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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻11号

1995年11月発行

原著

失感情症スケールで高値を呈した更年期不定愁訴例に対する心身医学的検討

著者: 後山尚久1 豊田勝弘2 折野一郎1 池田篤1 植田政嗣1 坪倉省吾1 植木実1

所属機関: 1大阪医科大学産婦人科 2藍野病院精神神経科

ページ範囲:P.1567 - P.1570

文献概要

 失感情症は感情表現の抑制や周囲環境への過剰適応がみられる性格特性を有するとされる.
 われわれの婦人心療・更年期・閉経外来を不定愁訴で訪れ,心理・性格テストを受けた246例のうち,失感情症スケールによる評価で19点以上の非常に高い得点を示した例が9例(3.7%)認められた,これらのうち7例(77.8%)は,全般性不安障害(3例),単極性うつ病,仮面うつ病(3例),心気症(1例)などの精神疾患であった.SRQ-Dでは5例(55.6%)が13点以上を示し,エゴグラムでは「自己否定,他者肯定」的とされるN型およびFC<ACが3例(33.3%)にみられ,CPおよびACの平均値はそれぞれ2.44±0.98および2.28±0.92の低値を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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