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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻5号

1994年05月発行

今月の臨床 骨盤位マニュアル

骨盤位分娩の疫学

4.骨盤位の成因

著者: 米谷国男1 金倉洋一1 山口陽子1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院産婦人科

ページ範囲:P.612 - P.614

文献概要

 骨盤位とは胎児の長軸と母体の縦軸が平行する縦位にあり,胎児の頭部が母体の上腹部に,殿部または下肢が下方にあるものを骨盤位という.その成因については,以前よりいろいろと論議されているが,決定的なものはなく原因不明なものが多いのが現状である.
 文献的に成因を考察すると,胎児の頭部が殿部より重く,そのために自然回転が起こって頭位が多くなると説明している重力説があるが,頭部と殿部の重さをどこで区別するのか不明なために現在では有力な説とはされていない.そして現在は,胎児の頭部は狭い子宮下部に殿部より密着しやすいと考える適応説が有力とされている.それを妨げる原因には胎児側の因子と子宮側の因子があるが,原因不明のものも多く,単純に骨盤位の成因を論じることは難しい.その中で成因として広く認められているものを挙げて分類し,図示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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