icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻9号

1994年09月発行

文献概要

今月の臨床 婦人科医のためのオステオポローシス エストロゲン欠乏と骨粗鬆症

8.GnRHアゴニストと骨粗鬆症

著者: 五来逸雄1 平野高明1 植村次雄1

所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1088 - P.1090

文献購入ページに移動
 GnRHアゴニストは,下垂体のゴナドトロピン分泌作用を抑制し,低エストロゲン状態をきたす.産婦人科領域では,この性腺機能抑制作用を利用し,エストロゲン依存性疾患である子宮内膜症や子宮筋腫の治療薬として応用されている,最近,閉経後や卵巣摘出後の低エストロゲン状態による骨代謝への影響が広く知られ,骨粗鬆症の予防・治療について多くの報告がある.したがって同様な低エストロゲン状態を誘起するGnRHアゴニスト療法時の骨代謝への影響を熟知し適切に使用することが重要である.
 GnRHアゴニスト1) 天然型GnRHは,血中半減期が短く,生物効果が比較的短時間であること,またポリペプチドであることから経口投与が不可能なことが,臨床応用に限界をもたせた.そこでより強力で,作用時間の長いアナログ化合物(super agonist)が開発され,強力かつ持続的なゴナドトロピン分泌を起こさせることに成功した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?