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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻10号

1995年10月発行

文献概要

今月の臨床 初期治療60分—産科救急 感染

11.エキソトキシンショック(warm shock)

著者: 高杉信義1 加藤紘1

所属機関: 1山口大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1380 - P.1383

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 エキソトキシン(Exotoxin)とは,細菌が培地内で増殖しながら菌体外に産生分泌する毒素で,菌体を破壊することなしに培養液を濾過または遠心沈殿することによって,培養液中から得られる物質である(表1).エキソトキシンを産生する細菌は,黄色ブドウ球菌を始め多種あるが,溶血性連鎖球菌(溶連菌)による症例も最近報告されている.これらの菌は感染すると,体内で増殖しながら毒素を産生し,この毒素のため特有な症状を呈するが,ショックをきたすのは黄色ブドウ球菌と溶連菌である.
 1978年,Toddら1)の報告以来,月経時の生理用品,とくに高吸収性のRely Tamponを使用した患者に多発したToxic-shock syndrome(TSS)が話題となり,これは黄色ブドウ球菌の感染によるExotoxin(pyogenic exotoxin C, enterotoxinF, TSST−1)が原因と考えられている(表2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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