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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻9号

1994年09月発行

今月の臨床 婦人科医のためのオステオポローシス

治療と予防 骨増加療法

22.活性型ビタミンD

著者: 木下俊彦1 加藤順三1

所属機関: 1山梨医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1137 - P.1138

文献概要

ビタミンD
 ヒトの皮膚で生理的につくられたビタミンDは肝臓で25位が水酸化されて25—OH-D3となり,ついで腎近位尿細管細胞で1α位の水酸化を受け,活性型である1,25(OH)2D3となる.この活性型ビタミンDは主として核に存在する受容体と結合してホルモン—受容体—複合体をつくり,クロマチンに結合してメッセンジャーRNA(mRNA)の合成を経て,カルシウム結合蛋白やその他の蛋白質を合成して作用を発揮する.
 活性型ビタミンDは腸管におけるカルシウム吸収を促進するとともに,腎においてカルシウム再吸収を促し,カルシウムバランスを正にする.骨に対しては骨組織の石灰化作用,骨吸収作用および副甲状腺ホルモンの骨に対する感受性の増加作用などが知られている.多種の作用が認められるが,これらの作用の発現は用量によって異なり,臨床上用いられている用量では少なくとも骨吸収を刺激することはない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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