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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻11号

1995年11月発行

症例

正常妊婦に発症しバンコマイシンが著効を呈した非偽膜性・非出血性大腸炎の1例

著者: 菓子井達彦1 川西孝和2 高木弘3 水島豊4 小林正4

所属機関: 1高木総合病院内科 2高木総合病院消化器外科 3高木総合病院産婦人科 4富山医科薬科大学第1内科

ページ範囲:P.1571 - P.1573

文献概要

 症例:26歳.22歳時第1子正常出産.妊娠20週に感冒と診断され,3日間CLDMを内服した.その後激しい水様性下痢と腹痛が出現し,止痢剤の投与でも改善せず入院となった.経過より偽膜性大腸炎,出血性大腸炎などを疑い検査施行するも両疾患は否定的であった.しかし,脱水症状が著明となったためVCMの経口投与を行ったところ,下痢,腹痛は速やかに改善し,胎児への影響も認められなかった.VCMは妊婦に対しきわめて安全に投与しうる薬剤であることが確認された.高度で難治性の下痢を呈する非偽膜性・非出血性大腸炎に対し,VCMは試みる価値のある薬剤と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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