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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻11号

1995年11月発行

雑誌目次

今月の臨床 無排卵—病態と治療をめぐるトピックス Overview

1.排卵をめぐる最近の知見

著者: 増田美香子 ,   久保田俊郎 ,   麻生武志

ページ範囲:P.1470 - P.1474

 排卵は単に卵胞の中から卵が排出される現象ではなく,卵胞発育,卵成熟,卵胞破裂,黄体形成,卵胞閉鎖といった一連の過程としてとらえるべきである.卵胞発育,卵胞破裂の過程に障害があると無排卵となり,またたとえ排卵しても,それまでのプロセスに問題があれば成熟した卵は得られず,黄体機能も正常とはなり得ない.一方,通常ヒトにおいて見られる単一排卵の機序に関する研究が積み重ねられているが,いまだ不明な点が多い.本稿では最近の知見をまじえて排卵に関連する現象の一端を概説したい.

新しい病態を探る

2.卵胞発育と成長因子

著者: 丸尾猛 ,   武木田茂樹 ,   望月眞人

ページ範囲:P.1475 - P.1477

 卵胞発育は視床下部—下垂体—卵巣系の内分泌機構により中枢性支配を受けるが,近年,各種の卵巣内因子による局所調節の重要性が指摘されている.卵胞発育の過程では,多数のprimordialfollicleから選択された卵胞のみが発育・成熟を遂げて排卵に至り,他の卵胞は閉鎖の過程をたどる.排卵へ向かう卵胞の選択機序に関してはまだ不明な点が多いが,endocrine因子の作用に加え,卵巣内自分泌/傍分泌(autocrine/paracrine)因子の役割が示唆されている.
 本稿では各種細胞成長因子の卵胞発育への関与につき,卵巣外endocrine因子である甲状腺ホルモンとインスリンの役割について述べた後,卵巣内autocrine/paracrine因子であるInsulin-likegrowth factor(IGF)とIGF binding protein(IGFBP)の卵胞発育への関わりについて述べる.

3.排卵障害とinhibin, activin

著者: 峯岸敬

ページ範囲:P.1478 - P.1480

 アクチビン,インヒビンは,卵胞液から分離された生理活性物質であり,卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌の調節に重要であると注目されるようになった.FSHの分泌抑制因子であるインヒビンの精製過程において,卵胞液中には下垂体からのFSH分泌を促進する物質も存在することが見いだされ,その物質はアクチビンと名づけられた.このためインヒビンとアクチビンは逆の生物活性をもつが構造上は,非常に類似している.これらの物質はTGF—βと似ていること,さらにともに細胞増殖因子としての作用を持つことよりTGF—βスーパーファミリーの蛋白質として分類される.
 さらにアクチビン,インヒビンが下垂体のみならず卵巣局所で,卵巣発育に重要な役割を持つことが示されてきた.いまだ排卵障害と直接的に関連させられるものではないが,今後の検討により病態解明に必要な情報を提供してくれる課題と考えられる.

4.排卵障害とサイトカイン

著者: 吉村𣳾典 ,   青木啓光 ,   永井晶子 ,   中村幸雄

ページ範囲:P.1482 - P.1484

 サイトカインとは,リンパ球やマクロファージといった免疫担当細胞から産生される生体の免疫反応を制御している分子群の総称であり,細胞の増殖,分化を誘導する生理活性タンパクである(表).
 現在まで多くのサイトカインが発見され,その遺伝子のクローニングが行われている.近年,サイトカインは,視床下部・下垂体・卵巣などの内分泌臓器でも産生され,内分泌系機能調節に深く関与していることが明らかになりつつある.排卵の過程が,卵巣局所における急性炎症反応ときわめて類似した現象であることより1),その過程に種々のサイトカインの関与が注目されている.

5.ゴナドトロピン抵抗性卵巣症候群

著者: 宮川勇生 ,   河野康志 ,   栖原久司

ページ範囲:P.1485 - P.1487

 性成熟期女性では,視床下部・下垂体・卵巣系の巧妙な内分泌調節によって卵胞が発育し,排卵が生じる.閉経後になると卵胞の発育は見られなくなり,estrogen, inhibin分泌が低下し,gonadotropin(Gn)分泌が増加する.このような閉経後と同じ内分泌環境,すなわちhyper—gonadotropic hypogonadismの病態は卵胞の存在,排卵誘発の可能性を否定するものと考えられてきた.
 ところが,1967年Moraes-Ruehsen & Jones1)は同じ病態にありながら原始卵胞が存在し排卵誘発可能な症例を見いだし“the resistant ovarysyndrome”と呼称して紹介し,さらに,1969年には3症例を追加報告した.その後同様な病態に対して,van Campenhoutら(1972)やKoninckxら(1977)は“gonadotropin-resistant ovarysnydrome”,Shangoldら(1977)2)は“insensitiveovary syndrome”などの診断名を用いて報告している.

6.PCOとインスリン抵抗性

著者: 田辺清男 ,   岸郁子 ,   浜谷敏生 ,   杉原一廣 ,   北岡芳久 ,   斎城綾子 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.1488 - P.1490

 PCOS(polycystic ovary syndrome;多嚢胞性卵巣症候群)は,両側卵巣の多嚢胞性腫大を基とする症候群であり,当院においても月経異常を主訴に来院する患者のうちの約22%を占めている1).月経異常(稀発月経や無月経など)以外の臨床症状としては,不妊,男性化徴候,肥満などがある.また,内分泌検査値では,血中LH基礎値の高値,FSH値正常,LH/FSHの異常高値などが主にあげられる(表)2).男性化徴候は,多毛などの臨床症状や,血中テストステロンやDHEA—Sなどのアンドロゲン高値で判断される.
 一方,インスリンの標的細胞の異常によるインスリン感受性の低下,すなわちインスリン抵抗性が,PCOSの患者に見られることが最近言われている.また,アンドロゲン過剰状態とインスリン抵抗性によるインスリン過剰状態との関連も示唆されている3)

7.黄体化非破裂卵胞(LUF)

著者: 清水靖 ,   福田淳 ,   児玉英也 ,   田中俊誠

ページ範囲:P.1491 - P.1493

 黄体化非破裂卵胞(Luteinized UnrupturedFollicle,以下LUFと省略する)は,基礎体温は2相性で,黄体期のプロゲステロンの上昇が認められ,かつ超音波検査で卵胞の発育が認められるにもかかわらず,排卵が起きず卵胞が黄体化する病態と定義される.本症は1975年Jewelewiczによりクロミフェンによる排卵誘発の妊娠率が低いことに対する仮説として提唱され,原因不明の不妊症の要因のひとつであると考えられている.LUFはそれ以降,さまざまな研究がなされたが,LUFの病因,診断,治療に関して一定の見解は得られていないのが現状である.本稿ではLUFに関して報告されている文献を整理して,その病因と臨床的扱い方について概説する.

8.神経性食欲不振症の心理

著者: 野添新一

ページ範囲:P.1494 - P.1496

 わが国で神経性食欲不振症(anorexia nervosa,AN)患者が全国レベルで報告されるようになって少なくとも20年を経過した.
 この間,本症の病態も新しい知見が加えられ,診断基準も幾度か改訂されてきた.これらは本症の病態心理・生理が,時代とともに文化・社会的因子の影響を受けながら変わりうる可能性を示唆している.たとえば,ANとして発症した症例は,数年後には80%以上が神経性過食症(bulimianervosa, BN)へ移行する.一方,数か月間の過食後,BNとなり,極端な体重減少はないにもかかわらず,3か月以上の無月経を年に1回から数回経験しながら,約10年後に新たなストレスを契機にANへ移行することもある.

9.肥満と排卵障害

著者: 大野洋介 ,   本庄英雄

ページ範囲:P.1498 - P.1499

 肥満女性に排卵障害の頻度が高いことはよく知られている.我々の不妊外来を過去3年間に受診した328名の身長,体重からその平均のBMI(体重/身長2)20.7±2.84をもとに,やせと肥満についてその月経周期を検討すると,+2SD以上(BMIでは26.4以上)の肥満女性16名では68.7%と高率に月経周期の不整が見られた(表1).
 肥満と排卵障害といえば多嚢胞卵巣症候群(PCOS)というほど,PCOSの古典的概念である肥満,多毛,排卵障害は我々の頭に焼き付いている.しかしながらわが国におけるPCOSに肥満女性は少なく,当科においてもPCOSと診断された女性の平均BMIは20.0±2.0であった.やせによる排卵障害には低LH(<1.0mIU/ml)や高FSH(>40)mIU/ml)といったゴナドトロピン異常の排卵障害の頻度が高いが,排卵障害を有する肥満女性のゴナドトロピン値はほとんどの症例で正ゴナドトロピン値で,高LHを呈したいわゆる内分泌学的PCOSは16例中1例にすぎなかった.

10.Kallmann症候群と遺伝子異常

著者: 生山祥一郎 ,   名和田新

ページ範囲:P.1500 - P.1503

 Kallmann症候群は嗅覚脱失ないし低下を伴う低ゴナドトロピン性性腺機能低下症である1)
 嗅覚異常と性腺機能低下症の合併は古く1856年,San Juanにより記載されているが,1944年Kallmannらは類宦官症の3家系12症例中9例に嗅覚の脱失を認めることを報告した2).1961年Nowakowskiらは,この類宦官症と嗅覚脱失の合併例をKallmann症候群と命名した.本邦ではすでに1940年,新潟大学解剖学教室のKanaiが嗅球欠損の16例中6例に類宦官症の合併を報告している.ついで1954年,DeMorsierは文献的に嗅球無形成の31剖検例中,性腺所見の記載された14例全例に性腺機能低下症の合併を認め,or—factogenital dysplasiaと呼称した3)

11.Turner症候群と卵胞閉鎖の機序

著者: 櫻木範明 ,   古田伊都子 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.1504 - P.1508

ターナー症候群における閉鎖とgonadal dysgenesis
 ターナー症候群についての記載は1938年にHTurnerが性的発育不全,低身長,翼状頸,外反肘を特徴とする15〜23歳の女性7人について報告したのが始まりである.ターナー症候群では卵巣の形成不全が見られ索状(streak gonad)となっている.ターナー症候群における染色体が45,XであることはFordら(1959)1)によって初めて記載された.その後45,Xばかりではなく,モザイクやX染色体のいろいろな構造異常がターナー症候群婦人で発見されている2)(表1).基本型である45,X婦人の91%に索状性腺が認められる.しかし45,X個体の発生初期の性腺には胚細胞が正常卵巣と同様に存在していること,また胎齢10週を過ぎた45,X胎児卵巣では胚細胞が異常に減少していることがSingh & Carr (1996)3)により報告され,胚細胞の異常な喪失がターナー症候群における性腺形成不全(gonadal dysgenesis)をもたらすことが示された.
 ヒトにおける正常の卵巣の発生過程をみてみると,21〜24日齢頃に原始胚細胞(primordialgerm cell)が卵黄嚢中の内胚葉に出現し,妊娠5週頃に卵黄嚢から後腸,腸間膜を経て中腎(mesonephros)の一部に移動する.

12.抗癌剤の卵巣機能への影響

著者: 滝沢憲

ページ範囲:P.1509 - P.1511

 血液脳関門より,特殊な抗癌剤以外は中枢神経に到達しにくいし,細胞分裂をしない神経細胞は抗癌剤に耐性であるので,直接的に抗癌剤が性中枢を障害する可能性は少ない.抗癌剤による卵巣機能障害の本態は,抗癌剤による直接的な卵胞・卵細胞障害と考えられる.その卵巣機能障害は,①患者の年齢により感受性が著しく異なる,②抗癌剤の種類によって著しく異なる,③用いる抗癌剤が多種類になり,また多量になるほど毒性は強くなる,などに要約される.

13.加齢と排卵障害

著者: 佐藤孝道

ページ範囲:P.1512 - P.1515

 Baker1)の研究のように,卵祖細胞の数は母体胎内にいる妊娠16〜20週に最高になり,6〜700万個に達する.卵子は卵祖細胞から減数分裂によって作られるが,この数も母体胎内で卵祖細胞のピークに遅れて最高に達し,その後は閉経によって消失するまで,減少し続ける.つまり,卵子の数という点から見る限り,女性はすでに母親の胎内にいるときから,閉経に向かって加齢に伴うドラマチックでかつ連続的な変化を遂げていることになる.
 一方,「排卵障害」というのは,漠然とした概念である.多くの場合は,「排卵の有無」が問題になるが,加齢という観点から見れば,「排卵の質」,つまり排卵がどのような内分泌環境下で行われるのか,あるいは卵の質がどうなのかが問題になる.実際、高齢の不妊症の患者を診ていても,少なくとも基礎体温上「両排卵の有無」が問題になることは少なく,排卵はしているのだけれどもなかなか妊娠をしないということのほうが多い.

効果的治療法の選択

14.クロミフェン無効例への対応

著者: 矢野樹理 ,   松浦俊平

ページ範囲:P.1516 - P.1519

 クエン酸クロミフェン(クロミッド)は,不妊原因の15〜25%を占める排卵障害の治療薬として,日常診療でよく使用される経口排卵誘発剤である.クロミフェンは抗エストロゲン剤であり,その作用機序は視床下部のエストロゲンレセプターに競合的に結合し,GnRHのパルス頻度および振幅を増加させ,下垂体からのゴナドトロピン分泌を亢進させることにより,卵胞成熟ひいては排卵を誘発させる.適応は卵巣からエストロゲン分泌の認められる視床下部性第一度無月経ならびに無排卵周期症であり,その治療周期あたりの排卵率は,各々70%,80%程度である.
 クロミフェンは,通常月経開始日または消退出血開始日から5日目より5日間,50〜150mg(1〜3錠)/日を投与するが,150mg投与開始後3週間たっても排卵が認められない場合は,クロミフェン無効例として原因検索ならびにそれに対応した治療法を選択する必要がある.

15.FSH療法の適応

著者: 松浦講平 ,   岡村均

ページ範囲:P.1520 - P.1521

FSH製剤の目的と効果(表1)
 1個の主席卵胞を除く卵胞は閉鎖(atresia)という数減らしによって排除され,単一排卵が起こるのが通常の卵巣周期である.ゴナドトロピン(Gn)療法では閉鎖によって消失すべき多数の卵胞が閉鎖過程を免れる結果,可能性として多胎妊娠と卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が発生する.これらの副作用を防止する対策・方法として,投与スケジュールや卵胞発育モニタリングの工夫,GnRHアナログの併用などが報告されている.同時に正常周期のGnレベルの変動に近似した排卵誘発を目的として,FSHの純化も進められてきた.
 閉経後婦人の尿から抽出されたhMG製剤は同量のLHとFSHを含有しているが,両者は生化学的特性の違いから分離可能であり,抽出・精製の過程でLH含量を少なくしたpure FSH製剤が登場し現在市販されている.次に遺伝子工学技術によるrecombinant FSH製剤が開発されたが,製剤のより安定した供給と管理が期待され,現在本邦でも臨床治験が進められている.本剤は異種蛋白の混入がなく皮下注で投与でき,アレルギー防止の点でも有利である.

16.GnRHアゴニストの排卵誘発への応用

著者: 千石一雄 ,   石川睦男

ページ範囲:P.1522 - P.1523

 排卵障害症例に対するhMGを用いた排卵誘発法は従来より汎用されているが,15〜30%の頻度にpremature luteinlzationが出現し,卵子の質の劣化による妊娠率の低下の原因となることが示唆されている。このpremature luteinizationの抑制を目的として,下垂体のdown regulationを誘起し,内因性LH surgeを抑制するGnRHアゴニストの併用が,体外受精胚移植時の排卵誘発法として臨床応用が進み,実際に妊娠率の向上が報告されている.
 さらに最近では,体外受精以外でも排卵障害例や機能性不妊に対する治療法として,GnRHアゴニスト併用hMG療法とIUIを組み合わせた方法を推奨する報告が認められる.

17.FSH-GnRHパルス療法

著者: 桑原章 ,   苛原稔 ,   青野敏博

ページ範囲:P.1524 - P.1526

 排卵誘発療法において排卵率,妊娠率を高めるとともに,副作用を軽減することは治療の効率化のために欠かせない.FSH療法は卵巣過剰刺激症候群(OHSS),多胎妊娠を発症することがあり1),とくに三(品)胎を超える多胎妊娠は周産期管理が難しいため,その予防が重要視されている.
 我々はFSH療法中にみられる多発排卵による多胎妊娠を抑制する目的で,FSH療法にGnRH律動的投与法を組み合わせた治療法を考案し2),視床下部性無排卵症や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などのFSH療法の適応となる症例に実施している.

18.Poor responderにGHの併用は有効か

著者: 安達知子

ページ範囲:P.1528 - P.1531

 hMG-hCG療法は,間脳—下垂体性の排卵障害を有する患者,および体外受精患者に対し日常的に使用されるが,排卵に至るまでに多量のhMG製剤を要するものや,きわめて少数の卵胞発育しかみられないいわゆるpoor responderの扱いには誰もが苦慮するところである.
 近年,hMG-hCG療法に抵抗を示す症例で成長ホルモン(以下,GH)分泌能が低下しており,さらに,これらの症例にGHを投与することにより卵胞発育が促進されるとする報告があり,poorresponderに対するGHの併用療法が試みられている.

19.OHSSへの対応

著者: 菅沼信彦 ,   原田美幸 ,   近藤育代

ページ範囲:P.1532 - P.1534

 近年,無排卵性不妊症に対する排卵誘発法として,さらに体外受精時の卵巣刺激法として,hMG/FSHおよびhCGなどの外因性ゴナドトロピン投与がひろく行われている.その卵胞発育・排卵誘発に対する刺激効果は満足すべきものであるが,生理的排卵過程と異なり多数の卵胞発育が惹起されることに伴い,各種の副作用が発現する.その一つにとくに排卵誘発後,すなわちhCG投与後に,卵巣の腫大や腹水貯留を特徴とする卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation syn—drome:OHSS)があげられる.OHSSはその病期に応じた適切な処置の時期を逸すると,心不全,腎不全,ショック,脳血栓などの致死的状態に陥ることもあり,OHSS発症の両予防とその治療はゴナドトロピン療法中の重要な課題である.

20.多嚢胞性卵巣に対する腹腔鏡下手術

著者: 高山和人 ,   深谷孝夫

ページ範囲:P.1536 - P.1537

 多嚢胞性卵巣(PCO)は排卵障害をきたす代表的な疾患であり,種々の卵巣刺激による排卵誘発が試みられている.不妊を主訴とする場合にはHMG-HCG療法を必要とする症例が多いが,この治療法は卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎といった危険を伴うことを考えなければならない.OHSSの既往を持つ症例,あるいはHMG—HCGの無効症例には,従来は開腹による卵巣模状切除術が試みられてきたが.反復施行が困難であることや,術後癒着による将来の妊孕性低下の問題などがあるため,現在ではむしろ避けるべき治療法となっており,内視鏡下での治療が主流となってきている.本稿では,PCOに対する内視鏡下治療法について当科でのデータを基に述べる.

21.漢方療法の有用性

著者: 佐藤芳昭

ページ範囲:P.1538 - P.1541

 旧来より産婦人科の関与する疾患には漢方療法が広く用いられてきたが,健康保険の適用となって二十年弱がたった現在では,西洋医学を習得した医師の間でも使われるようになって来ている.そのために本来の漢方医学の診断法である八網分類や,随証治療という面からは,やや軽んじられた用法がされていることは否めない.そこで本稿では現代医学を踏まえた立場からの漢方治療という面から述べてみることにする.

22.テルグリドによる高プロラクチン血症の治療

著者: 森田豊 ,   堤治 ,   武谷雄二

ページ範囲:P.1542 - P.1543

 高プロラクチン血症は,乳汁分泌をもたらすと同時に,排卵障害による無月経や不妊を招来する.この高プロラクチン血症の治療薬として,従来よりドパミン作動薬が広く臨床応用されてきた.ドパミン作動薬は,下垂体前葉のプロラクチン分泌細胞のドパミン受容体を刺激してプロラクチンの分泌を抑制するため,高プロラクチン血症に起因する排卵障害,下垂体腺腫や乳汁漏出症などの疾患に対して有効であると知られている.しかしながら,中枢のドパミン受容体へも作用するため,悪心,嘔吐などドパミン作動薬特有の強い消化器系副作用を生じ,服用が困難な患者が存在するという問題が依然として残されたままであった.
 テルグリドは,麦角アルカロイドのイソリゼルグ酸誘導体(図)で,下垂体前葉のドパミン受容体に対しては強力な作動作用を示すが,中枢のドパミン神経系での作用は弱く,部分作動作用(partial agonist)を示すことが知られている.したがって,従来のドパミン作動薬に比して,より少量で十分にプロラクチン分泌を抑制するのみならず,ドパミン作動薬に特有の副作用を軽減し得るものと期待されている.

カラーグラフ 微細血管構築とコルポスコピー・8

初期浸潤癌

著者: 奥田博之

ページ範囲:P.1465 - P.1467

 癌細胞の間質への浸潤が始まると,上皮内癌で保たれてきたこれまでの血管構築に破壊像が認められるようになる.すなわち,癌細胞の間質への浸潤とともに基底膜直下の毛細血管網が破壊され,毛細血管網を基盤としてより上皮側に構築を保持してきたPunctation や Mosaicは,さらに大きな破壊的変化を生じる.その結果,乏血管領域の出現,これを補う形としての最表層横走血管の出現を見るようになる(異型血管域AtypicalVessens, aV.の出現).
 図1〜3にPunctationの部位における血管構築上の変化を示した.毛細血管網の破壊が認められ,突出血管間距離は著しく増大し,個々の血管集塊の大小不同性の増加,突出方向の乱れ,さらには最表層部の横走血管の出現と共に個々の血管の著しい怒張が見られる.コルポスコープ下には各赤点斑の大小不同性や配列不整が著しく,赤点斑を構成している集塊血管の1本1本の走行が識別しやすくなっている.また,赤点斑から乏血管領域に向け表層部を横走あるいは蛇行する血管が観察されている(図4).

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

腹式子宮全摘術における傍結合織処理の工夫

著者: 澤田富夫 ,   大橋由政

ページ範囲:P.1550 - P.1550

 腹式子宮単純全摘術は日常治療において最も実施される頻度の高い手術であり数々の方法論,工夫がなされているが,今回著者は日頃実行している傍結合織処理におけるコツを述べてみたい,傍結合織処理は順序としては子宮支持靱帯(円靱帯、付属器の靱帯,時に仙骨子宮靱帯)を処理し膀胱の子宮頸部よりの剥離圧排の後に行われることになる.この結合織には子宮動静脈および尿管が走行しているためこの部の処理の工夫はこの2つをいかに安全に処理するかということになる.特に尿管は傍結合織においては広間膜に付着し可動性のある部位より子宮動脈と交叉し.子宮癌手術で言うところの子宮膀胱靱帯前後層にはさまれた.いわゆるトンネル部分に移行する可動性のない部分との境目に位置する.よってこ可動性のない尿管をいかに安全に側方へ圧排し,子宮壁と傍結合織の間隙に余裕をもたせるかが重要となる.このためにはまず,尿管の可動性のある部分,後方では尿管の付着している広間膜を十分に仙骨子宮靱帯方向へ向かって子宮面より剥離しておくことと,前方においては膀胱と子宮頸部の間隙を十分下方へ圧排することにより(膀胱側板が最も便利)子宮頸部両側に残された膀胱子宮靱帯を膜状にすることが大切である.

半臥蹲踞位による分娩

著者: 寺尾俊彦

ページ範囲:P.1551 - P.1551

 古代の分娩の多くは蹲踞位で行われていた.蹲踞位には数多くの利点があり.産婦にとっても分娩し易い体位である.その利点部としては,骨盤入口部では脊椎と仙骨が平坦化して児が下降し易くなること,骨盤出口部が明らかに開大すること,会陰部が充分伸展してbearing down effortがかかり易くなること,児の重力の方向が下方の骨盤出口部に向けられること,アップ・ライトポジションのため下行大動脈への子宮による圧迫が軽減し子宮動脈血流量の減少が起こりにくいことなどが挙げられ,分娩が進行し易く安産となる.しかしこの蹲踞位による分娩は介助が困難であり,助産婦が立ち合う近代の分娩ではほとんど行われていない.
 この蹲踞位を90度後方へ倒した体位を分娩台上で行うと,産婦にとっても介助者にとっても有利な体位となる.そこで我々の施設ではこれを半臥蹲踞位と名付けて行っている.

連載 産科外来超音波診断・12

妊婦外来での超音波スクリーニング—胎児肺野の異常:子宮内胎児治療の現状と展望

著者: 伊原由幸 ,   清水卓

ページ範囲:P.1557 - P.1562

胎児の胸腔を長期間占拠するような病変は肺低形成の原因となる
 胎児胸部の異常は肺野の異常と心臓の異常に分かれるが,心臓については別稿で述べるので,今回は肺野の異常について述べる.胎児観察の基本的断面のひとつである心臓4腔面を含む横断面において,肺野は本来均質な領域であるので,肺野に異常なエコーが出現すれば比較的容易に発見できる.具体的に念頭に置いておくべき疾患は胸水,先天性横隔膜ヘルニア,嚢胞性肺疾患(Congenitalcystic adenomatoid malformation of the lung,気管支嚢胞など)である.これらの疾患に共通していることは,胸腔内にスペースを占める疾患であり程度の差こそあれ正常な肺の発育を妨げるという点である.
 正常な胎児の肺の発育には,①胸腔内に肺が発育する空間が確保されていること,②適量の羊水が存在し胎児が呼吸様運動をすること,が必要である.これらの条件が胎児期の長期間にわたって障害されていると胎児の長期予後を致命的に悪くさせる肺低形成が起こる.肺低形成の成因として,①を阻害するものが今回述べる胎児胸腔内疾患である.また②を阻害するものは羊水過少であり,原因として胎児の尿生成異常(腎無形成:Pot—ter症候群など),尿路閉塞(Prune-Belly症候群など),長期間にわたる破水がある.

原著

当科における自己血輸血115例の検討

著者: 谷本博利 ,   藤井恒夫 ,   木岡寛雅 ,   中田奈央 ,   中川仁志 ,   松尾光将 ,   谷岡慶英 ,   内藤博之

ページ範囲:P.1563 - P.1566

 婦人科腫瘍手術症例115例に対し,種々の副作用を伴う同種血輸血を回避する目的で,貯血式自己血輸血を施行しその有用性について検討した.また,115例の内24例については貯血時にrecom—binant human erythropoietin(rH-EPO)を使用した.rH-EPO非使用例では術中出血量600ml未満の場合全例に同種血は必要なく,600から1,200ml未満の場合は4.5%(2/44)に,1,200ml以上の出血でも30.8%(4/13)に同種血追加を必要としたのみであった.また,rH-EPO使用例では全例800mlの貯血が可能で貯血後のヘモグロビン値の低下も抑制され,出血量が600から1,200mlであった11例と1,200ml以上であった1例を含め全例で同種血輸血が回避できた.これらの結果から自己血輸血は同種血輸血の回避に有用であり,rH-EPOを使用することでさらに同種血輸血率を低下させることが可能であると考えられた.

失感情症スケールで高値を呈した更年期不定愁訴例に対する心身医学的検討

著者: 後山尚久 ,   豊田勝弘 ,   折野一郎 ,   池田篤 ,   植田政嗣 ,   坪倉省吾 ,   植木実

ページ範囲:P.1567 - P.1570

 失感情症は感情表現の抑制や周囲環境への過剰適応がみられる性格特性を有するとされる.
 われわれの婦人心療・更年期・閉経外来を不定愁訴で訪れ,心理・性格テストを受けた246例のうち,失感情症スケールによる評価で19点以上の非常に高い得点を示した例が9例(3.7%)認められた,これらのうち7例(77.8%)は,全般性不安障害(3例),単極性うつ病,仮面うつ病(3例),心気症(1例)などの精神疾患であった.SRQ-Dでは5例(55.6%)が13点以上を示し,エゴグラムでは「自己否定,他者肯定」的とされるN型およびFC<ACが3例(33.3%)にみられ,CPおよびACの平均値はそれぞれ2.44±0.98および2.28±0.92の低値を示した.

症例

正常妊婦に発症しバンコマイシンが著効を呈した非偽膜性・非出血性大腸炎の1例

著者: 菓子井達彦 ,   川西孝和 ,   高木弘 ,   水島豊 ,   小林正

ページ範囲:P.1571 - P.1573

 症例:26歳.22歳時第1子正常出産.妊娠20週に感冒と診断され,3日間CLDMを内服した.その後激しい水様性下痢と腹痛が出現し,止痢剤の投与でも改善せず入院となった.経過より偽膜性大腸炎,出血性大腸炎などを疑い検査施行するも両疾患は否定的であった.しかし,脱水症状が著明となったためVCMの経口投与を行ったところ,下痢,腹痛は速やかに改善し,胎児への影響も認められなかった.VCMは妊婦に対しきわめて安全に投与しうる薬剤であることが確認された.高度で難治性の下痢を呈する非偽膜性・非出血性大腸炎に対し,VCMは試みる価値のある薬剤と思われた.

帝王切開後に発症した原発性肺高血圧症の1例

著者: 冨久尾信 ,   伊東宏絵 ,   中村秋彦 ,   永田順予 ,   西洋孝 ,   小坂順治

ページ範囲:P.1575 - P.1578

 妊娠に合併した原発性肺高血圧症の予後は不良である.妊娠中は何ら異常なく経過したが,帝王切開を契機として産褥4日目に発症し、各種治療に反応せず,産褥62日目に心不全にて死亡となった原発性肺高血圧症の経過を報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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