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今月の臨床 胎盤—母児接点としての役割 胎盤の診断法
14.超音波診断法
著者: 丸茂元三1 岡井崇1 武谷雄二1
所属機関: 1東京大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.993 - P.994
文献購入ページに移動妊娠週数が進むにつれて,胎盤の成熟過程がしだいに進行する,妊娠中期までは胎盤実質は均一でありechogenicな像はなく,絨毛膜板は明瞭で平滑である.中期以降は胎盤実質内にechogenicな部分が増加し,絨毛膜板は波うつようになる.実質内の血管像や,胎盤辺縁洞もみられるようになる.また胎盤中隔の発達で分葉化した像を呈することもある,末期には胎盤中隔に石灰沈着がおこり高輝度エコーとなるため分葉構造がより明瞭となり,その中心部は低エコーで周囲は輪状に高エコーの構造がみられるようになる.しかし,このような胎盤の形態変化すべてが妊娠経過中に起こるわけではなく,程度もさまざまで妊娠末期までほとんど変化の認められない例もある.
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