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今月の臨床 いまなぜ“胎児仮死”か 胎児仮死にどう対応するか 1.母体への対応
1)酸素投与・輸液療法
著者: 森晃1 佐倉まり1 中林正雄2 武田佳彦2
所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科 2東京女子医科大学母子総合医療センター
ページ範囲:P.1632 - P.1634
文献購入ページに移動従来より分娩時の急性胎児仮死に対しては,低酸素状態とアシドーシスの改善のため,母体への酸素投与とブドウ糖,重曹水の投与が広く施行され,さらに羊水補充療法amnio infusionなども行われている1).一方,近年,母体合併症妊娠の増加に伴い,分娩時ではなく妊娠中に胎児仮死に陥る症例が増加してきている.とくに,妊娠中期に娩出を余儀なくされる子宮内発育不全児(IUGR)では、胎児仮死の予防のためにも,胎内治療がきわめて重要となるが,現在なお確立された治療法はない.ここでは,慢性低酸素症に対する補助療法としての母体酸素投与と輸液療法について述べる.
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