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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻7号

1994年07月発行

文献概要

原著

更年期不定愁訴例にみられるAgoraphobiaの臨床検討

著者: 後山尚久1 豊田勝弘2

所属機関: 1大阪医科大学産科婦人科 2藍野看護短期大学

ページ範囲:P.911 - P.914

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 不定愁訴で産婦人科外来を訪れる更年期婦人には,精神症状としてAgoraphobia(外出恐怖あるいは空間恐怖;不安症状のために人の集まる場所に行くことができないというもの)のため生活上の不適応を起こし,Quality of Lifeが著しく低下している例がみられる.当院産科婦人科外来を不定愁訴で訪れた391名の婦人のうち,23例にAgora—phobiaがみられ(不定愁訴例の5.9%),10例はパニックディスオーダー(PD)からの続発であった.病前性格としては,失感情症的で「自己否定・他者肯定」的傾向であった.薬物療法はアルプラゾラムが中心で,PDの有無によりその平均改善月数はそれぞれ4.25±3」か月(PD有)および7.40±7.2か月(PD無)であった.
 その治療には薬物療法と行動療法が原則であるが,他の更年期不定愁訴症候群同様,終始心身医学的対応が必要であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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