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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻5号

1994年05月発行

今月の臨床 骨盤位マニュアル

分娩時の対応

10.コルポイリーゼの使用法と効果

著者: 堀口貞夫1

所属機関: 1総合母子保健センター愛育病院

ページ範囲:P.630 - P.631

文献概要

 骨盤位のリスクは足位で最も高いことは昔から指摘されている.例えば小畑は浜田病院で経験した32,841例中1,449例の骨盤位分娩の死亡率を表1のごとく報告している.また1979年の綜合産科婦人科学2)では骨盤位分娩の予後について「先進部の大きい複殿位の予後が最もよく,単殿位,足位の順に悪くなる」と述べている.1976年版のWilliams Obstetricsは「児の死亡率,有病率を低下させるために,巨大児,骨盤の異常,頸部過伸展,妊娠中毒症,前期破水後12時間以上,子宮収縮の異常,足位,1,000g以下で健常児で分娩開始しているもの,前回児死亡,分娩障害のあったもの,卵管結紮の強い希望のあるものなどは帝王切開の適応である」としている3).そして1972年から1973年の2年間410例の骨盤位の帝王切開率は41%,周産期死亡率は21.9%であったという.1982年版のManual of Clinical Problems inObstetrics and Gynecology4)では「3,800g以上の巨大児,前期破水,2,000g未満の未熟児,足位,初産は帝王切開の適応であるとし,この30年間に骨盤位の帝切率は上昇している」と述べている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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