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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻3号

1995年03月発行

今月の臨床 GnRH療法—刺激と抑制

GnRHパルス療法

8.思春期遅発症

著者: 中井義勝1

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部看護学科

ページ範囲:P.297 - P.299

文献概要

思春期遅発症とは
 1.概念
 第二次性徴が発来し,性的生殖能力を獲得するようになるまでの期間を思春期(puberty)という.二次性徴の発現年齢にはかなりの個体差があり何歳で二次性徴が出現しなければ思春期遅発症とするかの明確な定義はない.男児では14歳を過ぎてもまったく二次性徴の出現をみないか,14歳以前に精巣,陰茎の発育を認めても,18歳を過ぎても外性器の発達が完成しない場合を,女児では13歳を過ぎても二次性徴の出現を認めないか,13歳以前に乳房の発育をみても16歳以前に初経(初潮)をみない場合を一般にいう1)
 思春期遅発症には永続的に思春期がみられない場合と遅れて二次性徴が発現する狭義の思春期遅発症がある.前者は性腺不全症で,障害部位により原発性と続発性に分類される.狭義の思春期遅発症は下垂体性小人症や慢性疾患に続発するものもあるが,最も頻度の高いものは体質性思春期遅発症(constitutional delay in growth and devel—opment:以下CDと略す)である2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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