icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科48巻9号

1994年09月発行

今月の臨床 婦人科医のためのオステオポローシス

治療と予防 骨増加療法

25.ビスフォスフォネート

著者: 竹内靖博1

所属機関: 1東京大学医学部第四内科

ページ範囲:P.1146 - P.1148

文献概要

 骨粗鬆症患者では,骨吸収と骨形成の平衡が崩れ,骨吸収が優位となることにより骨量の減少が進行する,したがって,骨粗鬆症の治療に当たっては,骨吸収を抑制する薬剤と骨形成を促進する薬剤とを,個々の症例の病態に応じて適切に使い分ける必要がある.とくに,閉経後間もない場合や,両側卵巣摘除後の女性では骨吸収が顕著に亢進しており,骨吸収の抑制を目標とした治療が主体となる.現在のところ,カルシトニンやエストロゲンなどがこのような目的で治療に用いられているが,カルシトニンは注射であること,エストロゲンはその本来のホルモン作用や子宮体癌発症の危険,さらに高齢者への投与の是非の問題などから,わが国では広く用いられるには至っていない.最近,骨基質に高い親和性を持ち,強力な骨吸収抑制作用を発揮する物質としてビスフォスフォネート(bisphosphonate)が開発され,骨粗鬆症への臨床応用が始まりつつある,そこで本稿では,ビスフォスフォネートの概要とその臨床応用へ向けての現状を概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら