文献詳細
今月の臨床 病態生理の最前線—臨床へのフィードバック
産科
文献概要
●はじめに
骨盤位分娩の頻度は全分娩数の約3〜5%である.しかし,児にとって骨盤位分娩は頭位分娩に比してリスクが高く,古くからその安全な取り扱いは産科医療における重要な課題となってきた.このため近年は骨盤位,とくに初産婦での骨盤位においては帝王切開術が選択される頻度が多くなってきている.骨盤位分娩のリスクから考えて経腟分娩の適応・術式は施設の状況において違いがあるのは当然であり,全施設が同じ指針に従って管理を行う必要性はないと思われるが,産科医として児に安全であるだけでなく,できるだけ母体の侵襲を少なくする方向で最大限の努力をする必要があると筆者らは考えている.今回は骨盤位の最近の話題とともに1992年に発表されたFIGOの骨盤位取り扱い指針をもとに当院での骨盤位取り扱い方針を紹介する.
骨盤位分娩の頻度は全分娩数の約3〜5%である.しかし,児にとって骨盤位分娩は頭位分娩に比してリスクが高く,古くからその安全な取り扱いは産科医療における重要な課題となってきた.このため近年は骨盤位,とくに初産婦での骨盤位においては帝王切開術が選択される頻度が多くなってきている.骨盤位分娩のリスクから考えて経腟分娩の適応・術式は施設の状況において違いがあるのは当然であり,全施設が同じ指針に従って管理を行う必要性はないと思われるが,産科医として児に安全であるだけでなく,できるだけ母体の侵襲を少なくする方向で最大限の努力をする必要があると筆者らは考えている.今回は骨盤位の最近の話題とともに1992年に発表されたFIGOの骨盤位取り扱い指針をもとに当院での骨盤位取り扱い方針を紹介する.
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