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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻7号

1994年07月発行

原著

当院NICUにおける新生児の生死に影響する諸因子の検討—数量化II類を用いた新生児の生死の予測の試み

著者: 大口昭英1 飴谷由佳1 佐竹紳一郎1 小嶋康夫1 舟木寛1 中野隆1 舘野正也1 林恵三2 畑崎喜芳2

所属機関: 1富山県立中央病院産婦人科 2富山県立中央病院小児科

ページ範囲:P.915 - P.920

文献概要

 今回われわれは1984年4月から1990年3月までの6年間に当院NICUに入院した,2,000g未満または34週未満の新生児153例(生存130例,死亡23例)を対象とし,数量化II類を用いて新生児の生死に関与すると考えられる13因子(①初産・経産,②多胎妊娠,③妊娠中毒症,④NST異常,⑤搬送方法,⑥娩出方法,⑦性別,⑧出生体重,⑨妊娠週数,⑩胎児の発育異常,⑪RDS,⑫頭蓋内出血,⑬児奇形)の影響度の解析および新生児の生死の予測の試みを行った.この結果,13要因と生死との相関比は0.654であり,各要因の偏相関係数は大きな順に,妊娠週数>児奇形>RDS>頭蓋内出血>胎児の発育異常>娩出方法>出生体重>初産・経産>0.10であった.このことから,新生児の予後因子としては出生体重よりも妊娠週数がより重要と思われた.また,数量化II類における新生児死亡の予測の的中率は理論値で95.94%ときわめて高く,これらの13要因によりかなり正確な生死の予測が可能と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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