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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻4号

1995年04月発行

今月の臨床 病態生理の最前線—臨床へのフィードバック

胎児・新生児

19.出生前PVLの発症と病態

著者: 山口信行1 戸苅創1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部小児科

ページ範囲:P.501 - P.506

文献概要

●はじめに
 PVLとは英語のPeriventricular Leukoma—laciaの略であり,日本語で脳室周囲白質軟化症と呼ばれる.この疾患が一つの病理学的分類として記載されたのは19世紀後半とされている.その後,1962年にBanker, LarrocheがPVLという名称をはじめて用いた.彼らは今や古典的ともいえるその論文の中で,白質壊死を有する51例(このうち在胎37週未満は24例)の児について詳細な臨床的,病理学的データを発表し,この疾患の白質壊死は脳室周囲に限局していること,新生児の痙性四肢麻痺の病理学的基盤との関連について述べていることは注目に値する.過去においてPVLの診断は病理診断のみであった.しかし,超音波装置,CT, MRIなどの画像診断装置の進歩,普及によりPVLの発症病態が明らかになろうとしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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