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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻11号

1995年11月発行

文献概要

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

半臥蹲踞位による分娩

著者: 寺尾俊彦1

所属機関: 1浜松医科大学

ページ範囲:P.1551 - P.1551

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 古代の分娩の多くは蹲踞位で行われていた.蹲踞位には数多くの利点があり.産婦にとっても分娩し易い体位である.その利点部としては,骨盤入口部では脊椎と仙骨が平坦化して児が下降し易くなること,骨盤出口部が明らかに開大すること,会陰部が充分伸展してbearing down effortがかかり易くなること,児の重力の方向が下方の骨盤出口部に向けられること,アップ・ライトポジションのため下行大動脈への子宮による圧迫が軽減し子宮動脈血流量の減少が起こりにくいことなどが挙げられ,分娩が進行し易く安産となる.しかしこの蹲踞位による分娩は介助が困難であり,助産婦が立ち合う近代の分娩ではほとんど行われていない.
 この蹲踞位を90度後方へ倒した体位を分娩台上で行うと,産婦にとっても介助者にとっても有利な体位となる.そこで我々の施設ではこれを半臥蹲踞位と名付けて行っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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