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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻3号

1995年03月発行

今月の臨床 GnRH療法—刺激と抑制

GnRHアゴニスト療法

15.思春期早発症

著者: 安蔵慎1 松尾宣武1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部小児科

ページ範囲:P.322 - P.323

文献概要

思春期早発症
 1.定義
 思春期早発症は,二次性徴が基準年齢に比し早期に出現・進行する状態である.二次性徴出現時期が[(二次性徴出現平均年齢)—(標準偏差)×2.5]以下のとき,思春期早発症が疑われる.われわれの調査成績によれば,日本人女子の乳房発育開始基準年齢は10.0±1.4歳(M±SD)である1).厚生省特定疾患間脳下垂体機能障害調査研究班による中枢性性早熟症診断の手引き(1984年改訂)の7歳の算出根拠は必ずしも明瞭ではない2)(表1).
 思春期早発症においては,しばしば思春期の進行するパターンが対照集団と異なる.日本人女子の二次性徴は,乳房発育,恥毛,初経(潮),腋毛の順序に進行することが多い.6〜7歳で乳房発育をきたした症例において,乳房発育(Tanner II〜III度)にひき続いて早期に性器出血を認める場合には,思春期早発症の可能性が高い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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