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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻9号

1994年09月発行

雑誌目次

今月の臨床 婦人科医のためのオステオポローシス 定義・疫学

1.骨粗鬆症の定義と種類—女性を中心に

著者: 奥村秀雄

ページ範囲:P.1070 - P.1072

 骨粗鬆症(osteoporosis)は,骨の質的変化をきたさずに量的減少をきたす疾患と定義されている.臨床的には,非外傷性や軽微な外傷性の骨折を認める.骨折を伴わない骨量の減少をきたしたpreclinicalな状態を骨減少症(osteopenia)としている1,2).骨粗鬆症に伴う骨折としては,脊椎(圧迫)骨折,大腿骨頸部骨折,橈骨遠位部骨折,上腕骨近位部骨折などがある.骨量の頂値(peakbone mass)は30歳代にあり,加齢とともに減少する生理的骨量減少が認められる.骨量の頂値から−3SD(標準偏差)以下の骨量減少をきたすと骨折の頻度はきわめて高くなり,まだ骨折をしていなくても,骨折の危険性は非常に高い状態である.骨粗鬆症は何らかの原因によって生理的骨量減少が加速された病態と考えられる.骨量の減少をきたす疾患は骨粗鬆症以外にも,骨軟化症,線維性骨炎,腎性骨異栄養症,骨形成不全症,線維性骨異形成症などがあるが,これらの疾患では骨の質的変化を伴うことから狭義の骨粗鬆症には含まれない.また鑑別を必要とする疾患として,多発性骨髄腫,悪性腫瘍骨転移が挙げられる.
 骨量の減少を正確に測定するために,近年,種々の骨塩量測定装置が開発された.

2.骨の構造と代謝

著者: 板橋明

ページ範囲:P.1073 - P.1075

骨の構造
 骨組織は身体を支え,運動の基軸となり,脳や内臓諸臓器を保護するという支持組織としての機能を持つ.加えて,骨組織はカルシウムの貯蔵庫であり,約1kgのカルシウムを蓄え,カルシウム調節ホルモンの作用を受けてカルシウムイオン濃度の調節に重要な役割を担う.また,骨髄を擁し,血液系細胞の生成に関与している.
 骨組織の構造としては,長管骨骨幹部に見られるような皮質骨(cortical bone)が全体の80%以上を占め,非常に密な構造をとっていることから,別名緻密骨(compact bone)とも呼ばれる.皮質骨はオステオンといわれる同心円状の円柱が無数に合わさって構成されており,オステオンの中心にはHavers管といわれる血管が貫いている.一方,椎体や長管骨の骨幹端部などは海綿骨(trabecular bone,cancellous bone)といわれる構造が多くなり,薄い隔壁(trabecular plate)で仕切られた海綿状の構造を呈し,隔壁は骨髄と直接接している.

3.骨粗鬆症の疫学

著者: 福岡秀興 ,   日暮眞

ページ範囲:P.1076 - P.1078

オステオポローシスの社会的背景
 わが国は世界でもトップクラスの長寿国となりつつあり,1991年の推計調査では65歳以上の老齢人口は総人口の12.5%(1,553万人)である.この比率が2000年には16.3%(2,134万人),2020年には23.6%に達すると推定されている.すなわち急激な高齢化が進行しているのがいまの日本である,オステオポローシスは加齢と共に増加する疾患でありその対応が急がれている.浜松医大の調査1)によると,DEXA法で分析した結果最大骨量の−3〜−4SD以上の骨量減少で脊椎圧迫骨折が増加しており,骨折患者骨量の90パーセンタイル値は−3.4SDであった.そこでこの値以下の骨密度を骨折閾値としてそれ以下をオステオポローシスとして,その発症頻度を各年代ごとに算出したのが表である,骨折予備群は1988年で約970万人,2000年には約1,200万人,2010年には1,600万人と爆発的に増加していくことが予想される.
 そのうち大腿骨頸部骨折は寝たきりの原因にもなり,生命の予後にも大きく関係するリスクの高い疾患である.1987年には年間約5万人が発症しており,その治療費は約400億円と推定される.アメリカのオステオポローシス罹患者は,1,500万〜2,000万人で,骨粗鬆症関連の骨折患者は年間120万人で,その治療費は6億ドルに達している.

4.骨粗鬆症のリスクファクター

著者: 倉林工 ,   田中憲一

ページ範囲:P.1080 - P.1081

 骨粗鬆症は,多様な因子が複雑に絡み合って発生すると考えられている.現時点での骨量を決めているのは,最大骨量peak bone massと閉経前後の骨量減少速度であり,それぞれに影響を与える因子が検討されている.本稿では,現在までに一般に認められている骨粗鬆症のリスクファクターのうち,とくに産婦人科医に関係の深い事項について,身体的因子,遺伝的因子,環境因子に分けて述べる(表)1)
 身体的因子 これらのほとんどは本人の意思では自由にできないことが多いが,これらのリスクファクターをもつ婦人は早期からの予防に取り組む必要がある.

エストロゲン欠乏と骨粗鬆症

5.閉経後の骨粗鬆症

著者: 小山嵩夫

ページ範囲:P.1082 - P.1083

 近年更年期に対する関心の高まりとともに,その代表として骨粗鬆症が注目をあつめている.閉経前後はエストロゲン欠乏による更年期障害が出現しやすく,また潜在的には骨量減少が急速に進行しはじめ,60〜70歳代以後の骨粗鬆症の下地をつくりはじめている1)
 閉経後はエストロゲン欠乏により,活性型ビタミンD分泌が減少し,消化管からのカルシウム吸収も低くなり,不足したカルシウムを骨からもってくるため,骨吸収が促進され,骨量減少がはじまる,その状態を閉経後骨粗鬆症というが,作用機序からみて明確に老人性骨粗鬆症と区別されているわけではない(表1).

6.卵巣機能不全,卵巣摘除後と骨粗鬆症

著者: 廣田憲二

ページ範囲:P.1084 - P.1085

 骨塩量の減少は閉経後女性ばかりでなく,若年女性の卵巣機能不全あるいは卵巣摘除により骨塩量減少が見られる.若年女性の卵巣機能不全は骨塩量の低下ばかりではなく,動脈硬化症,ほてりなどの更年期障害などの症状が発症する.若年女性の骨塩量低下は中高年期における骨粗鬆症の原因になるばかりではなく,若年期においても骨折頻度が高くなる.そこで閉経前の卵巣機能と骨塩量について述べる.

7.妊娠・産褥期の骨量の変化

著者: 古謝将一郎 ,   永田行博

ページ範囲:P.1086 - P.1087

 妊娠中には母体から胎児へ約30gのカルシウムが移行し,産後は母乳を経由して1日約220mgのカルシウムが失われるから,妊娠・産褥期の骨代謝動態への影響が考えられる,とくに妊娠中の骨量に関しては、減少するとか変化しないなど異なった報告が見られ,必ずしも一定の見解は得られていない.妊娠・産褥期に発生する骨粗鬆症の報告もあるが,きわめてまれであることから本稿では妊娠・産褥期の骨量の変化について,自験例を含めて報告する.

8.GnRHアゴニストと骨粗鬆症

著者: 五来逸雄 ,   平野高明 ,   植村次雄

ページ範囲:P.1088 - P.1090

 GnRHアゴニストは,下垂体のゴナドトロピン分泌作用を抑制し,低エストロゲン状態をきたす.産婦人科領域では,この性腺機能抑制作用を利用し,エストロゲン依存性疾患である子宮内膜症や子宮筋腫の治療薬として応用されている,最近,閉経後や卵巣摘出後の低エストロゲン状態による骨代謝への影響が広く知られ,骨粗鬆症の予防・治療について多くの報告がある.したがって同様な低エストロゲン状態を誘起するGnRHアゴニスト療法時の骨代謝への影響を熟知し適切に使用することが重要である.
 GnRHアゴニスト1) 天然型GnRHは,血中半減期が短く,生物効果が比較的短時間であること,またポリペプチドであることから経口投与が不可能なことが,臨床応用に限界をもたせた.そこでより強力で,作用時間の長いアナログ化合物(super agonist)が開発され,強力かつ持続的なゴナドトロピン分泌を起こさせることに成功した.

診断 診断の手順

9.診断の手順—スクリーニングと臨床症状

著者: 太田博明

ページ範囲:P.1092 - P.1096

 骨粗鬆症による骨折を起こし入院すると,その40%は社会復帰できず,また10%は骨折が原因で1年以内に死亡する1)という.以上のごとく,骨粗鬆症は一旦病態が確立すると治療抵抗性で進行するため,他の退行期疾患同様,予防に勝る方策はないといえる.したがって,子防を含めた初期治療が重要となり,そのためにも早い時期からの管理の必要性が叫ばれている.とくに女性のプライマリーケアを担当する婦人科では,骨粗鬆症に関する小委員会にて1990年より予防のための管理方式について検討を行っている.その委員会報告2)を中心に,予防や初期治療に重点を置いた管理基準を含めたスクリーニングなどの診断手順について概説してみたい.

骨量の測定

10.MD法,DIP法

著者: 松本千鶴夫 ,   串田一博 ,   山崎薫 ,   井上哲郎

ページ範囲:P.1098 - P.1099

 X線画像による中手骨骨量の測定はノギスを用いて皮質骨幅(metacarpal index)を計測するradiogrammetry法に始まり,その後標準物質(アルミニウム)と比較して陰影濃度から骨密度を算出する方法が加えられたphotodensitometry法へ発展した,microdensitometry法(MD法)1,2)はそのうちの最も代表的な方法であり,再現性が高く,簡便であることからわが国の多くの施設で利用されてきた.さらにMD法は精度の改善・測定時間の短縮のために改良され,computed X-raydensitometry法(CXD法)が開発された.一方,MD法の原理を応用し,X線画像の読みとりにビデオカメラを用いるdigital image processing法(DIP法)も開発された,以下に従来のMD法,CXD法,DIP法の概要について述べ,正常値と骨粗鬆症患者の測定結果を付け加える.

11.QCT

著者: 福永仁夫

ページ範囲:P.1101 - P.1102

 CTで得られる画像は,物質の吸収係数の分布を表す,これは,骨についても同様であり,骨梁の分布状態が画像として得られる.CT値は目的物質および水の吸収係数から算出されるが,水の吸収係数は既知であるので,骨密度の多少をCT値から求めることが試みられた.しかし,CTに使用されるX線は連続スペクトルであること,検査時の管電圧が一定でないこと,被写体の大きさに影響されることなどから,CT値は定量性に欠ける.そこで,これらの欠点を是正するために,CT施行時に種々の濃度の骨塩等価物質を内蔵した基準ファントムと同時に測定部位である腰椎を含む腹部をスキャンし,各濃度の骨塩等価物質とCT値から得られる標準曲線を作成し,被検腰椎に相当する骨塩等価物質の濃度を求める方法が開発された,これが,定量的CT(QCT)である1)
 なお,QCTには,一つのエネルギーのX線を使用する方法と,二つのエネルギーのX線を使用する方法とがあり2),本邦では前者の方法が広く行われている.また,近年は末梢骨を測定対象としたperipheral QCT装置も開発されている3)

12.DXA,DPA

著者: 山本逸雄 ,   游逸明 ,   森田陸司

ページ範囲:P.1103 - P.1105

 DXA法とはDual Energy X-Ray Absor—ptiometryの略で,DEXAとも略されるが,ここでは,Genantらの命名提唱に従い,DXAという言葉を使う.また,DPAとはDual Photon Absor—ptiometryの略である.ともに,2つの異なるエネルギーの放射線により,体を水に浸すことなく,骨塩量を測定する方法であり,放射線として,DXA法においては,X線を,DPA法においては,γ線を用いる.DPA法は,DXA法に先だって開発されたが,近年,その精度面,放射線管理画から,DXA法が主流になっており,DPAは,わが国においてはほとんど用いられなくなったので,ここでは,DXA法を中心に述べる.

13.超音波

著者: 中村利孝

ページ範囲:P.1106 - P.1108

 骨粗鬆症は骨折の危険率が増加した状態である.骨折の危険率の評価には骨量の測定が不可欠である.定性的に骨量の多少を知るだけでは危険率の判定には十分ではない.超音波を用いて骨量を測定する方法は機器が簡単であり,測定が早く,放射線を使用しないという利点がある.若い年代の女性にも安心して適用できるので,骨粗鬆症の第一次スクリーニングとして有用である可能性がある.
 しかし,超音波法は骨のミネラルを直接測定しているのではない.物性物理の一般的特性に基づいて,骨密度や骨の力学的特性を評価する方法である.したがって得られる指標の評価には,おのおのの指標の特徴を理解することが必要である.

骨代謝

14.骨吸収のマーカー

著者: 森芳久 ,   羽毛田慈之

ページ範囲:P.1110 - P.1112

 骨吸収において主たる役割を果たしているのは血液幹細胞から分化した破骨細胞である.破骨細胞は骨基質に接着し,骨に面した側に波状縁構造のruffled borderが発達する.ここにはプロトンポンプが存在し,破骨細胞はHをruffled bor—derと骨との空間に放出しミネラルを溶解する(図1).また各種の水解酵素(カテプシンLなど)を分泌し骨有機質の分解を行っている,この過程で作られる骨基質の代謝産物を測定することによって,あるいは破骨細胞に特有の酵素の活性を測定することによって骨吸収を評価しようとする試みが進められている.本稿では現在用いられている骨吸収のマーカーについて紹介する.

15.骨形成のマーカー

著者: 山本智章 ,   谷澤龍彦

ページ範囲:P.1114 - P.1115

 正常な骨は骨芽細胞による骨形成量と破骨細胞による骨吸収量がバランスを保ち骨量が維持されている.
 骨粗鬆症ではこのバランスが負の方向にくずれて骨量が減少していくと考えられる.これまで骨の代謝状態の主な評価法として,腸骨生検による組織学的な検討が行われてきたが,近年血液や尿を用いた生化学的アプローチが急速に進歩し,骨代謝性疾患の診断や治療効果の判定に応用されている.

治療と予防 エストロゲン療法

16.対象と投与スケジュール

著者: 曽田雅之 ,   水沼英樹 ,   伊吹令人

ページ範囲:P.1117 - P.1119

 女性の骨量が閉経後,急激な減少を示すことが多くの報告1)で知られている.またエストロゲンの投与で骨密度の減少が抑制でき,さらには,閉経後の女性の骨密度を増加させるという報告が数多く見られている.
 まず閉経婦人において,Christiansenらはエストロゲン投与により骨塩量の減少を予防できるとし,さらにその後の治療の中止によって再び骨塩の減少がおきたことを報告した2)

17.エストリオール単独療法

著者: 中村千行

ページ範囲:P.1121 - P.1123

 エストリオール(E3)に対する誤解 臨床の現場では,骨粗鬆症患者の大部分は女性である.Albrightら1)以来,閉経と骨粗鬆症の関係が注目され,エストロゲンがその予防と治療に有効なことはよく知られている.しかし日本における骨粗鬆症治療薬としてのエストロゲン使用量は著しく少ない.エストロゲンは,ヒトでは20数種確認されている卵胞ホルモンの総称であり,単一物質ではない.この,婦人科領域では周知の事実が,とくに整形領域では,「エストロゲン=estrone(E1)を主成分とする結合型estrogen」と誤解されてきた.これがとくに副作用に関する誤った認識となっていると思われる.過去20年にわたり,E3を第一選択剤として用いてきた経験を述べる.

18.結合型エストロゲン療法

著者: 本庄英雄

ページ範囲:P.1124 - P.1126

 結合型エストロゲン剤(プレマリン®ほか)は,妊馬尿より抽出した硫酸抱合型エストロンを主成分とする経口用エストロゲン剤で,現在最も繁用されている.本剤は,従来,更年期障害などの治療薬として主に用いられてきたが,近年わが国でも女性の平均寿命の延長に伴い,ホルモン補充療法の意義が注目されるようになり,従来の更年期障害の治療としてだけでなく,高脂血症,骨粗鬆症その他,すなわち老年期障害の予防・治療を目的としてもよく用いられるようになってきた1).ここでは骨粗鬆症の予防・治療に対する結合型エストロゲン療法について述べる.

19.エストロゲン・プロゲスチン併用療法

著者: 玉舎輝彦

ページ範囲:P.1128 - P.1130

 エストロゲン,プロゲスチンと骨代謝  骨は破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成との二つの力のバランスで維持されている.エストロゲンは骨吸収を減少させることにより骨代謝を抑制し,骨塩量を一定状態にする.
 プロゲスチン[黄体ホルモン(剤)]はエストロゲンと異なった作用機序で骨形成を刺激する.そのため,骨塩量維持にエストロゲンとプロゲスチンとは相乗効果を示す1)

20.パッチ療法

著者: 井口登美子

ページ範囲:P.1131 - P.1133

 加齢とともに器質的疾患や不定愁訴がふえてくる.腰痛,関節痛についてみると,40歳前半は50.0%にみられて第9位,40歳後半は46.8%で第4位,50歳前半は48%で第6位と40歳を過ぎると,約半数に本症状が認められている.
 女性にとって,閉経あるいは両側卵巣摘出にともなってエストロゲンが急速に減少し,骨量が急減することはよく知られている.

骨増加療法

21.カルシウム製剤

著者: 阪本知子 ,   荻田幸夫

ページ範囲:P.1134 - P.1136

 骨粗鬆症患者における血清カルシウム(Ca)は正常範囲内に保たれていることが多い.それは生体の恒常性維持機構により,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH),Calcitonin(CT),ビタミンDなどが,血清Caを一定に保っためにCa代謝を調節しているためである.血清Caが低下すると副甲状腺の機能が亢進し,PTHの分泌が増加し,骨においては破骨細胞による骨吸収が促進される.また、血清Caが低下するとCTの分泌が低下し,骨吸収を抑制するCTの作用が失われ,骨吸収はさらに亢進する.
 したがって,血清Caを一定に維持することが,骨粗鬆症の予防,治療につながるものと考えられる.血清Caは,Ca摂取,腸管からのCa吸収,尿中Ca排泄などに左右され,なかでもCa摂取不足は骨粗鬆症の危険因子として広く知られている.Ca摂取量の少ない地域では,多い地域に比較して,明らかに低い骨塩量と高い骨折率の傾向を認めるという報告があるが,実際に骨粗鬆症患者のCa摂取量を調査しても健常人との間に差を認めないことが多く,またCa摂取不足と骨粗鬆症を直接結びつける証拠はなく,一定の見解が得られていないのが現状である.

22.活性型ビタミンD

著者: 木下俊彦 ,   加藤順三

ページ範囲:P.1137 - P.1138

ビタミンD
 ヒトの皮膚で生理的につくられたビタミンDは肝臓で25位が水酸化されて25—OH-D3となり,ついで腎近位尿細管細胞で1α位の水酸化を受け,活性型である1,25(OH)2D3となる.この活性型ビタミンDは主として核に存在する受容体と結合してホルモン—受容体—複合体をつくり,クロマチンに結合してメッセンジャーRNA(mRNA)の合成を経て,カルシウム結合蛋白やその他の蛋白質を合成して作用を発揮する.
 活性型ビタミンDは腸管におけるカルシウム吸収を促進するとともに,腎においてカルシウム再吸収を促し,カルシウムバランスを正にする.骨に対しては骨組織の石灰化作用,骨吸収作用および副甲状腺ホルモンの骨に対する感受性の増加作用などが知られている.多種の作用が認められるが,これらの作用の発現は用量によって異なり,臨床上用いられている用量では少なくとも骨吸収を刺激することはない.

23.カルシトニン

著者: 加藤友康 ,   陳瑞東

ページ範囲:P.1140 - P.1141

 カルシトニンは甲状腺傍濾胞細胞から分泌されるカルシウム調節ホルモンである.破骨細胞に受容体を有し,その活性を抑制する.ブタ,ウナギ,サケ由来の3種のカルシトニン製剤が臨床応用されている.当初骨粗鬆症に伴う腰背痛に対する薬剤として投与されてきたが,その後骨量増加作用が報告され,骨量改善薬として認可された.
 本稿では,カルシトニンについて最新の知見とカルシトニン製剤の治療成績について述べる.

24.イプリフラボン

著者: 竹内靖博

ページ範囲:P.1143 - P.1144

 イプリフラボンはフラボノイドの一種であるイソフラボンの誘導体であり,ミトコンドリアの酸化的リン酸化の調節因子であることが知られていた.この物質にはエストロゲン作用は認められないが,エストロゲンの作用を促進することが報告されている.とりわけ,エストロゲンによるカルシトニン分泌作用を促進すること1)などから,イブリフラボンには閉経後骨粗鬆症の予防および治療効果のあることが期待されていた.その後の動物実験や骨粗鬆症患者への投与成績から,本薬剤には実際に骨量の減少を抑制する作用のあることが明らかにされた,本稿では,その作用機序と臨床的効果について概説する.

25.ビスフォスフォネート

著者: 竹内靖博

ページ範囲:P.1146 - P.1148

 骨粗鬆症患者では,骨吸収と骨形成の平衡が崩れ,骨吸収が優位となることにより骨量の減少が進行する,したがって,骨粗鬆症の治療に当たっては,骨吸収を抑制する薬剤と骨形成を促進する薬剤とを,個々の症例の病態に応じて適切に使い分ける必要がある.とくに,閉経後間もない場合や,両側卵巣摘除後の女性では骨吸収が顕著に亢進しており,骨吸収の抑制を目標とした治療が主体となる.現在のところ,カルシトニンやエストロゲンなどがこのような目的で治療に用いられているが,カルシトニンは注射であること,エストロゲンはその本来のホルモン作用や子宮体癌発症の危険,さらに高齢者への投与の是非の問題などから,わが国では広く用いられるには至っていない.最近,骨基質に高い親和性を持ち,強力な骨吸収抑制作用を発揮する物質としてビスフォスフォネート(bisphosphonate)が開発され,骨粗鬆症への臨床応用が始まりつつある,そこで本稿では,ビスフォスフォネートの概要とその臨床応用へ向けての現状を概説する.

26.ADFR(同調)療法

著者: 岸本英彰

ページ範囲:P.1149 - P.1151

 骨粗鬆症の治療を行ううえで最も重要なのは,骨折をいかに予防するかということではなかろうか.すなわちすでに骨折のリスクの高い症例に対しては,骨強度を高めることが必要となる.このためには,骨量ばかりでなく骨質の改善も必要である.骨のremodeling activationを抑えるとbone lossは緩やかとなるが,骨の添加はなく古い骨(old bone)が増加し骨質の悪化をきたす.この点,ADFR(Activate-Depress-Free Repeat)療法は新しい骨(new bone)を添加することにより骨量と骨質の改善を可能にし得る治療法であると考えられている.
 そこで本稿ではADFR療法の概念,薬剤投与法の実際,骨量効果,そして本療法の問題点などについて述べる.

27.漢方療法

著者: 神谷直樹

ページ範囲:P.1152 - P.1153

 骨粗鬆症に対する治療薬の現状は表1のごとくである.これらの中でカルシトニンは使用量,使用期間に問題を残してはいるが有効性が確立されている.ビタミンDは栄養素としてカルシウムとともに補充するとされている.このビタミンDは欧米では否定的であったが最近認知されるようになっている.女性ホルモンについては骨粗鬆症治療薬として確立されているが,骨代謝に対する作用について研究の余地が残されている.イプリフラボンは日本で開発された薬剤であり,世界的に評価されつつある.これらの薬剤は骨吸収抑制作用を中心としたものであるが,最近はサイトカインのような骨形成促進作用を中心とする薬剤の検討がなされている.また,骨粗鬆症に対する漢方療法についての記載を成書で見いだすことは不可能に近い.しかし最近,漢方薬に骨塩減少抑制効果があり,骨粗鬆症の治療薬として有効ではないかと推測している文献を散見するようになった.今回はこの漢方療法について記載する.

28.運動療法

著者: 森田哲生 ,   井形高明

ページ範囲:P.1154 - P.1156

 骨粗鬆症の治療は,骨代謝改善を目的とした薬物療法を主体として実施されている.しかし,骨は運動器官の主たる構成組織であり身体の運動負荷に対しての適応能力を有し,運動量の多寡が骨組織に影響を及ぼす.そこで本稿では,骨粗鬆症に対する治療ならびに予防法としての運動療法について概説する.

予防

29.最大骨量の増加

著者: 萩野浩 ,   山本吉藏

ページ範囲:P.1158 - P.1160

 ヒトは生まれ落ちたときに約30gのカルシウムを母体から授かり,その後は急速に骨にカルシウムが貯蔵される.骨量の増加率は思春期に最も大きいが,骨の長軸方向の成長が終了した後も骨量は増加を続けて,最大骨量(peak bone mass)に達する.このpeak bone massは種々の要因に影響され,各個体や部位によって異なっている.

30.ライフスタイルへのアドバイス

著者: 後山尚久

ページ範囲:P.1162 - P.1164

 女性の閉経後に進行する疾患として,骨粗鬆症はその後のquality of lifeを脅かす点で重要であり,ひとたび骨塩量が減少すると,これを治療により増量させることは困難であるとされている.心筋梗塞や脳血管障害などの疾患と同様に骨粗鬆症も徹底した予防対策により罹患率を減少せしめることが可能な疾患である.その症状は脳や心臓の病気のように深刻でなく,腰痛程度で済むのではないかという印象があるが,高齢化社会の到来に伴い,「寝たきり老人」が増加しており,寝たきり状態が骨粗鬆症の原因にもなり,その結果でもあることも事実である.またそれはquality of lifeの観点からみれば最低レベルであり,介護する家族や周囲の人の生活も余儀なく制限される1)
 21世紀に向けての医療環境は,さらに高度な医療技術の開発とともに患者のquality of lifeを重視した展開になると思われる.その意味でも骨粗鬆症を予防するための指導は重要である2)

カラーグラフ 遺伝講座・3

先天代謝異常症の遺伝相談

著者: 鈴森薫

ページ範囲:P.1065 - P.1067

先天代謝異常症の概念
 先天代謝異常症とは,ある特定の遺伝子の支配下にあるタンパク質が物質の代謝にかかわる酵素である場合に、変異遺伝子のために生成された酵素が異常で活性を失っていたり低下をきたしており,その酵素が触媒する反応がブロックされて病気となるものである(図1).この際.酵素障害によってその前駆物質(B)が有害で体内に蓄積されて発症する場合と,代謝産物(C)が有用でその産生低下による障害が細胞や器官の機能不全を引き起こし疾病の原因となる.前者の典型例には,フェニルケトン尿症,ガラクトース血症,糖原病などの多彩な疾患があげられる.また,後者には,副腎皮質ホルモン合成障害などが代表的である.

Q&A

陣痛抑制剤として使用できる薬剤の種類とその留意点

著者: 木村正

ページ範囲:P.1165 - P.1166

 Q 陣痛抑制剤として使用される薬剤にはどのようなものがあるんでしょうか.使用する上での留意点についても教えてください(長崎Y子).
 A 現在,産科臨床において使用される陣痛抑制剤はβ—アゴニスト,マグネシウム(Mg)製剤,プロスタグランディン(PG)合成阻害剤が主なものである.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

分娩直後の子宮収縮剤の投与法

著者: 宮川勇生

ページ範囲:P.1168 - P.1168

 分娩時の出血を少なくするため,一般的に分娩直後に子宮収縮剤が投与されてきた.
 著者は,分娩を自然な経過としてとらえたいこともあり,出血が多くその原因が子宮弛緩によると考えられる症例を除いて,薬剤投与は行わない.

経腟超音波による卵巣の描写法

著者: 岡井崇

ページ範囲:P.1169 - P.1169

 超音波経腟走査法の導入によって正常卵巣の描写できる症例が増加した.不妊症治療への応用のみではなく,一般婦人科診療においても,子宮外妊娠の診断や子宮腫瘍,とくに漿膜下筋腫の鑑別などのためにも重要である.
 正常卵巣は,周囲の組織(主に腸管)よりも低輝度でやや粗雑ではあるが比較的均一な充実性のエコー像を呈する.形状と大きさのイメージは,実際の卵巣の割面を想像すれば容易に掴める,閉経前の婦人では卵巣の辺縁には小嚢胞が存在し,それが複数個存在する時は辺縁部が中央部よりやや低輝度な印象を受ける.成熟卵胞は2cm程度の嚢胞として描写される,一方,閉経後の正常卵巣はsizeも小さくなり嚢胞部分が存在しなくなる.エコー強度は全体に均一性が高くなるが,このため周囲の組織との識別が難しくなる.

連載 産科外来超音波診断・5

妊娠中期の超音波スクリーニング—RADIUS studyのそれから

著者: 清水卓

ページ範囲:P.1173 - P.1176

 RADIUS (Routine Antenatal DiagnosticImaging with Ultrasound)trialは,Ewignianらにより,1993年のN Engl J Medに発表されたルチーン超音波スクリーニングの周産期死亡率,罹病率などに及ぼす影響をrandomized control—led trialにより調べた研究であり1),その後,彼らは妊娠の管理,母体の予後などに関しても,Am JObstet Gynecolに追加発表した2).この一部に関しては,本シリーズの第1回で紹介したが,その後このRADIUS studyは,米国の周産期医(perinatologists),超音波技師らに大きな反響をもたらした.医療費の減少を目的とする米国政府の方針と相まって,米国の医療保険会社の超音波検査に対する支払いが,今後かなり厳しくなるのではとの危惧も出現してきている.
 また,一方では,Romeroらを中心に,この研究に対する批判の機運も高まっており3-5),今回は,これを中心に,RADIUS studyを再考してみたい.

症例

Etoposide,Cisplatin術前動注療法が有効であった子宮体癌III期の1症例

著者: 池淵佳秀 ,   清水廣 ,   野原当 ,   森山明宏 ,   西村譲 ,   村田貴史

ページ範囲:P.1177 - P.1179

 画像検査上,膀胱壁への浸潤を疑わせる進行子宮体癌III期の症例(61歳)に対して術前に EP(etoposide,cisplatin)動注療法を2クール施行した.CT画像上著明な縮小(縮小率約40%)を認め,その後,単純子宮全摘術,両側付属器摘除術,骨盤リンパ節郭清,膀胱部分切除術にて,完全摘除でき,以後良好な治療経過を得た.進行子宮体癌に対してEP療法の動注化学療法の有効性が示唆されたので報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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