文献詳細
今月の臨床 早期癌—診療ストラテジー
卵巣癌 治療
文献概要
悪性卵巣腫瘍治療の基本は根治術(内性器全摘,大網切除,傍大動脈・骨盤リンパ節郭清および可及的腫瘍摘出)とそれに引き続く周期的化学療法であり,早期癌であってもこれが原則であろう1).しかしながら,reproductive ageにある悪性(および境界悪性)卵巣腫瘍患者の場合,個体保存だけではなく種族保存の観点に立った取扱い,すなわち,妊孕性を保ちつつ根治性を損なわない治療法(保存手術)が求められることがある,この場合の要点を,①保存手術を行うための必要条件,②保存手術時の実際と留意点③化学療法の卵巣機能に与える影響,の3点にしぼり概説する.
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