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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻2号

1995年02月発行

症例

Normal-sized ovary carcinoma syndromeの1例—細胞像を含めて

著者: 名方保夫1 窪田彬1 山中陽子2 杉原綾子1 森芳茂1 井原茂美2 石川一幸2 片嶋純雄3

所属機関: 1兵庫医科大学病理学第一教室 2高砂市民病院中検病理 3高砂市民病院産婦人科

ページ範囲:P.253 - P.256

文献概要

 Normal-sized ovary carcinoma syndromeの1例を経験したので,細胞像を含めて報告する.症例は50歳女性.下腹部痛を主訴として来院.子宮腟部および内膜細胞診で陽性所見(腺癌)を得たので,開腹術が施行されたが,いわゆる癌性腹膜炎(腹水細胞診で腺癌)であった.化学療法後摘出された両側卵巣は正常大であったが,皮質の一部に腺癌細胞が認められた.そこでovarian involvementby serous surface papillary carcinoma(SSPC)の範ちゅうに入る腫瘍と考えられた.原発性卵巣漿液性腺癌であれば,Ⅲ c期に相当する病態でありながら,本症例のようなSSPCとは予後に解離があると思われ,今後の詳細な検討の必要性が感じられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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