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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻3号

1995年03月発行

今月の臨床 GnRH療法—刺激と抑制

GnRHアゴニスト療法

17.体外受精のための過排卵刺激

著者: 蔵本武志1

所属機関: 1済生会下関総合病院産婦人科

ページ範囲:P.326 - P.327

文献概要

 体外受精・胚移植(IVF-ET)における最も重要なポイントは,良質の受精卵を移植することであり,そのためには複数の良質卵を採取することが必要となってくる.従来過排卵刺激法としてhMG-hCG療法が使用されてきたが,卵子に悪影響を及ぼすpremature LH surgeが起こる可能性があり,採卵のタイミングが困難であった.これに対し,最近GnRHアゴニスト(GnRHa, buser—elin)を併用した過排卵刺激法が多く用いられるようになった.GnRHaは,投与初期のflare up現象とこれに引き続いて起こるdown regulationの2つの作用を持ち,これらを上手に用いることによりpremature LH surgeが抑制され,良好卵の採取が容易となり,また採卵のタイミングを調節できるようになった.本稿では我々が行っているIVF-ETの過排卵刺激について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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