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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻12号

1995年12月発行

文献概要

今月の臨床 いまなぜ“胎児仮死”か 胎児仮死にどう対応するか 2.胎児への対応

2)鉗子,吸引分娩から,帝切への移行のタイミング

著者: 大塚晃生1 池ノ上克1

所属機関: 1宮崎医科人学産婦人科

ページ範囲:P.1646 - P.1648

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 分娩第2期遷延,胎児仮死,あるいは母体心疾患などで分娩第2期短縮の必要がある場合など,吸引分娩や帝切などの急速遂娩が施行される.この場合,その適応や児の状態(重症胎児仮死ですぐに娩出させなくてはいけない場合,少しは待てる場合),児頭の位置(低位,出口部),産道(初産婦,経産婦),児推定体重,その施設の緊急帝切決定から児娩出までに要する時間などによって,方法(帝切か,吸引,鉗子等の急速遂娩か)が異なる,また,急速遂娩を試みた場合,必ずしも,すべてが成功するとは限らず,failureに終わった場合,すみやかに帝王切開に移行しなければならないが,その移行のタイミングも上記条件によって異なってくる.ただし,基本姿勢は,児の傷害を最小限に抑えることで,これは,すべての場合に共通する.以下に,吸引分娩時の母児傷害について述べ,吸引分娩から帝王切開への移行のタイミングについて胎児仮死がない場合と,ある場合に分けて現在の我々の考え方を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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