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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻12号

1995年12月発行

今月の臨床 いまなぜ“胎児仮死”か

胎児仮死を見逃さない 1.IUGRと胎児仮死

4)臍帯穿刺による胎児採血と酸塩基平衡

著者: 遠藤力1 藤森敬也1 高梨子篤浩1 佐藤章1

所属機関: 1福島県立医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1612 - P.1615

文献概要

 胎児仮死は妊娠中,あるいは分娩中,最も注意を払わなければならない病態であり,母体合併症(糖尿病,妊娠中毒症など)を持つ場合や子宮内胎児発育遅延の場合は,その診断および胎児評価はさらに重要である.胎児仮死の診断には,非侵襲的方法として,胎児心拍数モニタリングをはじめbiophysical profile score,臍帯動脈ドップラー波形,胎児尿産生量を含めた羊水量などが使用され,その診断の確実性が評価されてきた.結論は現在までのところはっきりしたものは言われてはいない.そのためか,胎児から直接採血可能となった現在,胎児仮死の診断に臍帯穿刺(PercutaneousUmbilical Blood Sampling;PUBS, Cor—docentesis)を利用している施設が認められるが,個人的な意見を言わせていただければ,我々はその必要性は感じておらず,その使用には慎重でなければならないと考えている.本原稿ではそれらの理由を含めて,胎児酸塩基平衡と胎児仮死について述べさせていただく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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