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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻7号

1994年07月発行

今月の臨床 ハイリスク妊娠—22週までの管理

婦人科合併症

11.卵巣腫瘍

著者: 西村治夫1 平川伸夫1 黒松肇1

所属機関: 1福岡県立柳川病院産婦人科

ページ範囲:P.856 - P.857

文献概要

 超音波検査が妊婦検診に広く用いられるようになったことに伴い,妊娠に合併した卵巣腫瘍が数多く発見されるようになった.卵巣腫瘍が発見された場合,胎児への影響を考慮し,X線撮影などの重要な検査は制限を受け,腫瘍マーカーもまた妊娠により大きく修飾されるので,良性・悪性の鑑別は非妊時以上に困難となる.治療は手術が原則であることは非妊時と同様であるが,妊娠の進行に伴って縮小するルテイン嚢胞が存在すること,茎捻転や破裂などの緊急事態や分娩時の障害の可能性などをよく考慮し,手術による妊娠や胎児への影響が最小限となるような手術時期,術式を選択することが母児管理の面から重要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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