: 柳田隆穗

ページ範囲:P.618 - P.619

 骨盤位妊娠・分娩の諸種の問題点は本誌別項ですでに述べられている.頭位分娩に比し高い死亡率・罹病率は,いずれの施設でも漫然と分娩を行ったためではなく種々検討の上でのことであろう.さらに医事訴訟の増加が産科医をして帝切へ傾かしめ,米国では80〜100%,日本でも急速に高率になりつつある.これに対し1973年Ranney提唱の古典的外回転(ECV,妊娠28〜32週)でなく,新しい概念(満期近くtocolysis下に)での外回転があらためて注目されるようになってきた.私は1985年第11回国際産婦人科学会(西ベルリン)において,ECV 130例について日本からは初めて発表した(成功率77%).

7.針灸療法は有効か

著者: 相羽早百合 ,   大平篤

ページ範囲:P.620 - P.621

 骨盤位分娩は頭位分娩に比較して,胎児仮死や難産などのリスクが高く,最近では帝王切開となるケースも多くなっている.できうるならば分娩までに骨盤位が矯正できるにこしたことはない.そこで当科では従来より行われている胸膝位による自己回転促進法に加え,侵襲が少ないと考えられる温灸による至陰穴刺激を施行し自己回転促進法を行った結果,胸膝位のみによる方法と比べ有意の好結果が得られたので報告する.

8.胎児スクリーニングと分娩様式の選択は

著者: 増崎英明 ,   山邊徹

ページ範囲:P.622 - P.625

 骨盤位における分娩様式の選択に際し,母体要因としては骨盤の形態および大きさが最も重要である.一方,胎児要因としては,①胎児の大きさ,②骨盤位のタイプ,③反屈の有無,④外回転術の成否,および⑤奇形の有無などが関与する.本稿では,骨盤位における胎児スクリーニングと分娩様式の選択について概説する.

9.児と骨盤との適合性をどう評価するか

著者: 柳田洋一郎

ページ範囲:P.626 - P.628

 編集部より与えられたこのテーマの中の“適合性”とは安全に経腟分娩ができるか否かという意味と解釈して筆者の考えを述べさせていただきたい.
 そして安全とは①分娩全体が遷延しないこと,②児頭の娩出にトラブルがないこと,③結果的にCPなどの後遺症をともなった児を出産しないこと,の3条件を満たした場合をいうこととする.

分娩時の対応

10.コルポイリーゼの使用法と効果

著者: 堀口貞夫

ページ範囲:P.630 - P.631

 骨盤位のリスクは足位で最も高いことは昔から指摘されている.例えば小畑は浜田病院で経験した32,841例中1,449例の骨盤位分娩の死亡率を表1のごとく報告している.また1979年の綜合産科婦人科学2)では骨盤位分娩の予後について「先進部の大きい複殿位の予後が最もよく,単殿位,足位の順に悪くなる」と述べている.1976年版のWilliams Obstetricsは「児の死亡率,有病率を低下させるために,巨大児,骨盤の異常,頸部過伸展,妊娠中毒症,前期破水後12時間以上,子宮収縮の異常,足位,1,000g以下で健常児で分娩開始しているもの,前回児死亡,分娩障害のあったもの,卵管結紮の強い希望のあるものなどは帝王切開の適応である」としている3).そして1972年から1973年の2年間410例の骨盤位の帝王切開率は41%,周産期死亡率は21.9%であったという.1982年版のManual of Clinical Problems inObstetrics and Gynecology4)では「3,800g以上の巨大児,前期破水,2,000g未満の未熟児,足位,初産は帝王切開の適応であるとし,この30年間に骨盤位の帝切率は上昇している」と述べている.

11.分娩監視の方法と危険の徴候—帝切へのタイミング

著者: 遠藤力 ,   佐藤章

ページ範囲:P.632 - P.634

 骨盤位妊娠・分娩の管理については,満期,早産期の場合でも現在,大きな問題になっている.これは,頭位の妊娠・分娩に比較し周産期死亡と罹病率が満期であろうが早産期であろうが高いことが指摘されているからである.骨盤位分娩に対して,経腟分娩と帝王切開術(以下帝切と略す)による分娩で必ずしも周産期死亡や罹病率に有意の差をもたないという報告もあるが,米国のある地域では,骨盤位妊娠は原則的にすべて帝切を施行している.わが国においては骨盤位分娩に対する統一した見解がないのが現状である.ここでは,現在の世界的な考え方としての分娩管理のあり方について記載する.試験分娩から帝切にきりかえるタイミングははっきりしないのが現状であるが,その点についても記載する.

12.早期破水への対応

著者: 中井祐一郎 ,   今中基晴 ,   荻田幸雄

ページ範囲:P.636 - P.637

骨盤位早期破水の特徴
 早期破水の原因として,一般的には急激な腹圧の増大や羊水過多,卵膜の脆弱化などが考えられる.骨盤位の場合には,接触輪の形成不全のため陣痛発作時に胎胞内への羊水流入が増加し,さらに足位においては胎動による物理的刺激も加わり,前・早期破水の頻度が高くなる1)
 骨盤位では先進部が頭位に比較し柔軟で小さく不規則な形態をとる.とくに,膝位や足位ではこの傾向が強く,十分な接触輪が形成されない.

13.骨盤位介助術の実際

著者: 合阪幸三

ページ範囲:P.638 - P.642

 ほとんどの骨盤位分娩は何らかの介助が必要となる.これには大きく分けて,娩出力のみによって児の体幹の大部分が娩出されるのを介助する骨盤位分娩介助術(Bracht法)と,児の下半身を把持し積極的に牽出を行う骨盤位牽出術(横8字型牽引による竹岡法,上下振子運動を中心とするMüller法および古典的上肢解出術),および後続児頭娩出術(Veit-Smellie法,Mauriceau法,後続児頭鉗子牽出術)の3種類がある.以下これらについて詳述する.

14.骨盤位牽出術は必要か

著者: 中林正雄

ページ範囲:P.644 - P.645

骨盤位牽出術について
 骨盤位牽出術とは,胎児の下半身を把握し,児体を下方に牽引して急速に胎児を娩出させる手術であり,適応は母児の両者またはそのいずれか一方に危険がありまたは危険が予想される場合に行われるものである.
 骨盤位牽出術には骨盤位用手介助術(一部骨盤位牽出術,partial breech extraction)と骨盤位用手牽出術(全骨盤位牽出術,total breechextraction)の2種類がある.

15.後続児頭鉗子の使い方

著者: 太田孝夫

ページ範囲:P.646 - P.648

Piper鉗子
 Piper鉗子は1924年,フィラデルフィアのPiper EBによって骨盤位分娩の後続児頭娩出用の鉗子として考案された1)(図1).その特徴は鉗子柄が匙部の高さよりかなり低い位置に下がっているため,児の躯幹を水平面から上方へ挙上させることなく,児頭の両側へ真っ直ぐ装置することが可能となり,その結果,頸部の過伸展による損傷が防げる点にある.
 Naegele鉗子でも代用できるが,躯幹の過度の挙上による頸部の過伸展は不可避となる.

16.骨盤位分娩の産科麻酔

著者: 天野完

ページ範囲:P.650 - P.651

 骨盤位分娩では分娩外傷や児のhypoxia/acidosisが問題となり,社会情勢の変化もあって帝切が選択されることが多くなっている.しかしながら一定の条件(表1)を満たす限り経腟分娩は可能であり,基本的な分娩時管理は頭位の場合と変わらない.ここでは,経腟分娩時の産科麻酔の問題点と実際の方法について述べる.

17.高年初産と骨盤位

著者: 齋藤良治 ,   佐藤秀平

ページ範囲:P.652 - P.653

 わが国では近年平均結婚年齢が上昇し,35歳以上の初産と定義される高年(高齢)初産は,増加の傾向を辿っている.さらに最近では,長期の不妊で悩む婦人が,体外受精などにより妊娠する機会が増え,今後ますます高年妊娠が増加するものと予想される.高年妊娠はそれ自体で,異常分娩のリスクとなりうるため,妊娠前・妊娠中の適切な管理が必要なのは言うまでもない.とくに高年初産の骨盤位については,二重のリスクを負うことになるので,骨盤位分娩に関するさまざまなリスクを減らすための種々の準備が必要不可欠となる.

18.双胎と骨盤位

著者: 鮫島浩 ,   中村安俊 ,   池ノ上克

ページ範囲:P.654 - P.655

 多胎の分娩様式を選択する際,妊娠週数,胎児の大きさ,膜性診断,他の産科因子などと並び,胎位は最も重要な決定要因のひとつである.おおよそ一致した見解としては,第1子頭位—第2子頭位の組み合わせでは経腟分娩を試み,第1子骨盤位(非頭位)では第2子の胎位にかかわらず帝王切開を選択する1).しかし頭位—骨盤位の組み合わせに関してはいまだ議論が多い.今回,双胎における骨盤位の分娩の対応について自験例を中心に検討した.

ディベート 妊娠中:待機VS矯正

19.待機

著者: 中林正雄

ページ範囲:P.656 - P.657

骨盤位の外回転術の最近の考え方
 骨盤位に対する外回転術については,1960年代までは妊娠30〜36週頃の時期に行われていた.しかし妊娠36週までは頭位への自然回転率の高いことや,外回転術に伴う胎児死亡などの合併症の危険性があることなどからその有用性については疑問視されていた.
 しかし近年,骨盤位に対する帝切率が著しく上昇していることに加え,1975年Salingら1)が妊娠37週以降,子宮収縮抑制剤投与下の骨盤位外回転術(1ate external cephalic version, LECVと略)を報告して以来,外回転術に再び強い関心が寄せられている.本邦においてもLECVの有用性については成功率72.2%(千村2))で,骨盤位分娩の減少,帝切率の減少が認められたと報告されている.

20.矯正(外回転術)—Salingの立場で

著者: 鈴木重統 ,   松田ひとみ ,   平塚志保 ,  

ページ範囲:P.658 - P.661

 骨盤位分娩は,その分娩にともなって発生する障害,なかんずく周産期死亡を中心とした周産期障害が他の分娩に比して発生率が高いということに大きな問題点がある.
 1975年にSalingらが,子宮収縮抑制剤投与のもとに,妊娠末期骨盤位外回転術(late externalcephalic version,以下外回転術と略す)を報告して以来,多くの追試がなされ,注目されるに至った.

初産の骨盤位分娩:経腟VS帝切

21.経腟

著者: 永田新 ,   高島健 ,   小柳孝司

ページ範囲:P.662 - P.663

 骨盤位分娩となった児の転帰が頭位のそれに比して不良であることから,その帝王切開率は上昇してきている.この現象は骨盤位における帝王切開分娩の選択が児の転帰を向上させるとの医学的もしくは社会的認識に起因するものである.しかしながら近年満期産にとどまらず早産においても,骨盤位分娩における帝王切開の適応が児の転帰の向上には寄与しないとの報告がなされている.このことは分娩方法によらない骨盤位自体が有する母児の危険因子の存在と,分娩方法を決定する際の基準のなさを示唆している.しかしながら現在の分娩による児への損傷が許されない医療情勢を鑑みれば,経腟分娩の際には児へのリスクの低い症例の選択および家族に対するリスクの説明と分娩方法への同意が必要である.
 ここでは経腟分娩の際のさまざまな医学的対応は他稿に譲り,いかなる症例に経腟分娩を選択すべきかに関して概説する.また初産か経産かは骨盤位の分娩方法の決定には関与しないと考え,言及を避けた.

22.帝切

著者: 荒木勤 ,   進純郎

ページ範囲:P.664 - P.666

 産婦人科医が産婦人科医である所以は他の科を選択した医師が決してできない産婦人科的な特殊な技術を習得しているということにある.これらの技術とは腟式子宮単純全摘出術,鉗子分娩,骨盤位娩出術などであろう.
 近年の医事紛争,医療訴訟の火の粉は産婦人科領域に深く浸透し,ほんの小さなトラブルも大きな問題へと広がる傾向にある.このような時代的背景の中で骨盤位分娩の取り扱いには十分な注意が必要となってきている.最近ではdefencingobstetricsという考えが強く,できるだけ危険を回避しようとする方向にあり,骨盤位分娩においてもliberal adoption of C-section(自由な帝王切開の選択)が一般的である.しかし,欧米では安易な帝王切開の施行も問題視されるようになってきており,帝王切開の施行に際しては十分な適応の吟味が必要である.本稿では6年間に当院で経験した123例の骨盤位分娩をもとに初産の骨盤位分娩について概説する.

カラーグラフ 摘出標本の見方・11

子宮頸部扁平上皮癌

著者: 薬師寺道明 ,   蓮尾泰之 ,   田中博志 ,   牛嶋公生 ,   片岡明生 ,   大蔵尚久 ,   杉山徹 ,   西田敬

ページ範囲:P.597 - P.599

 子宮頸部扁平上皮癌はわが国では最も頻繁に日常遭遇する婦人科悪性腫瘍であり,診断,治療などの取り扱いも今日では定型化しつつあると言える.しかし,進行期別の予後においてはあまり改善が見られず,組織学的亜型や進展度を正確に把握することは,治療の個別化を計る上からも望まれる.
 今回,子宮頸部扁平上皮癌の術後の摘出標本の取り扱いについて当院において経験した症例を中心に解説する.

症例

妊娠22週にて急性膵炎,糖尿病性ケトアシドーシスを発症した1例

著者: 大口昭英 ,   谷村悟 ,   佐竹紳一郎 ,   小嶋康夫 ,   舟木寛 ,   金井浩明 ,   中野隆 ,   舘野政也 ,   臼田里香 ,   若栗宣人 ,   久保正

ページ範囲:P.667 - P.672

 妊娠中は糖尿病が誘発されたり増悪したりしやすいことが知られている.しかし,糖尿病の既往がなく,妊娠中に突然糖尿病性ケトアシドーシス(以下DKAと略す)に至る症例はまれである.今回われわれは,妊娠22週に急性膵炎を伴って,突然DKAを発症し子宮内胎児死亡をきたした1例を経験した.
 症例は,妊娠20週までは尿糖,尿蛋白などは認めず,妊娠22週に悪心,嘔吐,心窩部痛,胸背部痛が出現し某医より当科へ紹介された.某医では胎児心拍を認めたが,当科での超音波検査の結果胎児心拍動は消失していた.入院時の緊急検査で,白血球数,血清アミラーゼ値,およびACCRの上昇を認め,急性膵炎と診断した.また,血液ガス分析で代謝性アシドーシスを認め,高血糖値,尿ケトン体強陽性であったことから,DKAと診断した.本症例のように妊娠中に急性に発症するDKAでは子宮内胎児死亡をきたすことが多く,産婦人科領域において念頭におくべき疾患と思われる.

術後虚血性大腸炎を発症した後腹膜卵巣ムチン性嚢胞性腺線維腫の1例

著者: 三宅敏一 ,   林子耕 ,   大頭敏文 ,   中塚久仁英 ,   佐々木政一 ,   流田智史

ページ範囲:P.693 - P.696

 今回,われわれが経験した症例は76歳の婦人で46歳時に子宮筋腫にて開腹を受けていた.15年前より下腹部に腫瘤を触知していたが放置,内科受診時に当科へ紹介された.開腹時,後腹膜腔に周囲組織と癒着した新生児頭大の腫瘍を認めこれを摘出した.術後組織診にてまれな卵巣ムチン性嚢胞性腺線維腫と判明した.術後8日目に下腹部痛および血便が出現,大腸ファイバーにて虚血性大腸炎と診断した.その後は順調に回復した.

産褥期にみられたHELLP症候群の1例—鑑別診断を中心として

著者: 加勢宏明 ,   笹川基

ページ範囲:P.697 - P.700

 1982年Weinsteinが,HELLP症候群を報告して以来多くの報告がみられるが,産褥期に発症した症例の報告は少ない.今回われわれは重症妊娠中毒症および胎児仮死にて帝王切開術を施行し,術後2日目にみられたHELLP症候群と思われる1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
 細血管障害性溶血性貧血を起こす全身性エリテマトーデス,血栓性血小板減少性紫斑病,溶血性尿毒症症候群,さらには薬剤性肝障害,急性膵炎,急性妊娠性脂肪肝が否定され,産褥期に発症したHELLP症候群と思われた.今後妊娠期にみられるHELLP症候群との違いなどを解明していく必要があるものと思われる.

Q&A

卵巣癌が多発する家系をもつ患者の卵巣腫瘍の取扱い方—日米の対比

著者: 関谷宗英 ,   矢沢珪二郎

ページ範囲:P.673 - P.674

 Q 卵巣癌が多発する家系をもつ患者の卵巣腫瘍の取り扱いについて日・米の違いはあるのでしょうか.日・米の取り扱い方を対比してお教えいただきたい(東京 KT生).
 A 日本:卵巣癌は無症状のまま進行するのが特徴の一つなので,初診時進行癌(定義は統一されていないが,Ⅱb期以上とする著者が多い)が国内外共半数以上を占めている.1990年代に入って腫瘍マーカーCA125と超音波診断による卵巣癌のスクリーニングが試みられたが,最新のBritish Medical Journalに報告されたJacobsらの論文(BMJ 306:1030,1993)では,22,000人の閉経後婦人から11人のtrue positive卵巣癌患者が発見され,早期癌(Ⅰ—Ⅱa期)はその中4人で,とても手間とコストに見合わないと結論している.

子宮頸部癌におけるLEEPの役割

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.674 - P.675

 Q 子宮頸部癌におけるLEEP(LLETZ)の役割についてお教え下さい(東京 Y子).
 A LEEP(loop electrosurgical excision pro—cedure)は米国ではLarge-Loop Excision of the Transformation Zone(LLETZ)と呼ばれることのほうが多く,ここでもLLETZという略語を使用したい.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

広汎子宮全摘術における仙骨子宮靱帯処理法

著者: 紀川純三 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.676 - P.676

 仙骨子宮靱帯の処理は広汎子宮全摘術における重要な操作のひとつである.仙骨子宮靱帯処理に関しては,最初に直腸子宮窩腹膜を切開し,左右仙骨子宮靱帯の間で直腸と腟管を分離展開した後,仙骨子宮靱帯を挟鉗切断する正中からのアプローチを説く手術書が多い.しかしながら,正中からのアプローチを行うと,直腸と腟管の間からの不快な出血を来すことが多い.同時に,仙骨子宮靱帯を一塊とした結紮切断は植物神経損傷の原因ともなり得る.
 仙骨子宮靱帯は,子宮に付着しているいわゆる仙骨子宮靱帯および直腸と腟との靱帯(直腸腟靱帯)から形成される.前者は粗な結合織からなる線維束であり,仙骨子宮靱帯処理の出血部位は,直腸腟靱帯の直腸面または靱帯剥離下端の隅角部である.仙骨子宮靱帯の外側には靱帯に沿って植物神経が走行している.これら解剖学的特徴を考慮した仙骨子宮靱帯に対する外側からのアプローチについて概説する.

ワンポイントレッスン—私のノウハウ

胎児採血のコツ

著者: 濱田洋実 ,   久保武士

ページ範囲:P.677 - P.677

 胎児採血(fetal blood sampling)は,現代の胎児管理において重要な手技のひとつである.本稿では,われわれが通常行っている超音波誘導下の胎児採血法について,特に重要と考えられるポイントを簡単に述べたい.

連載 産科外来超音波診断・3

子宮外妊娠の超音波診断

著者: 清水卓

ページ範囲:P.681 - P.684

 子宮外妊娠の頻度は,全妊娠の1〜1.5%とされ,その95%以上は,卵管妊娠とされる.子宮外妊娠(EPと略す)の診断は,誤診や診断の遅れが致命的な結果に導く可能性もあり,われわれ産科医がつねに頭を痛める問題の1つである.EPの診断は,超音波検査によってのみなされる場合はまれであり,病歴,臨床症状,血中ないし尿中hCGや血中プロゲステロンの測定,ダグラス窩穿刺,子宮内膜試験掻爬,腹腔鏡などの検査を組み合わせることにより,その診断率は向上する.しかしながら,後3者は,患者にとって侵襲的な検査であることから,その施行に関しては,慎重な配慮を要する.そこで,より少ない侵襲での診断という見地から,超音波検査を中心とした診断がクローズアップされてきた.今回は,卵管妊娠の超音波診断について,概説する.
 Timor-Tritschは,EPに対する超音波診断へのsystematic approachにつき,次のように述べている1).まず,子宮をスキャンし,次に卵管,ダグラス窩と検査し,最後に,まれであるがEPが起こりうる他の部位について検索する.今回は,卵管妊娠の超音波所見について述べるため,Timor-Trischらのapproachに従い,子宮,付属器部,ダグラス窩の各所見について,順次説明する.

CURRENT RESEARCH

性ステロイドホルモンレセプターに対する長鎖脂肪酸およびリン脂質の作用

著者: 三橋直樹 ,   桑原慶紀

ページ範囲:P.685 - P.692

 ステロイドホルモンのレセプターの研究を始めたのは山梨医大の加藤順三先生の教室に入れていただいたのがきっかけでした.当時から加藤先生はステロイドホルモンレセプターの分野では世界でも最先端の仕事をされていました.レセプターのアッセイを練習中に,エストロゲンレセプターが不飽和脂肪酸で阻害されるという論文をみ,練習のついでに追試をやってみたのがこの研究の始まりです.もとから私はプロスタグランディンの生合成の仕事をしており,アラキドン酸などの脂肪酸,あるいはリン脂質などは扱いなれた物質でしたので,とっつきやすかったこともこの仕事を始めたおおきな理由です.当初は脂肪酸という単純な物質にこのような作用があれば,プロスタグランディンにも必ずステロイドホルモンレセプターに対するなんらかの作用があると思ったのですが,こちらに関してはまったく何の作用も見られませんでした.リン脂質や脂肪酸のように生体のエネルギー源あるいは細胞の構成成分で,生理的にはあまり作用の無いと思われていた物質にレセプターの阻害作用などがあることは大変興味のあることと思っています.

薬の臨床

クラミジア性子宮頸管炎治療におけるClarithromycin(クラリス)の臨床的検討

著者: 保田仁介 ,   大久保智治 ,   柏木宣人 ,   上島典子 ,   加藤俊 ,   竹川僚一 ,   戸崎守 ,   岩破一博 ,   山元貴雄 ,   岡田弘二

ページ範囲:P.703 - P.709

 Chlamydia trachomatis感染症に対して適応を認められたマクロライドであるクラリスロマイシン(clarithromycin, CAM)のクラミジア性子宮頸管炎への有効性と安全性について検討した.
 対象は妊婦14名を含むクラミジア性子宮頸管炎の患者54名であり,CAMの投与は1日 400mgを分2で14日間とした.その結果,投与21日目でのクラミジアの消失率は98.1%,その内著効は71.4%であった.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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