臨床婦人科産科49巻10号

1995年10月発行

私の工夫

既往帝切妊婦に対する外来ラミセル法の有用性について

著者： 今村昭一¹ 伊集院吐夢² 伊集院雅子² 福元清吾¹ 釜付眞一¹ 伊集院康熈¹

所属機関： ¹清泉会　伊集院病院 ²鹿児島大学医学部産婦人科

ページ範囲：P.1443 - P.1447

文献概要

　反復帝切率の減少を目的に，既往帝切妊婦の頸管未熟例に対して，硫酸マグネシウム含有浸透性頸管拡張材であるラミセルを外来ベースに挿入する方法（外来ラミセル法）の有用性について検討した．試験分娩146例中69例に外来ラミセル法が施行された．前回帝切施行時の子宮口開大度が0〜2cmでは，施行群は未施行群に比べ有意に高い経腟分娩率であった．外来ラミセル法施行率の増加とともに自然陣痛発来率と試験分娩成功率は高くなり，反復帝切率は低下傾向になった．