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産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン
広汎子宮全摘術における仙骨子宮靱帯処理法
著者: 紀川純三1 寺川直樹1
所属機関: 1鳥取大学
ページ範囲:P.676 - P.676
文献購入ページに移動 仙骨子宮靱帯の処理は広汎子宮全摘術における重要な操作のひとつである.仙骨子宮靱帯処理に関しては,最初に直腸子宮窩腹膜を切開し,左右仙骨子宮靱帯の間で直腸と腟管を分離展開した後,仙骨子宮靱帯を挟鉗切断する正中からのアプローチを説く手術書が多い.しかしながら,正中からのアプローチを行うと,直腸と腟管の間からの不快な出血を来すことが多い.同時に,仙骨子宮靱帯を一塊とした結紮切断は植物神経損傷の原因ともなり得る.
仙骨子宮靱帯は,子宮に付着しているいわゆる仙骨子宮靱帯および直腸と腟との靱帯(直腸腟靱帯)から形成される.前者は粗な結合織からなる線維束であり,仙骨子宮靱帯処理の出血部位は,直腸腟靱帯の直腸面または靱帯剥離下端の隅角部である.仙骨子宮靱帯の外側には靱帯に沿って植物神経が走行している.これら解剖学的特徴を考慮した仙骨子宮靱帯に対する外側からのアプローチについて概説する.
仙骨子宮靱帯は,子宮に付着しているいわゆる仙骨子宮靱帯および直腸と腟との靱帯(直腸腟靱帯)から形成される.前者は粗な結合織からなる線維束であり,仙骨子宮靱帯処理の出血部位は,直腸腟靱帯の直腸面または靱帯剥離下端の隅角部である.仙骨子宮靱帯の外側には靱帯に沿って植物神経が走行している.これら解剖学的特徴を考慮した仙骨子宮靱帯に対する外側からのアプローチについて概説する.
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