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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻12号

1995年12月発行

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

24時間血圧測定の意義

著者: 佐賀正彦2 佐藤泉1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学 2聖マリアンナ医科大学東横病院

ページ範囲:P.1658 - P.1658

文献概要

 血圧は昼間高く夜間低値の2相性を示す.また活動期の午前10時頃ピークを迎える.正常血圧者でも20%は外来診察時に高血圧を示すことが知られ“白衣性高血圧”といわれる.この原因は防御反応,警鐘反応とも考えられている.外来の妊婦検診で高血圧を認めたとき白衣性高血圧を除外する必要がある.この際24時間血圧測定ambula—tory blood Pressure monitoring(ABPM)が有用である.現在携帯型間接的血圧記録装置が市販されている.その産科での応用は次の2点である.
 (1)妊婦検診で高血圧を認めた場合,自動血圧計を装着し5〜10分間隔で30〜60分測定すると図Aのごとく下降し正常域になる例が多くみられる.外来血圧160/90 mmHgの妊婦にABPMしたものが図Bで測定の99.4%が正常域に入る(白衣性高血圧除外).(2)高血圧にて降圧薬治療に際してその効果判定,モニターに有用なことを示したのが図Cである.この例では夜間薬効が消失するため夜間の投与が必要なことがわかる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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